SBI証券は、ネット証券や対面証券会社の中でも、IPOにおける主幹事になったり、幹事団に入ることが多い証券会社です。
そのSBI証券はIPOの抽選方法であるIPOチャレンジポイントを徹底解説します。
SBI証券のIPOの仕組み
SBI証券が公表しているIPOの抽選方法は、以下のとおりです。
- 割当数の70%:申込数に比例した完全抽選
- 割当数の30%:IPOチャレンジポイントによるIPO当せん優遇システム
申込数に比例した完全抽選について(割当数の70%)
SBI証券に割り当てられたIPOの個人客への配分予定数量の70%は、申し込み数に比例して機械的な抽選が行われます。
つまり、資金量が多い方ほど口数が多く申し込め、当せんの可能性が高くなります。
そこで、IPOの抽選時に口座内の資金を集中して、銘柄毎の当せん確率を上げることで、抽選に有利になります。
IPOチャレンジポイントによるIPO当せん優遇システム(割当数の30%)
SBI証券には、通常の当せん枠とは別に、独自のポイントプログラムサービスによるIPOチャレンジポイント用当せん枠が設けられています。
個人客への配分予定数量のうち30%が、このIPOチャレンジポイント用の当せん枠に相当します。
IPOチャレンジポイントの多い順に当せん者が決まりますが、IPOチャレンジポイント数が同一の客が複数いた場合は抽選で順位が決まります。
資金量が多くないと当せんする可能性が低い完全抽選に対し、資金量が少ない人でも人気IPOを手に入れるチャンスに恵まれるシステムです。
IPOチャレンジポイントの仕組み
SBI証券のIPOチャレンジポイントは、SBI証券のIPOのブックビルディングに申し込んで、抽選に外れた場合に獲得できるポイントです。
IPOチャレンジポイントの多い人から順に当せんします。なお、IPOチャレンジポイントを使った抽選に外れた場合、そのポイントはそのまま手つかずの状態で戻ってきます。たとえ何度外れても、それでIPOチャレンジポイントが消費されることはありません。
IPOチャレンジポイントはIPOに落選すると貰える
外れるごとに1銘柄につき1ポイントもらえます。何口申し込んでもポイントは一律1ポイントです。
IPOチャレンジポイントは、落選のたびにもらえるため、申し込み続けて落選を重ねるほど貯まり将来的に有利になります。
つまり、絶対に無理だろうと思うようなIPOでもとにかく申し込んでおくことが、後々本当に欲しいIPOを手に入れるための力になります。
根気よくこつこつと貯めていき、ここぞというときに使うのが戦略が必要ですね。
IPOチャレンジポイントには有効期限は無し
IPOチャレンジポイントには有効期限がありませんので、長期に渡って貯めることが可能です。
どの程度貯めることが必要なのか?
銘柄によって異なりますが、150~300ポイントまで貯めれば、IPOを取れるといわれることが多いです。
・市場注目度がきわめて高い案件:300ポイント程度が目安
・市場注目度が高い案件:200ポイント程度が目安
以下に、個人資産家が公表しているデータをもとに、当せんしたときのIPOチャレンジポイントのボーダーラインを掲載しますが、実際のボーダーラインはSBI証券から公表されていないので、あくまでも参考にしてください。
企業名 | 上場日 | IPOチャレンジポイント |
---|---|---|
モバイルファクトリー | 2015/3/26 | 115ポイント |
あんしん保証 | 2015/11/19 | 165ポイント |
インベスターズクラウド | 2015/12/3 | 140ポイント |
ダブルスタンダード | 2015/12/15 | 200ポイント |
ソーシャルワイヤー | 2015/12/24 | 170ポイント |
フィット | 2016/3/11 | 95ポイント |
エボラブルアジア | 2016/3/31 | 105ポイント |
PRTIMES | 2016/3/31 | 170ポイント |
エディア | 2016/4/15 | 210ポイント |
AWSホールディングス | 2016/6/21 | 250ポイント |
デュアルタップ | 2016/7/21 | 150ポイント |
チェンジ | 2016/9/27 | 200ポイント |
フィル・カンパニー | 2016/11/18 | 200ポイント |
