楽天証券は2016年7月2日より、「楽ラップ」というロボ・アドバイザー・ラップサービスを開始しました。
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ラップサービス(投資一任型運用)とは?
ラップサービスとは、投資家の投資目的や投資経験を聞いたうえで、投資家に代わって資産運用と口座管理を行う投資一任型運用(自動運用)サービスを指し、これまでも対面式の金融機関等で行われてきました。
楽ラップは大手ネット証券ではじめてのラップサービス
楽ラップは、大手ネット証券(楽天証券、SBI証券、松井証券、auカブコム証券、マネックス証券)で初めてとなる、投資一任型運用サービスです。
これにより、長期的な運用を望みながらも、売買のタイミングや投資商品の選び方がわからないという個人の利用者のニーズに応えられるようになりました。忙しい人にも適しているサービスです。
楽ラップの購入は、楽天証券に総合口座を開設している人が対象となります。申し込みはウェブで受け付けており、電話や書面による申し込みはできません。
利用手順は、15問前後の質問に答える無料診断を受け、ロボ・アドバイザーから適した運用コースを提案されたら、申し込むだけで、あとは任せておけます。
また、従来のラップサービスは、対面チャンネルが中心で、一般的に手数料が高いことや高額な投資金額が必要なことがデメリットとして挙げられましたが、楽ラップはそのようなデメリットを克服し、インターネットで完結し、コストも低くしたサービスなので、ラップサービスを今まで躊躇していたような投資家でも、手軽に始められることが特徴です。
楽ラップの運用資産状況報告は3ヶ月に1度
さらに、楽天証券からは、3カ月に一度、運用資産の状況について報告があります。
もちろん、楽天証券にログインすれば、その時点での運用成績はチェック可能です。
楽ラップの契約期間は1年間で自動更新
楽ラップは1契約期間、原則1年間で自動更新されます。
楽ラップは運用開始日の翌月末移行いつでも解約可能
楽ラップの解約は運用開始日の翌月末の最終営業日移行はいつでも解約可能です。
楽ラップの増減額や運用コース変更は契約期間1年間の間12回まで
楽ラップの金額の増額や減額、さらに運用コースの変更は契約期間1年間の間12回までです。
また、楽ラップを最初に契約してから1ヶ月間は、増減額や運用コースの変更はできません。
楽ラップの手数料はリーズナブルな水準
楽ラップは、リーズナブルな水準の手数料です。
楽ラップは、既存のサービスに比べてラップサービスの運営・管理費用を大きく削減すること、そして資産運用会社との協働により革新的な低コストのファンドを開発して組入れる投資信託の投資運用に係る費用を削減することに成功し、ラップサービスの運営・管理費用及び組入れる投資信託の投資運用に係る費用まで合計しても、手数料の最大年率0.990%(税込)という水準を実現しました。
ラップサービスの手数料において、1%未満というのは画期的な数字であり、他社ラップサービスの手数料との比較すると以下のとおりです。
ラップサービスの比較
手数料 | 手数料内訳 | ||
---|---|---|---|
ラップサービスの運営・管理費用 | 組入れる投資信託/ETF投資運用に係る費用 | ||
楽天証券 楽ラップ | 最大年率0.990%(税込) | 最大年率0.702%(税込) | 最大年率0.288%(税込) |
大手対面証券 | 2.5102%~3.2142%(税込) | 最大1.51%(税込) | 0.847%~1.551%(税込) |
独立系オンライン証券 | 0.95%+ETFにかかるコスト(不明) | 最大0.95%(税込) | ETF運用コスト(不明) |
独立系投資顧問 | 1%+ETFにかかるコスト(不明) | 最大1.1%(税込) | ETF運用コスト(不明) |
手数料を抑えたラップサービスを利用したい方には、楽ラップがおすすめです。
また、楽ラップでは、ラップ契約に係る費用のみを開示するのではなく、信託報酬など全ての費用を開示しています。
コストを明らかにすることで、透明性を維持し、投資家が納得しやすいシステムにしています。
楽ラップの手数料は以下の通りです。
楽ラップの手数料について
固定報酬型にかかる料率(税込・年率)
運用資産の時価評価額 | 固定報酬率(税込・年率) | ||
---|---|---|---|
投資顧問料 | 運用管理手数料 | 合計 | |
1,000万円以下の部分 | 0.16% | 0.54% | 0.70% |
