夏休みということで、休暇中のリゾートでの読書や電車や飛行機などの移動中での読書など本を読む機会が増える時期ですね。管理人が今まで読んできた本の中で、何度も読み返している本を紹介します。
ベタな本ばかりですが、何度も読むということはそれだけ面白いと思っている本ですし、古本屋で10円~100円程度で買えるコストパフォーマンスの良い本ですので、おススメします。
このエントリーの目次
こころ(夏目漱石)
最初に読んだのは高校生の課題図書として読まされたとき。このときは面白さに全く気が付きませんでしたが、20代になって大学にろくにいかないときに読んで面白さに気が付きました。
その後、5年に1度くらいは読み返しています。登場人物は極めて少ないのですが、読了後に人物間の描写や相関関係など、20代、30代、40代と読むたびになにか違う発見があります。個人的にはスルメのような本です。
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日本のいちばん長い日(半藤 一利)
最初に読んだときに、終戦間際に起こったクーデーター未遂事件(宮城事件)を初めて知りました。
終戦までの24時間を淡々と記述していて読みやすく、そのうち子どもにも読ませようと思っています。
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鎌倉擾乱(高橋 直樹)
鎌倉時代がいかに、権力闘争がすままじく、ドロドロのグチョグチョの時代であることがよくわかる短編集。
なかでも平頼綱を描いた異形の寵児がめちゃくちゃドロドロしてオススメです。
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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(村上 春樹)
これを最初読んだときは、村上春樹は天才だと思った。羊をめぐる冒険やダンス・ダンス・ダンスも好きな本ですが、現時点では村上春樹のMYベストの本。
二つの世界が交互に展開していき、クライマックスには・・・最後まで言いいません。読んでない方はぜひ。
村上春樹は初期のころの方が傑作が多い気がするのは私だけかな。
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哀愁の町に霧が降るのだ(椎名誠)
椎名誠自叙伝3部作(新橋烏森口青春篇、銀座のカラス)のちょうど真ん中に位置するのが、この本。新橋烏森口青春篇から読むと面白さが増しますが、ぶっちゃけ3部作の中で一番面白い。
昭和の復興から繁栄期へむかう世相において、退廃的であり前向きでもある若者がハチャメチャするところがなんとも言えず良く、椎名誠の著作の中では、この本が一番好きです。
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沙中の回廊(宮城谷 昌光)
春秋時代の晋の国の宰相となった士会の一生を描いた本。宮城谷文学は、子産、晏子
などもオススメですが、主人公が理に合わない事態に直面したときの立ち振る舞い好きです。自分の人生に迷ったときに必ず読むようにしています。
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死ぬことと見つけたり(隆 慶一郎)
一夢庵風流記や影武者徳川家康
など独自の視点で戦国ものを描いた隆慶一郎の未完小説。人の生き様、死に様を見事に描き、隆慶一郎のなかでは最高傑作ではないかと思っています。
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七都市物語(田中 芳樹)
本来ならば、銀河英雄伝説としたいところですが、全10巻と携帯するのには不向きなので、読みやすい七都市物語を紹介。田中芳樹は毒のある人物を書かすとさすがと思いますが、毒ばかりの人物がどの章でも我がもの顔で出てくるところが面白い。
短編集なので読みやすく、さらに章ごとの戦いが、歴史上の会戦を参考にしたのかを考えてみるという楽しみ方もあります。
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残像に口紅を(筒井 康隆)
中学生のときは、筒井康隆よりも星新一が好きでしたが、高校くらいから筒井康隆にはまりました。
数ある筒井康隆の著作の中でも最も吹っ飛んだといえる本。あらすじはあえて言いません。読めばわかります。読了感が好きで何度も読んでしまいます。
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一瞬の夏(沢木 耕太郎)
カシアス内藤にフォーカスを当てたノンフィクションと言いたいところですが、著者の沢木自身がカシアス内藤の復活にかけて、自分の人生すらもかけていく過程は、私小説な感じです。
宴はタイトルどおりまさに一瞬で終わりますが、内藤の息子は昨年日本スーパーフェザー級の王者となりました。
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コンスタンティノープルの陥落(塩野 七生)
塩野七生の中編小説。著者の感情を排しした文体は好きで、初期の中では個人的には傑作の部類。旅行に携帯するのにちょうどよく何度も読んでいます。
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キッチン(よしもとばなな)
3本の短編集からなるよしもとばななのベストセラー。当時読むよりも、今改めて読んだ方が読了感が良いな。彼女の文体が好きなのかもしれません。
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スローカーブを、もう一球(山際 淳司)
46歳でこの世を去ったノンフィクションライター山際淳司の短編集。いずれの作品も素晴らしく、「江夏の21球」は何度読んでも興奮します。
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