野村證券がつみたてNISA向け投資信託として野村スリーゼロ先進国株式を新しく取り扱い開始します。
注目点は当初約10年間、信託報酬が0%という画期的な商品ということです。
詳細を確認してみましょう。
野村スリーゼロ先進国株式について
- 積立契約開始日:2020年3月16日
- 委託会社:野村アセットマネジメント株式会社
- 販売会社:野村證券
- 受託会社:野村信託銀行
- ベンチマーク:MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)
- マザーファンド:外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド
- 申込手数料:なし
野村スリーゼロ先進国株式の運用管理費用について
2030年12月31日までの約10年間は信託報酬がゼロです。それ以降は0.11%以内としています。
期間 | 信託報酬(税込) |
---|---|
2020年3月16日から2030年12月31日まで | 0.00% |
2031年1月1日以降 | 0.11%以内 |
外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドについて
今回あたらしく設定された野村スリーゼロ先進国株式は、マザーファンドである外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドへ投資します。この外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドは、先進国株式指数であるMSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動した運用成績を目指すマザーファンドで、野村アセットマネジメントのベビーファンドやETFなどが数多く投資しています。
ちなみに、外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドの残高は2019年12月末時点で6668億円で、組入銘柄数は1,325銘柄となります。
野村證券の若年層の資産形成層の取り込みを目的とした究極のファンドが登場
2020年3月から信託報酬0%の投資信託が野村證券が販売開始します。
ご覧の通り、野村スリーゼロ先進国株式は信託銀行、証券会社、運用会社がすべて野村證券のグループです。さらに販路も野村證券のみと絞ったことで、期間限定ですが、信託報酬水準0%という驚異的なスキームができのでしょう。
つまり、マザーファンドである外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドは、既存ファンドとして残高6,600億円を超えていますので、このスリーゼロ先進国株式の信託報酬を0%にしても、つみたてNISA向け商品ということで残高も積み上がるのがゆっくりであることから、他のベビーファンドからの信託報酬をゲットしていけば問題無いと判断したのでしょう。
野村證券は、このファンドを利用して、弱いといわれる若年層の顧客取り込みを図ろうという意図があります。
たとえ、外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドにすでに投資している既存受益者の利益を無視してもということです。
いわば、顧客の高齢化が著しい野村證券の必死さの表れでしょう。
ちなみに、三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズは業界最低信託報酬水準を目指していますが、同シリーズの販売会社は多岐にわたっており、説得するのは無理でしょうから、スリーゼロ先進国株式の信託報酬0%に追随は不可能だと考えます。
さて、この野村スリーゼロ先進国株式は、いわゆるドアノック商品と見られるかもしれませんが、ドアノック商品だけ利用すればよい話です。
野村證券のつみたてNISAに限っては良心的なファンドが多いので、勧誘された商品に手を出さなければよいと考えます。
野村スリーゼロ先進国株式の公式情報はこちら
つみたてNISA向け信託報酬率0%投資信託「野村スリーゼロ先進国投信」の設定について|野村證券株式会社・野村アセットマネジメント株式会社・野村信託銀行株式会社(PDF)
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