農林中金全共連アセットマネジメントがETFを新規に2本上場します。
インデックス投資家の大家である水瀬ケンイチ様の記事で知りました。
信託報酬0.2%台のJ-REIT ETFと、信託報酬0.1%台のさわかみファンド(?)が登場 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
3月7日に新規上場する2本の農林中金全共連アセットマネジメントのETFを解説します。
上場投資信託(ETF)の新規設定にかかるお知らせ:農林中金全共連アセットマネジメント株式会社(PDF)
NZAM 上場投信 東証REIT指数(銘柄コード:1595)
東証REIT指数連動を目指したETFで、信託報酬は年率0.248%以内と、同様のETFでは最安値です。ちなみに年4回決算です。
農林中金全共連アセットマネジメント NZAM 上場投信 東証REIT指数(銘柄コード:1595)
NZAM 上場投信 東証REIT指数(銘柄コード:1595)販売用資料(PDF)
NZAM 上場投信 TOPIX Ex-Financials(銘柄コード:1596)
TOPIX Ex-Financialsは金融業を除いたTOPIX指数との連動を目指したETFで信託報酬 年率0.11%。
同種においては、ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials(コード1585、信託報酬 年率0.189%)と日興アセットマネジメントの上場TOPIX(除く金融)(コード1586、信託報酬 年率0.0924%)と2つあり、日興アセットマネジメントの方が安いです。こちらは年2回決算です。
農林中金全共連アセットマネジメント NZAM 上場投信 TOPIX Ex-Financials(銘柄コード:1596)
NZAM 上場投信 TOPIX Ex-Financials(銘柄コード:1596)販売用資料(PDF)
農林中金全共連アセットマネジメントのバックは?
名前をみてもお分かりと思いますが、農林中金全共連アセットマネジメントは、農林中央金庫(全国のJAバンクの運営主体)と全国共済農業協同組合連合会(JA共済)と関係性が深いです。
なぜ、農林中金全共連アセットマネジメントがETFを新規上場したのか?
今回、農林中金全共連アセットマネジメントが新たにETFを新規設定した背景は、農林中央金庫とJA共済の意向が働いたと想像するのが無難。
もしくは農協グループの投資方針で、リートなどを増やしたい意向が働いたのでしょう。
金融関係(保険業、銀行業、証券、商品先物取引業、その他金融業)を除くという独特の指数であるTOPIX Ex-Financialsを採用したETFを設定したのが、JAグループの金融業をいとなんでいる農林中央金庫(JAバンク)とJAグループの保険業をいとなんでいる全国共済農業協同組合連合会(JA共済)がバックにいる農林中金全共連アセットマネジメントといういのが個人的に面白いところ。
いろいろ書きましたが、とどのつまりは、JAグループは個人など視野には入れておらず、JAグループのほうばかり向いている可能性が高いです。
JAグループの運用資産は100兆円を超える
全国共済農業協同組合連合会の運用資産48兆円以上あり、農林中央金庫の運用資産63兆以上あります。
合計すると100兆円を楽に超えるとてつもない資産規模となります。
たとえば、両社の運用資産の0.01%を今回新規上場したいETFへ投資しても、1000億円以上となります。
農協改革の議論も出ていることからどうなるのかは予断を許しませんが、両社が資金を投入し続ける限りは、両ETFの上場廃止はなさそうです。
いずれにせよ、低コストでのETFは歓迎です。個人投資家はJAグループというジンベイザメのコバンザメになれば良いのかなと思います。
NZAM 上場投信 東証REIT指数(銘柄コード:1595)は信託報酬最安値ですので、今後は、個人的に所有している野村インデックスファンド・J-REITのリレー先の有力候補としてウォッチングしようと思います。