知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
皆さん投資検討する時の参考にしてください。
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今週の相場見通しについて(2021年4月12日~4月16日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
材料難から方向感の出にくい状態に
2021年4月12日~2021年4月17日の日経平均株価は、材料難から方向感の出にくい状態になると考えられる。
ただ、米国企業の決算内容を受けて買いや売りが入る銘柄があると考えられるため、注意が必要だ。
先週の振り返り
2021年4月5日~2021年4月10日の日経平均株価は、3万円台を回復したが、再び29,000円台に軟化した。
5日(月)は、前週末に発表された米雇用統計が事前予想を上回ったことが好感され、日経平均株価は2週間ぶりに3万円台を回復。
6日(火)は、前日のNYダウが堅調だったことを受けて続伸したものの、利益確定売りや時間外のNYダウ先物の下落などにより、日経平均株価は再び29,000円台に下落した。
7日(水)と8日(木)は、材料難に加えて国内での新型コロナウイルスの感染拡大が上値を抑制し、日経平均株価は方向感のない展開に。
9日(金)は前日のNYダウが続伸したことが好感され、前日比355円37銭高30,064円35銭まで上昇するなど3万円台を回復する場面もあったが、ファーストリテイリング(9983)の大幅下落が押し下げた。
また、利益確定売りも根強く、日経平均株価は前日比59円08銭高の29,768円06銭で取引を終えた。
一進一退の展開が続く
このように、2021年4月5日~2021年4月10日の日経平均株価は、月曜日に3万円台を回復したが、その後は29,000円台に下落し、一進一退の展開となった。
材料不足が続いたため、元々方向感が出にくい状態にあったが、日本における新型コロナウイルスの感染拡大が相場の押下げ要因になった。
また、米長期金利の上昇が一服し、円安にも一服感が出たことも、日経平均株価の上値抑制要因になったと考えられる。
ただ、値嵩株であるファーストリテイリングが8日(木)と9日(金)の日経平均株価に影響を与えたことを考慮すると、基本的には方向感の出にくい状態だったと考えられる。
3月期決算発表の直前で方向感が出つらい
2021年4月12日~2021年4月17日の日経平均株価は、3月期決算企業の本決算発表の直前で、方向感が出つらいだろう。
懸念されている日本国内における新型コロナウイルスの感染拡大は、政府が、兵庫・宮城・大阪の1府2県に「まん延防止」適用した他、東京23区と武蔵野市などの6市、京都市、沖縄本島9市でも適用されることが決まった。
経済活動の停滞が懸念材料ではあるが、4月下旬からは3月期決算が本格化する。
すでに発表された2020年10月-12月期決算が好調だったことから、3月期決算企業の本決算への業績回復期待は大きく、このことが日経平均株価の下支え材料になっていると考えられる。
日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大については、4月下旬には材料視されにくくなるだろう。
3月期決算企業の本決算発表が本格化し、内容が好調なものが多ければ、上値を追う展開になり、3万円台が定着する可能性がある。
ただ、米国は、14日(水)にゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどの金融株を皮切りに、日本より一足先に2021年1月-3月期決算が発表されるため、その結果には注意したい。
好業績であれば、日本株の中にも思惑買いが入るものがあるだろう。
反対に業績不振であれば、日本株の中にも連れ安となるものが出てくるなど、米国企業の決算動向に左右されやすい展開になると考えられる。
今週の推奨セクター
なお、2021年4月12日~2021年4月17日の週で推奨したいセクターは、ITである。
日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大により、一部都府県にまん延防止が適用されたことから、再びIT関連株に買いが入っている。
感染の一服が見られないことから、強含みで推移しやすいだろう。
また、14日(水)発表の2月機械受注の結果が良好であれば、機械も推奨したい。
9日(金)発表の安川電機(6506)の本決算は、サプライズはなかったが、堅調なものだった。
もし2月機械受注の結果が好調であれば、機械にも買いが入ると考えられる。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、鉄道や航空である。
これらのセクターは、新型コロナウイルスの感染拡大により、再び売られている。
感染が一服するまでは、軟調に推移したり、方向感の出にくい展開が続くだろう。
また、このほかにも、円安メリットとなる銘柄は、現在ドル円が円高傾向に動いていることから避けた方が良いと考えられる。
今週の経済指標など
なお、2021年4月12日~2021年4月17日の週は、13日(火)に3月米消費者物価指数、15日(木)に3月米小売売上高が発表される。
その結果が相場に影響を与えることもあるため、注意が必要だ。
14日(水)にはパウエルFRB議長の発言が予定されているため、こちらにも注目したい。