エルテス | 2016/11/29 | 245ポイント |
リネットジャパングループ | 2016/12/20 | 190ポイント |
ビーバンドットコム | 2017/3/9 | 130ポイント |
人気が高いIPOほどIPOチャレンジポイントを利用して申し込む人が多くなり、当落を分けるボーダーラインは高くなります。
市場注目度がきわめて高い案件において、必ず当せんするために必要と思われる300ポイント貯めるには、5~6年はかかります。
ただし、時々、期間限定でPOや特定の商品の買い付けでIPOチャレンジポイントがもらえるキャンペーンが行われるので、これを利用すれば一気にポイントを増やすことも可能です。
IPOチャレンジポイントの確認方法
SBI証券のIPOチャレンジポイントは、お客様ページにログイン後、「口座管理」→「お客様情報 設定・変更」→「各種サービス」→「ポイントプログラム」の「SBIポイントの利用・獲得利益はこちら」から確認できます。
ブックビルディングに参加すると、申し込みで使う形でいったん減算され、その後の結果により、随時、加算されたり、そのまま消失したりしますので、注意してください。
IPOチャレンジポイント増減の具体例
ちょっと複雑なIPOチャレンジポイント増減の流れについてまとめてみました。
ブックビルディングへの参加過程 | IPOチャレンジポイントの増減 | IPOチャレンジポイントの加減タイミング | 例 A社のブックビルディングに手持ちのIPOチャレンジポイント10ポイントのうち4ポイント使用して参加した場合 |
|
---|---|---|---|---|
ブックビルディングに申し込んだ | 使用したポイントを減算 | ブックビルディング申込時 | -4ポイント (残り6ポイント) |
|
抽選・配分に外れた | 使用したポイントに1ポイント加えた値を加算 | 抽選・配分終了後 | +5ポイント (残り11ポイント) |
|
当せんした | ・購入した ・購入の意思確認をしなかった ・購入辞退した |
使用したポイントが消失 | -- | -4ポイント (残り6ポイント) |
補欠当せんした | ・購入の意思確認をし、繰上当せんとなった ・購入の意思確認をしなかった ・購入辞退した |
使用したポイントが消失 | --- | -4ポイント (残り6ポイント) |
購入の意思確認をしたが、繰上当せんにならなかった | 使用したポイントに1ポイント加えた値を加算 | 購入意思確認期間終了時 | +5ポイント (残り11ポイント) |
|
抽選・配分対象とならなかった(買付余力がない等) | 使用したポイントを加算 | 抽選・配分終了時 | +4ポイント (残り10ポイント) |
IPOチャレンジポイントの注意点
IPOチャレンジポイントを貯めるには、とにかくIPOの抽選に申し込むことに限るのですが、もし外れると読んでいたIPOで当せんもしくは補欠当せんから繰上当せんした場合には、ポイントは消費されます。
また、当せん・補欠当せん後に、補欠の購入を辞退したり、購入意思を表示しなかったりして買わなかったとしても、ポイントは消失してしまいます。
本当に手に入れたかったIPOでなかったとしても、ポイントをそのまま損にするのはもったいないので、購入申し込みをするのが賢明でしょう。
なお、補欠当せんであれば、補欠の購入申し込みをしたが繰上当せんしなかった場合のみ、他の落選と同様にIPOチャレンジポイントが付きます。
さらに、公募割れしそうなIPO案件は、当せんしちゃう可能性もあります。この場合は、当せんしてリスクを負うことがありますのでご注意ください。
IPOチャレンジポイント必勝法は?
結局のところ、IPOチャレンジポイントによる当せんを狙う場合であれば、ポイントの多さが決め手ですので、最低単元でのブックビルディングで大丈夫です。
500株や100株といった申し込みをしても意味はありません。ブックビルディングまでは余力がなくても参加できますが、抽選日にブックビルディングした銘柄の金額分の余力がなければ抽選の対象外となります。
補欠当せんであっても、辞退するまで資金拘束される点もふまえ、株の数を決めましょう。
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