知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年12月13日~12月18日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週も方向感が出にくい展開
2021年12月13日~2021年12月18日の週の日経平均株価は、乱高下しながらも方向感が出にくいと考えられる。
先週の振り返り
2021年12月6日~2021年12月11日の週の日経平均株価は堅調だった。
6日(月)は、前週末のNYダウが11月雇用統計で雇用者数が予想を下回ったことから小幅反落したが、この日の日経平均株価前日比プラス圏でスタートした。
しかし、米ハイテク株安を受け、日本株もハイテク株中心に売りが広がると、日経平均株価は下落に転じ、オミクロン株の感染拡大や米国のテーパリングに対する警戒感から買いが広がらず、前週末比102円20銭安の27,927円37銭で取引を終えた。
7日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウが大幅反発したことから上昇。
NYダウ先物やアジア株の上昇を受け、後場に入ると日経平均株価は一時前日比600円超上昇した。
最終的に、日経平均株価は前日比528円23銭高の28,455円60銭で取引を終えた。
8日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数が大幅続伸したことから、半導体関連などハイテク株を中心に買われる展開に。
堅調に推移し、日経平均株価は前日比405円02銭高の28,860円62銭で取引を終えた。
9日(木)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が小幅続伸したが、日経平均株価は前日までの2日間で930円ほど上昇したことから、利益確定売り優勢となった。
しかし、翌日発表の11月米消費者物価指数を前に様子見ムードが強くもみ合いとなり、日経平均株価は前日比135円15銭安の28,725円47銭で取引を終えた。
10日(金)は、前日のNYダウがほぼ横ばいで終了した一方、ナスダック総合指数が下落したため、日経平均株価は下落。
先物・オプション12月物のSQ算出に絡んだ売買もあり、日経平均株価は一時300円超下落した。
その後ももみ合いが続き、日経平均株価は前日比287円70銭安の28,437円77銭で取引を終えた。
FOMC終了後も様子見ムードが継続か
2021年12月13日~2021年12月18日の週の日経平均株価は、方向感が出にくいながらも乱高下しやすい展開になると考えられる。
なぜなら、14日(火)と15日(水)に米FOMCが開催され、15日(水)のFOMC終了後にはパウエルFRB議長の記者会見が予定されているからだ。
パウエルFRB議長は30日(火)に行われた米上院銀行委員会で、次回のFOMCにおいて、大規模な債券買い入れプログラムの縮小加速を検討すべきと述べるなど、テーパリングのペース加速を検討する姿勢に転じた。
その背景には、米国における物価上昇や失業率上昇と、それに対する労働供給の伸び悩みがあると考えられる。
なお、懸念されていたオミクロン株については、6日(月)に米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、重症化の度合いはそれほど高くないとの発言をしたことで、過度な警戒感はいったん後退しているようだ。
また、10日(金)に発表された11月の米消費者物価指数は、事前予想どおりの6.8%増となり、39年ぶりの水準となったうえ、31年ぶりの高水準だった10月(6.2%)からさらに上昇した。
そのため、今回開催のFOMCでテーパリングのペース加速が検討されるのは規定路線と考えられ、市場の注目は、来年の利上げ時期や利上げ回数に移るだろう。
なお、2021年12月13日~2021年12月18日の週は、16日(木)にはECB理事会、16日(木)と17日(金)には日銀金融政策決定会合も行われる。
欧州、日本と中央銀行のイベントが予定されているため、FOMCの終了後も様子見ムードが強くなりやすいだろう。
今週の推奨セクター
2021年12月13日~2021年12月18日の週に推奨したいのは、海運である。
中国発のコンテナスポット運賃は上昇が続き、北米航路のスポット運賃は歴史的高値を更新するなど、強含みが続いている。
2022年度は過去最高益を更新する銘柄も出てくると考えられ、堅調に推移するだろう。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、化粧品関連である。
スキンケア関連商品の需要は引き続き堅調と考えられるが、テレワークを取り入れる企業が増加しているため、メイク関連商品の需要の戻りは鈍く、化粧品関連企業の業績回復を鈍くさせると考えられる。
今週の経済指標
なお、2021年12月13日~2021年12月18日の週は、14日(火)と15日(水)の米FOMC、16日(木)のECB理事会、16日(木)と17日(金)の日銀金融政策決定会合以外に、13日(月)に日銀短観、14日(火)に11月米卸売物価指数、15日(水)に米11月小売売上高、16日(木)に12月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、12月米製造業PMI、12月米サービス部門PMI、12月米総合PMIの発表が予定されている。
これらの結果にも注意が必要だ。
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