知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年2月22日~2月26日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週は様子見ムードで方向感の出にくい展開
2021年2月22日~2021年2月27日の週の日経平均株価は、材料難から米国市場の動向に左右されやすいものの、基本的には様子見ムードで方向感の出にくい展開になると考えられる。
先週の振り返り
2月15日~2021年2月20日の週の日経平均株価は、前営業日比564円08銭高と大幅上昇し、3万円台を回復。
米国と中国の景気回復への期待が高まったことが買い材料となった。
16日(火)も、新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への接種が近日中に行われることが材料視され、日経平均株価はバブル崩壊後の高値を更新し、30,467円75銭で取引を終えた。
しかし、同時に過熱感も警戒され、17日(水)と18日(木)には、日経平均株価は利益確定売り優勢に。
19日(金)には、同じように高値警戒感が強まっていた前日のNYダウが、3営業日連続の上昇を受けて利益確定売り優勢となったことを受けて日経平均株価は下落し、前日比218円17銭安の30,017円92銭で取引を終えた。
それでも、前週末比497円85銭高と強含みで、3万円台を維持している。
先週の下落要因は利益確定売り
2月15日~2021年2月20日の週の下落は、利益確定売りによるものであるところが大きい。
日経平均株価が3万円台を回復した翌日の16日(火)も、3万円台を維持したまま高値更新しているが、これはファーストリテイリングなどの値嵩株が上昇したことが原因で、利益確定売りに押される銘柄も少なくなかった。
2020年10-12月期決算で国内企業の業績回復傾向は確認できたものの、この上昇は過熱気味との見方は以前からされていた。
日経平均株価が3万円台に突入したことを機に、利益確定売りが優勢になると予想されていたため、今回の下落はネガティブとは言えない。
また、NYダウも日経平均株価同様に、強含みの状態となっていたため、過熱感が警戒されていた。
18日(木)に米国株をはじめ、欧州株も下落したため、19日(金)の日経平均株価もその流れを受けて下落し、一時29,847円と3万円台を割り込む場面もあったが、最終的には3万円台を回復して取引を終えている。
日経平均株価は過熱感が警戒も相場の地合いはそれほど悪くない
国内については、新型コロナウイルスワクチン接種が医療従事者向けにスタートし、経済活動の正常化が期待されている。
日経平均株価が、利益確定売りに押されながらも3万円台を回復したことからは、過熱感が警戒される一方で、相場の地合いはそれほど悪くない、という事が伺える。
ただ、2020年10-12月期決算発表は15日(月)に一巡し、材料難の状態が続くため、2021年2月22日~2021年2月27日の日経平均株価は、NYダウなど米国市場の動向に左右されやすい展開となるだろう。
米国に関しては、昨年の10月末近辺から、NYダウの上昇トレンドが続いているため、日経平均株価同様、高値警戒感が広がっていた。
18日(木)の下落は、前日夜にファイザー製ワクチンの変異株に対する効力が低いとの報道があったことや、この日発表された米失業保険申請件数が事前予想を上回り、前週からも増加したことが原因だ。
また、17日(水)発表の1月の米小売売上高や1月の卸売物価指数が、事前予想を大幅に上回り、前月からも大幅に伸長したことが、金利上昇や景気の過熱につながるとして懸念された。
このこともNYダウの下落につながったようだ。
19日(金)には、利益確定売りに押されながらも、NYダウは小反発して取引を終えている。
そのため、地合いは決して悪くないが、金利上昇などの懸念材料もあり、しばらくは高値を警戒した動きが続きそうである。
なお、米追加経済対策が下院で成立すれば、市場の安心感につながるため、NYダウは堅調に推移するだろう。
その動向を受けて日経平均株価も堅調に推移し、下落した場合も下値は限定的なものになりそうである。
とはいえ、積極的に上値を追う材料もなく、23日は天皇誕生日で祝日となるともあって、2021年2月22日~2021年2月27日の日経平均株価は、様子見ムードとなろう。
そのため、方向感のない展開になりやすいと考えられる。
今週の推奨セクター
なお、2020年2月22日~2021年2月27日の週で推奨したいセクターは、半導体、自動車・輸送機である。
半導体はこのところ上がりすぎのために軟調だったが、いったん調整が入ったことで、再び買う動きが出るかもしれない。
また、自動車・輸送機は円安がメリットとなる。
円高が緩和され円安に動いている時には、買われやすくなると考えられる。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、IT関連である。
コロナ禍の恩恵を受け、2020年10-12月期決算も好調だったところが多くあるが、米国では足元の金利上昇を受けてIT関連株が下落している。
今後も米金利の上昇で米国のIT株が下落した場合は、日本のIT関連株にも下押し圧力がかかる可能性があり、注意したい。
今週の経済指標
また、2020年2月22日~2021年2月27日の週は、24日(水)の米1月新築住宅販売件数、25日(木)の米2020年10月-12月期四半期GDP、26日(金)の日本の1月鉱工業生産にも注目したい。
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