知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年11月8日~11月13日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週は概ね堅調に推移か
2021年11月8日~2021年11月13日の週の日経平均株価は、米FOMC後のパウエルFRB議長のハト派姿勢や良好な米雇用統計の結果を受けて、概ね堅調に推移するだろう。
先週の振り返り
2021年11月1日~2021年11月6日の週の日経平均株価は、堅調に推移した。
1日(月)は、前週末のNYダウなど米主要3指数が続伸したことに加え、前日の衆院選で自民党が単独過半数を獲得し、大型財政出動への期待が高まったことから、日経平均株価は前週末比大幅高でスタート後、そのまま上げ幅を拡大すると740円超高まで買われた。
戻り待ちの売りにより29,500円を割り込む場面もあったが、その後は堅調に推移し、日経平均株価は前週末比754円39銭高の29,647円08銭と大幅続伸して取引を終えた。
2日(火)は、前日のNYダウが3日続伸したが、日経平均株価は利益確定売り優勢となり、軟調に。
好業績銘柄を中心に買われて下げ渋ったものの、マイナス圏でもみ合いが続いた。
また、翌日が祝日で休場になることも積極的な買いを手控える動きにつながり、日経平均株価は前日比126円18銭安の29,520円90銭で取引を終えた。
3日(水)は文化の日のため、東京株式市場は休場だった。
4日(木)は、前日、前々日のNYダウが続伸したことから、日経平均株価は前営業日比プラス圏でスタートし、アジア株の上昇を受けて堅調に推移した。
しかし、この日発表のトヨタ自動車(7203)の決算や、5日(金)の米雇用統計を前に様子見ムードが広がると、上値の重い展開に。
値がさ半導体関連株が失速したことで後場は伸び悩み、日経平均株価は前営業日比273円47銭高の29,794円37銭で取引を終えた。
5日(金)は、前日のNYダウが6日ぶりに反落した一方、ナスダック総合指数が9日続伸したため、値がさ株を中心に買われたが、日経平均株価はマイナス圏に沈んだ。
この日発表の10月米雇用統計の発表を前にポジション調整の売りが出たほか、やや円高が進行したことも日経平均株価の上値抑制要因となった。
後場に入ると一部値がさ株が売られたことから、日経平均株価は軟調に推移し、前日比182円80銭安の29,611円57銭と反落して取引を終えた。
イベント通過で堅調に推移
来週2021年11月8日~2021年11月13日の日経平均株価は、概ね堅調に推移すると考えられる。
2日(火)、3日(水)に開催されたFOMCでは、市場予想どおりテーパリングの開始が決定した。
また、市場が警戒していた利上げペースの加速に関しては、パウエルFRB議長が「インフレは一時的」との見方を示し、利上げに対する慎重姿勢を維持したことが好感された。
その結果、米主要株価指数は揃って連日で過去最高値を更新している。
このように、利上げペース加速への懸念がいったん後退したことに加え、衆院選も終わったため、日経平均株価は足元の不安材料が解消された形だ。
なお、4日(金)発表の米雇用統計は、10月非農業部門雇用者数変化、10月失業率ともに、事前予想より良好な結果となった。
そのため、米主要指数は日中取引の史上最高値を更新している。
このことも、2021年11月8日~2021年11月13日の日経平均株価を下支えするだろう。
一方で、米長期金利の動向には注意したい。
今回の結果を受けて2022年の利上げ観測が強まっているが、すでに書いたように、利上げペースの加速に対する懸念は、パウエルFRB議長のハト派姿勢によりいったん後退している。
今回の米雇用統計の結果が事前予想を上回る良好なものであったことから、再び米長期金利に上昇圧力がかからないかどうか、注視したい。
また、2021年11月8日~2021年11月13日は、ソフトバンクグループ(9984)など注目度の高い企業決算の発表がある。
結果が日経平均株価に影響を与える可能性があるため、こちらも併せて注意が必要だ。
今週の推奨セクター
2021年11月8日~2021年11月13日の週に推奨したいのは、石油と鉱業である。
今回開催されたOPECプラスでは追加増産が見送られた。
そのため、引き続き石油は好調に推移するだろう。
また、追加増産の見送りにより原油価格が堅調に推移するとみられることから、原油価格との相関性が高い鉱業も堅調に推移すると考えられる。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、電力と空運である。
原油価格はしばらく堅調に推移すると考えられるため、電力会社の収益圧迫要因になるだろう。
また、空運も原油価格上昇のあおりをうけ、軟調に推移しやすいと考えられる。
今週の経済指標
なお、2021年11月8日~2021年11月13日の週は、10日(水)の10月米消費者物価指数、12日(金)の11月米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)が発表される。
また、8日(月)と9日(火)には、南アフリカ準備銀行主催の討論会にパウエルFRB議長が出席予定であるため、ここでの発言にも注意が必要だ。
さらに、11日(木)は米国市場が休場となることにも留意したい。
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