さて、今日はまずはクイズから、10年前に比べて28.67%も上がり、更に今後4年間も上がり続けるという過酷な負担はなんでしょうか?
サラリーマンならば誰でも負担しているものですよ。
厚生年金保険率は上がり続けるよ
答えは、厚生年金保険率です。
今をさかのぼること10年前、小泉内閣が、平成16年6月5日に「国民年金法等の一部を改正する法律」を制定しました。
この法律により、平成16年10月より、厚生年金保険率が、毎年0.354%引き上げとなりました。
平成16年9月までの厚生年金保険率は、13.580%でしたが、平成26年4月時点で17.120%。
今年の10月から、ご紹介した「国民年金法等の一部を改正する法律」(平成16年6月5日)に基づいて、17.474%に上がります。
法律ができる前に比べると、17.474%÷13.580%=1.28674521355の上昇となります。
ちなみに、この「国民年金法等の一部を改正する法律」(平成16年6月5日)において、平成29年まで厚生年金保険率の上昇が決まっています。
厚生年金保険料率の過去の変遷と今後の変更予定
分かりやすいように表にしてみました。最終的に平成29年には18.300%となります。
開始年度 | 保険料率 |
平成16年9月まで | 13.580% |
平成16年10月から | 13.934% |
平成17年 | 14.288% |
平成18年 | 14.642% |
平成19年 | 14.996% |
平成20年 | 15.350% |
平成21年 | 15.704% |
平成22年 | 16.058% |
平成23年 | 16.412% |
平成24年 | 16.766% |
平成25年 | 17.120% |
平成26年 | 17.474% |
平成27年 | 17.828% |
平成28年 | 18.182% |
平成29年 | 18.300% |
厚生年金保険料率は全額を個人が負担していない
保険料率の変遷を解説しましたが、厚生年金保険は、事業主と労働者が折半して負担します。
つまり、会社と自分がこの率の半分を負担するという仕組みになっています。
といっても毎年0.354%の上昇率は同じですので、負担は年々重くなっています。
厚生年金保険料率の負担はかなり重くなっている
普段から給与天引きされているので、あまり金額を気にする方は少ないかもしれません。
さらに、自分自身の給与も毎年下がったり上がったりするから、どの程度の割合で負担しているのかを、知らない方も多いでしょう。
10年前にくらべて3割近く負担増になっているのを知っているのは給与担当者など専門知識をお持ちの方ぐらいでしょうね。
今回紹介したように、厚生年金保険率は徐々に、かつ確実に増加しています。
消費税率が変更になった今年は、天引き後の可処分所得に重くのしかかりますが、そもそも可処分所得も更に減るということを理解したうえ、今後の家計管理を心がけるべきでしょう。