知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年11月29日~12月4日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
上値の重い状態に
2021年11月29日~2021年12月4日の週の日経平均株価は、軟調になりやすく、上値の重い状態になると考えられる。
先週の振り返り
2021年11月22日~2021年11月27日の週の日経平均株価は全体的に軟調で、26日(金)には大幅下落した。
22日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウが下落した流れから、前週末比マイナス圏でスタートして下落したが、ハイテク株に買いが入ると前引けまで下げ幅を縮小した。
後場に入るとNYダウ先物の上昇を受けて日経平均株価は徐々に切り返したが、翌日が勤労感謝の日で休場のため積極的な商いが手控えられ、前営業日比28円24銭高の29,774円11銭と小幅続伸して取引を終えた。
23日(火)の東京株式市場は勤労感謝の日のため、休場だった。
24日(水)は、米長期金利上昇やハイテク株安を受け、日経平均株価は下落すると下げ幅を拡大する展開に。
後場に入ると、日経225先物や半導体関連株が下落し、日経平均株価は500円超安となるなど軟調に推移し、最終的に前営業日比471円45銭安の29,302円66銭と大幅反落して取引を終えた。
25日(木)は、前日のNYダウの小幅反発やナスダック総合指数の上昇を受けて、日経平均株価は前日比プラス圏でスタートし、上昇した。
後場に入るとNYダウ先物が上昇したため、日経平均株価は上げ幅を拡大したが、この日は米国市場が感謝祭で休場となるため上値を追いにくく、前日比196円62銭高の29,499円28銭で取引を終えた。
26日(金)は、南アフリカで新たな変異株が確認されたとの発表が懸念材料となり、日経平均株価は前引けにかけて一時743円超安まで下落すると、10月29日以来およそ1カ月ぶりに29,000円を割り込んだ。
後場も変異株の感染拡大が警戒され、日経平均株価は893円超下落。
また、中国政府のIT企業に対する規制強化も下押し圧力となり、日経平均株価は前日比747円66銭安の28,751円62銭で取引を終えた。
今週は軟調になりやすいか
2021年11月29日~2021年12月4日の週の日経平均株価は、軟調になりやすいと考えられる。
今回南アフリカで確認された新たな変異株の感染拡大が重しとなり、上昇する場面でも上値は重くなりやすいだろう。
26日(金)の日経平均株価は893円超安になる場面もあるなど、強烈な下げとなった。
すでに書いたように、新たな変異株の感染拡大を警戒した売りが出たことが原因だ。
3月期決算企業の中間決算発表が一巡し、元々材料難となっているところに新たな変異株のニュースが出たことで、市場は過剰に反応した。
前日の米国市場が休場だったことから本材料は消化されず、この日の東京株式市場でリスクヘッジや投機筋の売りが出た格好となった。
26日(金)の米国市場でも、新たな変異株の確認と感染拡大が警戒され、NYダウが大幅下落していることから、29日(月)以降も日経平均株価には下押し圧力がかかりやすいと考えられる。
9月配当金支払いの再投資による買いが期待できるものの、新たな変異株対する懸念がある程度織り込まれるまでは、日経平均株価は軟調になりやすいだろう。
また、2021年11月29日~2021年12月4日の週は、3日(金)に米雇用統計の発表が控えている。
それだけでなく、30日(火)にはパウエルFRB議長の上院銀行委員会での証言が予定され、1日(水)にはISM製造業景況指数と11月米ADP雇用統計の発表も控えている。
他にも米経済指標の発表が多く、2021年11月29日~2021年12月4日の週は様子見ムードになりやすい。
そのため、日経平均株価は、上昇する場面があっても積極的に上値を追いにくい状態が続くと考えられる。
今週の推奨セクター
2021年11月29日~2021年12月4日の週に推奨したいのは、医療機器関連である。
需要がコロナショック前の水準に回復していることから、株価は概ね堅調に推移すると考えられる。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、空運である。
来年からの入国制限を徐々に緩和する予定の国が出てきている中、今回確認された南アフリカの新たな変異株と欧州での再ロックダウン懸念は、空運株にとってネガティブ材料となる。
また、新たな変異株の流行とそれに伴う景気への影響に対する警戒感から、原油価格が下落しているため、石油関連についても軟調に推移しやすいだろう。
今週の経済指標
なお、2021年11月29日~2021年12月4日の週は、すでに書いたように、30日(火)のパウエルFRB議長の証言や、1日(水)の米ISM製造業景況指数と11月米ADP雇用統計、3日(金)の米雇用統計が予定されている。
その他に、30日(火)に11月米消費者信頼感指数、1日(水)に11月米製造業PMIとベージュブック、3日(金)に11月米サービス部門PMI、11月米総合PMI、11月米ISM非製造業景況指数の発表が予定されているため、これらの結果にも注意が必要だ。
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