1,000万円超5,000万円以下の部分 | 0.49% | 0.65% | |
5,000万円超1億円以下の部分 | 0.43% | 0.59% | |
1億円超の部分 | 0.38% | 0.54% |
成功報酬併用型にかかる固定報酬料率(税込・年率)
運用資産の時価評価額 | 固定報酬率(税込・年率) | ||
---|---|---|---|
投資顧問料 | 運用管理手数料 | 合計 | |
1,000万円以下の部分 | 0.05% | 0.54% | 0.59% |
1,000万円超5,000万円以下の部分 | 0.49% | 0.54% | |
5,000万円超1億円以下の部分 | 0.43% | 0.49% | |
1億円超の部分 | 0.38% | 0.43% |
組入れる投資信託の投資運用に係る費用は、格安です。過去は、インデックスファンドよりETFの方が低コストでしたが、今回投入したインデックスファンドは、低コストのものばかりですね。
なお、手数料は組入予定の投資信託の信託報酬を予定投資比率で加重平均した場合の上限目標値であり、これを越えないように運用されますが、急激な相場変動等により、一時的に上回ってしまうことがあるようです。
楽ラップの最低投資金額は10万円
これまで、高い手数料と並んで、ラップサービスが敷居が高いと敬遠される理由だった、高い投資金額の負担ですが、楽ラップでは、10万円から1円単位で投資ができます。
大手対面証券会社の最低投資金額が数百万円となっていることを考えると、最低投資金額10万円の楽ラップは投資初心者でも始めやすいといえます。
楽ラップの投資は、運用開始日の翌月末最終営業日以降、1万円以上1円単位で増額・減額が可能です。ただし、10万円を下回るような減額は受け付けられません。
楽ラップは月々1万から積立投資もできます
楽ラップは月1万円から1円単位で積立ができます。これは、2017年11月12日から新しく開始したサービスです。
積ただし初回投資はかならず10万円しないといけません。つまり積立投資だけで楽ラップを利用するこはできません。
楽ラップ積立日は毎月10日と25日のいずれかを選べます
楽ラップは積立をする日(積立指定日)を、10日または25日(休業日の場合は翌営業日)のいずれかから選ぶことができます。1度設定してしまえば、あとは自動的に毎月決まった日に決めた金額が楽ラップに投資されます。
なお、積立設定は、積立指定日の前営業日15時までにする必要があります。もちろん楽ラップ新規申込みと同時に積立を申込することができますが、この場合は運用開始日の翌月の積立指定日になりますのでご注意ください。
投資対象は低コストファンド
楽ラップでは、楽天証券が培ってきた運用技術を駆使して、流動性・価格の透明性・運用実績・運用体制等を多角的に評価して、投資対象を選んでいます。この度、選定されたのは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社とDIAMアセットマネジメント株式会社が提供する低コストのインデックス・ファンドです。信託報酬が0.1296~0.3780%と大変低いのが特徴です。
従来のラップサービスに見られたように、ETF(上場投資信託)を使う投資ではなく、高度な運用手法を使うため、少額でも投資効果は十分に得られます。これが、最低投資金額を大きく引き下げる要因となりました。
楽ラップで運用するファンドについて
委託会社 | ファンド名 | 信託報酬 | 信託財産保留額 |
---|---|---|---|
SSGA | ステート・ストリート日本株インデックス・オープン | 0.1944% | 0.05% |
SSGA | ステート・ストリート 先進国株式インデックス・オープン | 0.2268% | 0.30% |
SSGA | ステート・ストリート 先進国株式インデックス・オープン(為替ヘッジあり) | 0.2376% | 0.30% |
SSGA | ステート・ストリート 新興国株式インデックス・オープン | 0.3132% | 0.25% |
SSGA | ステート・ストリート 日本債券インデックス・オープン | 0.1512% | 0.05% |
SSGA | ステート・ストリート 先進国債券インデックス・オープン | 0.2052% | 0.05% |
SSGA | ステート・ストリート 先進国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) | 0.2160% | 0.05% |
