知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年1月31日~2月5日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
懸念材料多く上値重いか
2022年1月31日~2022年2月5日の週の日経平均株価とNYダウは、米国の金融引き締めやウクライナ情勢などが引き続き懸念材料となり、不安定になりやすいだろう。
4日(金)には米雇用統計の発表が控えているとあって、特に週の後半からは積極的な買いが入りにくく、上値の重い状態が続くと考えられる。
先週の振り返り
2022年1月24日~2022年1月29日の週の日経平均株価は大幅続落し、26,000円台に水準を下げた。
24日(月)の日経平均株価は、前週のNYダウやナスダック総合指数が下落したため軟調となったが、NYダウ先物が上昇したことから押し目買いが入る展開に。
下落幅を縮小して切り返し、日経平均株価は前週末比66円11銭高の27,588円37銭で取引を終えた。
25日(火)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が上昇した一方、日経平均株価は前日に小幅高となったことから反落し、一時前日比580円超下落した。
後場には26000円台まで水準を下げる場面もあったが、日経平均株価は前日比457円03銭安の27,131円34銭で取引を終えた。
26日(水)は、前日のNYダウの小幅下落を受けて日経平均株価も小幅下落してスタートし、プラス圏に浮上する場面もあったが、FOMCの結果公表がこの日の夜に控えていることから積極的な買いが入らず、27,000円を割り込むと下値を模索した。
NYダウ先物が底堅く推移したことから日経平均株価は小幅高となる場面もあったが、上値は重く、前日比120円01銭安の27,011円33銭で取引を終えた。
27日(木)の日経平均株価は、FOMC通過による買い戻しが優勢となったことに加え、円安進行も後押しし、前日比プラス圏でスタートした。
しかし、前日にパウエルFRB議長が3月以降の利上げを否定せず、米国の金融引き締めへの警戒感が強まると、値嵩株を中心に売りが広がり、日経平均株価は一時900円超安に。
最終的に日経平均株価は、前日比841円03銭安の2万6170円30銭で取引を終えた。
28日(金)は、前日のNYダウとナスダック総合指数が下落したものの、日経平均株価は買い戻しが先行し、560円超上昇する場面もあった。
後場に入ると高値もみ合いが続き、日経平均株価は前日比547円04銭高の2万6717円34銭で取引を終えた。
今週開催のFOMCが焦点
2022年1月31日~2022年2月5日の週のNYダウと日経平均株価は、上値が重く、神経質な展開になりやすいだろう。
上値の重さの理由の一つが、4日(金)の米雇用統計である。
発表を前に、特に週の後半からは様子見ムードになりやすいと考えられる。
また、1月25日(火)、26日(水)開催の米FOMC後の会見で、パウエルFRB議長がFOMCには3月に米金利を引き上げる準備が整っている、と述べたことに加え、「政策金利がどのような経路をたどるのが適切か、自信を持って予測することができない」と発言し、連続して利上げする可能性を示した。
それまで年4回とみられていた2022年の利上げ回数が増える可能性も考えられるのだ。
パウエルFRB議長は、市場が警戒する50bpの利上げについても否定しなかったことから、FOMCの連続利上げや利上げ回数の増加、利上げ幅の拡大も、2022年1月31日~2022年2月5日のNYダウと日経平均株価の上値抑制要因となるだろう。
さらに、2022年1月24日~2022年1月29日の週に日米相場が軟調になった理由として、ロシアによるウクライナ侵攻が警戒されたことが挙げられる。
米国が在キエフ大使館の家族などに避難命令を出したことから、ウクライナの首都が戦場になる可能性が懸念されているのだ。
また、米国のバイデン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が1月27日(木)に電話会談し、ロシアが2月にウクライナに侵攻する可能性があると、バイデン米大統領が警告したとの報道もされている。
このように、ウクライナは緊迫した情勢が続いているため、2022年1月31日~2022年2月5日の週のNYダウと日経平均株価の下押し材料となるだろう。
また、日本での新型コロナウイルスの感染者数の拡大が続いていることも、引き続き日経平均株価の下押し材料になると考えられる。
それに加え、2022年1月31日~2022年2月5日の週は、アルファベット(GOOGL)やアマゾンドットコム(AMZN)、フェイスブックから社名変更したメタ・プラットフォームズ(FB)など、米国の有名大手企業の決算が発表される。
これらの決算内容が良好なものであれば、日米の相場の下支え材料になるが、弱い場合には、相場にはさらなる下押し圧力がかかることになり、NYダウや日経平均株価が一段安となる可能性に注意が必要だ。
今週の推奨セクター
2022年1月31日~2022年2月5日の週に推奨したいのは、建設である。
建設は需要が堅調に推移していて、人手も過剰になってはいない。
中でも工事の採算性を示す単体の完成工事総利益が好調に推移している企業は、2021年10-12月期以降の業績にも期待ができるだろう。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは機械である。
米国の利上げが下押し圧力となる可能性が高いことに加え、2021年10-12月期の業績について、半導体やコンテナ不足による業績の伸び悩みが懸念される。
受注自体は好調なところが多いと考えられるが、半導体・コンテナ不足の解消時期が現状不透明であることから、2021年10-12月期以降の業績見通しも不確定になりやすいだろう。
今週の経済指標
2022年1月31日~2022年2月5日の週は、4日(金)の米雇用統計の他に、1日(火)に1月米製造業PMI、1月米ISM製造業景況指数、2日(水)に1月米ADP雇用統計、3日(木)に1月米サービス業PMI、1月米総合PMI、1月米ISM非製造業景況指数が発表される。
これらの結果や内容にも注意が必要だ。
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