知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年7月26日~7月31日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週はおおむね堅調に推移か
2021年7月26日~2021年7月31日の日経平均株価は、概ね堅調に推移するだろう。
先週の日経平均は軟調に推移
2021年7月19日~7月24日の日経平均株価は、軟調に推移した。
19日(月)は、前週末のNYダウが下落したため、日経平均株価も下落してスタートした。
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、東京都の新規感染者数が18日(日)まで5日連続で1,000人を超えたこともマイナス材料となり、日経平均株価は27,493円63銭まで下げた。
最終的に日経平均株価は前営業日比350円34銭安で取引を終えた。
20日(火)は、前日のNYダウが725ドル安と大幅下落したことを受け、日経平均株価も続落してスタートした。
押し目買いが入り下げ幅を縮める場面もあったが、円高進行が下押し材料となって買いは続かず、日経平均株価は前日比264円58銭安で取引を終えた
21日(水)は、前日のNYダウが前日比549.95ドル高と大幅反発したことを受け、日経平均株価は買い戻し優勢に。
500円近くまで上げ幅を拡大する場面もあったが、買い戻しが一巡後すると利益確定売りに押されて上げ幅を縮小し、その後はもみ合いとなった。
そのため、日経平均株価は前日比159円84銭高の27,548円00銭で取引を終えた。
このように、2021年7月19日~7月24日の週の日経平均株価は軟調で、21日(水)に買い戻しが入ったものの、全体としては下落して取引を終えている。
なお、19日(月)の日経平均株価の下落は、前週末に発表された7月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)の結果が事前予想を下回り、景気回復期待が後退したことも一因となった。
また、20日(火)の大幅下落は、新型コロナウイルスのデルタ株の世界的な感染拡大により、景気回復遅れに対する懸念が強まったことや、産油国が減産規模の縮小に合意し、原油価格が下落したことが原因だ。
これを受けて米長期金利は下落し、VIX指数も目安となる20を上回るなど、リスク回避ムードが広がった。
買い戻しが入りやすい地合いに
2021年7月26日~7月31日の週の日経平均株価は、本格化する国内企業の4-6月期決算発表を受けて、概ね堅調に推移するだろう。
連休前の日経平均株価は27,500円台に水準を下げているため、買い戻しが入りやすい地合いにあると考えられる。
好決算企業の株価上昇が、日経平均株価の上昇をけん引するだろう。
また、米企業の好決算を受け、買いが入る銘柄もあるかもしれない。
特にマイクロソフトやアップルなどの米ハイテク大手の決算には注意したい。
これら企業の決算が良好な内容であれば、国内のIT関連株にも思惑買いが入る可能性がある。
FOMCではテーパリングに関する議論の進展に注意も
一方で、米国では空運や旅行関連など、経済活動再開の恩恵が大きい銘柄への買いが入っているが、国内に関しては米国ほどの買いが入らない可能性があることに注意が必要だ。
東京の新型コロナウイルス感染者数は増加傾向にあり、度重なる緊急事態宣言やまん延防止措置の延長により、経済活動の正常化は従来の想定よりも遅れている。
そのため、これらの銘柄については、事前予想を覆すような好決算であれば別だが、そうでなければ2021年7月26日~7月31日の週は動きが鈍くなるだろう。
注意したいのが、27日(火)と28日(水)の両日に開催されるFOMCだ。
今回のFOMCではテーパリングに関する議論が進展するとの見方も一部でされているが、足元のデルタ株の感染拡大を受け、FRBがテーパリングについてどのような姿勢を示すのかに注意が必要だ。
もしもテーパリングの時期が後ずれするとの見方が示されれば、円高進行が日経平均株価の上値を抑えると考えられる。
今週の推奨セクター
2021年7月26日~2021年7月31日の週で推奨したいのは、医療機器と石油である。
医療機器はディフェンシブ株でもあるため、日本の景気回復が遅れている局面では、買いが入りやすくなると考えられる。
4-6月期決算で、好業績の銘柄を中心に堅調に推移するだろう。
また、石油に関しては、主要国の石油在庫がコロナショック前の水準に戻り、過剰在庫が捌けたことから、原油価格は概ね上昇基調になると考えられる。
デルタ株の感染拡大という懸念材料はあるものの、ワクチン接種拡大とそれに伴う経済活動の正常化により、原油の需要は拡大するとみられるため、石油関連の銘柄には追い風になるだろう。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、紙・パルプである。
紙・パルプにとっては、原油価格の上昇はコスト上昇につながるため、ネガティブである。
今週の経済指標など
なお、2021年7月26日~2021年7月31日の週は、27日(火)と28日(水)のFOMCの他に、 26日(月)の6月米新築住宅販売件数、27日(火)の 6月米耐久財受注、 7月米消費者信頼感指数、29日(木)の 4-6月期米GDP、30日(金)の6月米個人消費支出、7月ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果にも注目したい。
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