SSGA | ステート・ストリート 新興国債券インデックス・オープン | 0.1296% | 0.05% |
AMOne | たわらノーロード 日経225(ラップ向け) | 0.1890% | 0.00% |
AMOne | たわらノーロード 先進国株式(ラップ向け) | 0.2214% | 0.00% |
AMOne | たわらノーロード 新興国株式(ラップ向け) | 0.3780% | 0.30% |
AMOne | たわらノーロード 国内債券(ラップ向け) | 0.1458% | 0.00% |
AMOne | たわらノーロード 先進国債券(ラップ向け) | 0.1890% | 0.00% |
AMOne | たわらノーロード 国内リート(ラップ向け) | 0.2754% | 0.00% |
AMOne | たわらノーロード 先進国リート(ラップ向け) | 0.3240% | 0.00% |
グローバル・トップクラスプレーヤーとの協働
楽ラップの運用にあたっては、グローバル・コンサルティング・ファームのMercerの日本法人「マーサージャパン株式会社」から資産配分(アセットアロケーション)・時間の経過とともに変化し続けるポートフォリオの見直しのアドバイスを受けています。
ちなみに、Mercerは世界で総額9.2兆米ドルを超える資産残高を抱えており、運用サービスは信頼を集めています。
さらには、アメリカ最大級の資産運用会社SSGAからターゲット・ボラティリティ・トリガー戦略の助言も受けています。これは、急激な相場変動が起こった際に機動的に株式の配分を下げて債券や現金の配分を増やすことで、投資家の資産を守る戦略です。
このように、世界のトップクラスのプレーヤーとの協働により、楽天証券は楽ラップで高いコストパフォーマンスの運用サービスを提供しています。
ロボ・アドバイザーによるポートフォリオ選定
楽天証券は、株式会社Finatextと共同で、「ロボ・アドバイザー」診断ツールを開発しました。株式会社Finatextは金融アプリサービスや投資信託APIなどを提供している新興フィンテック企業です。
このロボ・アドバイザー診断ツールの登場で、従来のファンド・ラップサービスのように、担当者と投資家が対面して、アンケート形式のヒアリングを行う手間が省け、速やかに投資家の資産形成の目的と適正に合ったポートフォリオを選べるようになりました。また、人手を介さないため、コストも削減できます。
パソコンやスマートフォンからWebサイトにアクセスし、自分の年齢や年収、投資に対する考え方、投資可能な金額を入力した後、ロボ・アドバイザー診断を受けます。診断ツールは、15問前後の質問から成り、金融知識がない投資家でも簡単に答えられるように設定されています。
このロボ・アドバイザーが適した運用コースを提案し、気に入れば申し込んで運用開始となります。
運用コースは、国内籍投資信託(国内株、外国株、国内債券、外国債券、REIT、その他、現金/MRF)を組み合わせたものになりますが、ロボ・アドバイザーの診断は、何度でも無料でやり直し可能です。
楽ラップは下落ショック軽減機能(TVT)付
楽ラップは、運用中に、株式市場の価格変動リスクが高まった際に、機動的に資産を再配分し、株式への投資割合を減らして、債券比率を高くすることで、株式下落による損失のリスクを抑える機能が備わっています。
投資なので、元本が保証されるわけではありませんが、下落ショック軽減機能なおで適切な資産配分をし、投資家のリスクに対処しようとする姿勢は評価できます。
楽ラップは忙しい方や資産運用がめんどうだと考える方にうってつけのサービス
資産運用をしてみたいが、どの銘柄を買えば良いのか分からない、ポートフォリオを構築するのが大変だとか、リバランスがめんどうだという方にオススメのサービスです。
10万円から運用可能なサービスなので、管理人も試しに実際に運用をしていますが、成績もよく面白いサービスだと思いますよ。
楽ラップ取材記事はこちらです
楽ラップのことを楽天証券の担当の方に直接伺ってきました。
楽ラップのキャンペーンも実施中
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【参考】楽天証券の口座開設キャンペーンについて
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さらに、リスクをできる限り低くしてポイントゲットする裏技なども解説しましたので、以下のリンク先をあわせてご覧下ください。
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