知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年1月24日~1月29日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
日米ともに米FOMCに影響されやすい展開に
2022年1月24日~2022年1月29日の週の日経平均株価とNYダウは、米FOMCに影響されやすい展開になると考えられる。
FOMC前となる週の前半は軟調に推移しやすいだろう。
FOMC後は、利上げ幅の拡大などの懸念材料が解消されれば堅調に推移するが、そうでない場合には下降トレンドが続くだろう。
先週の振り返り
2022年1月17日~2022年1月22日の週の日経平均株価は続落し、27,000円台に水準を下げた。
17日(月)の日経平均株価は、前週末のナスダック総合指数が上昇したことを受けて買い戻しが入り、前週末比プラス圏で推移した。
しかし、この日は米国が休場のため、買いが続かなかった。
また、翌日発表の日銀展望レポートで、物価上昇率の上方修正や、物価のリスク評価に関する文言が変更の有無が注目されていることもあって伸び悩み、日経平均株価は前週末比209円24銭高の28,333円52銭で取引を終えた。
18日(火)の日経平均株価は、欧州の主要株式指数が上昇したことに加え、この日開催の日銀金融政策決定会合で、現行の緩和策の維持が決定したため買い優勢となった。
円安が進行したことから、輸出関連株が買われたものの続かず、日経平均株価は上昇幅を縮小し、前日比76円27銭安の28,257円25銭で取引を終えた。
19日(水)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が大幅安となったことを受け、日経平均株価は前日比320円超安でスタートし、心理的な節目となる28,000円を割り込むと売りが加速して、後場には一時900円超安となった。
その後、やや買い戻しが入り、日経平均株価は前営業日比790円02銭安の27,467円23銭で取引を終えた。
20日(木)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が続落した一方で、日経平均株価は買い戻しが入りプラス圏に浮上したが、再び売り買いが交錯し、方向感に欠ける展開に。
日経225先物やNYダウ先物の上昇を受けて、日経平均株価は400円超高まで上昇する場面もあったが、前営業日比305円70銭高の27,772円93銭で取引を終えた。
21日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の下落を受けて、一時640円超安まで下落したが、押し目買いが入ると軟調もみ合いとなった。
後場もアジア株安やNYダウ先物の下落を受けて日経平均株価は軟調に推移し、前営業日比250円67銭安の27,522円26銭で取引を終えた。
今週開催のFOMCが焦点
2022年1月24日~2022年1月29日の週の前半は、NYダウ、日経平均株価ともに25日(火)、26日(水)開催のFOMCを前に不安定な展開が続くと考えられる。
19日(水)の日経平均株価の急落は、前日の米国市場で米10年債利回りが1.9%と約2年ぶりとなる高水準になったことが大きな原因だ。
その前の週に、複数の米連銀理事が3月の利上げ見通しを示している。
また、ハト派寄りのブレイナードFRB理事(次期FRB副議長)が利上げに積極的な姿勢を示したことから、3月に大幅な利上げが行われるのではないかとの見通しが市場では強まっているのだ。
2000年5月以来となる50bpの利上げが行われる可能性や、利上げ回数増加の可能性が意識されているようだ。
さらに、米10年債利回りが2%に達するとの見方もされていることから、18日(火)のNYダウなど米主要株価指数の大幅下落につながり、日経平均株価もその流れを受けて大幅下落したと考えられる。
急落後、日経平均株価には買い戻しが入ったものの上値は重く、21日(金)も軟調となった。
日本国内における新型コロナウイルス感染者数の増加や、トヨタ自動車の減産といった日本独自の理由も日経平均株価の下押し要因となったとみられる。
今回のFOMCで、市場が懸念する利上げ幅の拡大や、利上げ回数の増加の確度が高まった場合は、その後のNYダウと日経平均株価には下押し圧力がかかると考えられ、軟調な地合いが続くと考えられる。
一方、これらに言及せず、市場予想どおりとなった場合には、買い戻しが入り、NYダウや日経平均株価は概ね堅調に推移するだろう。
なお、2022年1月24日~2022年1月29日の週は、アップルやテスラ、インテルなどの米ハイテク企業株の決算発表がある。
日本のハイテク株もこれらの決算の影響を受けると考えられるため、その結果と内容には注意が必要だ。
今週の推奨セクター
2022年1月24日~2022年1月29日の週に推奨したいのは、人材関連である。
人材関連は、自動車産業など、製造業で今年中に挽回生産が行われることが予想されるため、同業種の工場を中心とした人材の需要は概ね堅調に推移すると考えられる。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、ITの中でもITサービスである。
2021年10-12月期の業績は好調なものが多いと考えられるが、半導体不足の影響が懸念される。
20日(木)にトヨタが2月の生産計画を引き下げたが、自動車業界のみならずあらゆる業界で需要が高い半導体ひっ迫の影響によるものと説明し、半導体が取り合いになっている状態が続いていることが伺える。
ITサービスにおいても半導体不足という悪材料が足元では意識されると考えられるため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年1月24日~2022年1月29日の週は、25日(火)と26日(水)の米FOMCおよび、26日(水)のパウエルFRB議長の会見の他に、24日(月)に1月米製造業PMI、米サービス部門PMI、米総合PMI、25日(火)に1月米消費者信頼感指数、26日(水)に12月米新築住宅販売件数、27日(木)に12月米耐久材受注、10-12月期米四半期GDP、28日(金)に10-12月期米四半期雇用コスト指数、12月米個人消費支出、1月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果や内容にも注意が必要だ。
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