知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
皆さん投資検討する時の参考にしてください。
とりあえず試しに今月末まで配信してもらうことを考えていますが、反響次第でさらに延長も検討します。感想などをお教えいただければ、ありがたいです。
なお、当ブログに寄稿を希望されるブロガーさんがいらっしゃいましたら、こちらからご連絡くださいませ。
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今週の相場見通し(2020年1月13日~2020年1月17日)について
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
株式相場について
2020年1月13日~2020年1月17日の週の株式相場は、米国とイランとの軍事衝突が回避される公算が高いという好材料がある一方で、米国によるイランへの経済制裁など対立の火種が残っていることが足かせとなり、上値を抑えられる展開となりそうだ。
米中貿易協議の合意文書の署名に注目
2020年1月13日~2020年1月17日の週で特に注目されるのは、15日に予定されている米中貿易協議に第一段階の合意文書への署名だ。
米中貿易協議の第一段階の合意文書への署名については、13日に中国の劉鶴副首相が米・ワシントンを訪れ、15日に合意文書に署名するとみられている。
今回の合意文書では、知的財産権、技術移転、農産品、金融サービス、為替、貿易拡大、紛争処理に関する事項が盛り込まれ、署名から30日後に、米国による対中関税第4弾の税率15%を、7.5%に引き下げることになっている。
また、第1弾~第3弾の対中制裁関税については、据え置かれる。
第二段階の合意に関して、トランプ米大統領は1月9日に「ただちに始める」と述べた一方で、「(協議の取りまとめは)今年11月の大統領選後まで待とうと思うかもしれない」と述べている。
第二段階の合意については、中国政府による自国企業のハイテク分野に対する産業補助金や国有企業への優遇が焦点となり、中国の構造問題に関わる部分の問題であることから、協議の難航が予想されている。
また、第一段階の合意についても、合意文書への署名を以て、中国が合意内容を実行するのか、という点にも注目が集まっている。
中国はすでに、2年で2,000億ドルとしている米農産品の買付、知的財産権の保護について、合意内容を実行するのか曖昧な発言もみられるため、この点についても注意したい。
なお、1月10日の日経平均株価は、前日のNYダウの続伸を受けて続伸して始まり、前日比160円超となる上昇幅となる場面もあったが、次第に上げ幅を縮める展開に。
後場に入ると次第に上昇幅を拡大する展開となったが、三連休前のポジション調整から利益確定売りに押され、伸び悩んだ。
そのため、前日比110円70銭高の23,850円57銭で取引を終えた。
電気機器、その他製品、小売が強く、輸送用機器、銀行、空輸が軟化した。
また、1月10日のNYダウは、米雇用統計が事前予想を下回ったものの、まずまずの結果だったことが好感され、一時、史上最高値となる29,000ドル台に乗せた。
ただ、その後は利益確定売りが優勢となったため反落し、前日比133.13ドル安の28,823.77ドルで取引を終えた。
為替相場について
一方、ドル円は、仲値近辺で実需筋による五十日(ごとおび)のドル買いが入ったことから、1ドル109円60銭を試す展開となった。
しかしその後は、この日発表の米雇用統計を前に、東京時間中は積極的なドル買いが手控えられたため、1ドル109円60銭前後で動きの乏しい展開に。
ロンドン時間に入ってからのドル円は、先日のADP雇用統計の結果を受け、この日発表の米雇用統計に対する上振れ期待が高まったことから、ドル円は1ドル109円65まで水準を上げた。
ニューヨーク時間に入り発表された米雇用統計は、事前予想の前月比16.4万人増を下回る同14.5万人増となったことや、先月分もこれまでの同26.6万人から同25.6万人に引き下げられたことが嫌気され、ドル円は1ドル109円51銭近辺まで水準を下げた。
しかし、売り一巡後は再び1ドル109円65銭近辺までドルが買い戻される展開となった。
その後、ムニューシン米財務長官がイランに対し制裁を発動することを発表すると、NYダウが下落したため、ドル円も軟化。
NYダウが120ドル超安まで弱含むと、1ドル109円44銭まで下落したものの、再び買い戻しが入ったことから、1ドル109円50銭台まで値を戻した。
最終的にドル円は、1ドル109円45銭~109円55銭で取引を終えた。
成人の日のNYダウの動向と中国の2019年10月~12月期などに注目すべき
なお、1月13日の日本市場は成人の日の祝日のため、休場。
そのため、同日のNYダウの動向に注意した上で、1月14日の東京株式市場での取引を行いたい。
また、2020年1月13日~2020年1月17日の週については、台湾TSMCの決算発表や中国の2019年10月~12月期GDPの結果にも注目したい。
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