知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
皆さん投資検討する時の参考にしてください。
延長を希望される方がいたので当面の間延長します。感想などコメントや感想・問い合わせから教えてもらえると嬉しいです。
なお、当ブログに寄稿を希望されるブロガーさんがいらっしゃいましたら、こちらからご連絡くださいませ。
感想・問い合わせ - 1億円を貯めてみよう!chapter2
今週の相場見通しについて(2022年2月14日~2月19日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週は不安定な展開に
2022年2月14日~2022年2月19日の週の日経平均株価とNYダウは、米国の金融引き締めの加速やウクライナ情勢が懸念され、不安定な展開になりやすいだろう。
先週の振り返り
2022年2月7日~2022年2月12日の週の日経平均株価は堅調に推移した。
7日(月)の日経平均株価は、前日のNYダウの小幅続落を受けて反落。
前週末比300円超下落する場面もあったが、心理的な節目となる27,000円近辺では買い戻しも入り、下げ渋る展開に。
後場に入ると、日経平均株価はNYダウ先物の下落を受けて軟調に推移し、前週末比191円12銭安の27,248円87銭で終了した。
8日(火)の日経平均株価は反発し、一時210円超高まで上昇したが、主要中央銀行による金融引き締めやウクライナ情勢の緊迫化への懸念が根強く、上値は重かった。
後場の日経平均株価は材料不足のために伸び悩み、前日比35円65銭高の27,284円52銭で取引を終えた。
9日(水)は、前日のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて日経平均株価も上昇し、香港ハンセン指数の上昇が好材料となり買いが入ると27,500円を回復した。
その後は同水準を挟んでもみ合いとなったが、後場に入るとトヨタ自動車(7203)の決算発表を受けた売りが出る展開に。
日経平均株価は一進一退となり、前日比295円35銭高の27,579円87銭で取引を終えた。
10日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数が上昇した流れを引き継ぎ、一時300円超上昇。
しかし、この日の夜に米1月消費者物価指数(CPI)発表を前に様子見ムードが広がったことに加え、翌日は東京株式市場が休場となるため売りに押される展開となり、上昇幅を縮めた。
後場に入ると一部の半導体株や好決算を発表した大型株が買われて持ち直し、日経平均株価は、前日比116円21銭高の27,696円08銭で取引を終えた。
11日(金)は祝日のため、東京株式市場は休場だった。
金融引き締めの加速やウクライナ情勢が懸念材料
2022年2月14日~2022年2月19日の週のNYダウと日経平均株価は、金融引き締めの加速やウクライナ情勢が懸念材料となり、不安定な動きになりやすいだろう。
2022年2月7日~2022年2月12日のNYダウは、新型コロナウイルス感染者数の減少に加え、米ニューヨーク州の室内のマスク着用義務化撤廃や、英国が新型コロナウイルス陽性者の自主隔離措置を2月下旬に撤廃できそうだとの見通しを示したなどのニュースを受け、経済活動の回復への期待感が高まったことから堅調に推移した。
また、9日(水)にアトランタ連銀のボスティック総裁が、「米国のインフレ率が低下する時期が近づいている可能性がある」と述べたことにより、インフレへの警戒感が後退したことも、NYダウの下支え材料となった。
ただ、10日(木)発表の米消費者物価指数が、事前予想の前年同月比+7.3%を上回る同+7.5%となり、1982年2月以来約40年ぶりの高水準の伸びとなったことから、3月の米FOMCで50BPの利上げが行われるとの観測が強まった。
そのため、この日のNYダウやナスダック総合指数は下落したが、FRBやパウエルFRB議長が緊急利上げを好まないとの見方に加え、この日発表の2月米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)が事前予想の67.5を下回る61.7となったことが安心材料となった。
なお、米ミシガン大学消費者態度指数は、FRBがインフレ期待指数として注目している経済指標である。
これにより、金融引き締め加速への懸念が再び後退し、翌11日(金)のNYダウは、序盤は堅調に推移した。
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻が決定したとの報道がされたことから、リスク回避姿勢が強まり大幅下落している。
2022年2月14日~2022年2月19日の週は、15日(火)に1月米卸売物価指数、16日(水)に1月米小売売上高の発表がある。
その結果によって金融引き締めへの懸念が再浮上する可能性があるため、注意が必要だ。
また、16日(水)には1月開催の米FOMCの議事要旨が公表される。
内容がタカ派色の強いものであれば、やはり金融引き締め加速に対する懸念が重しとなるだろう。
それに加え、ウクライナ情勢の緊迫化も下押し材料となり、2022年2月14日~2022年2月19日の週のNYダウは不安定になりやすいと考えられる。
なお、日経平均株価は27,600円台まで回復しているものの、米長期金利の動向や米経済指標の結果には注意したい。
それに加え、ウクライナ情勢にも注意を払う必要がある。
ロシアがウクライナに侵攻すれば、相場は波乱含みの展開になるだろう。
2022年2月14日~2022年2月19日の週も、日経平均株価はNYダウの動向に基本的に左右されやすく、神経質な展開が続くとみられるが、この週は企業の10月-12月期決算発表が本格化するため、好決算が多ければ下支え材料となるだろう。
また、国内の新型コロナウイルスの感染者数の動向についても引き続き注意したい。
今週の推奨セクター
2022年2月14日~2022年2月19日の週に推奨したいのは、電子部品である。
すでに4月-12月期決算が発表されているが、5GやEV市場の拡大による恩恵を受け、大手8社を中心に好調が続いている。
半導体不足という懸念材料はあるが、今後も需要の好調が続くと考えられる。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、ガラス土石製品である。
原油価格が上昇傾向にあり、利益圧迫要因になると考えられる。
株価の下押し要因になると考えられるため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年2月14日~2022年2月19日の週は、15日(火)の1月米卸売物価指数、16日(水)の1月米小売売上高と米FOMCの議事要旨公表の他に、18日(金)に1月米中古住宅販売件数と1月の米景気先行指標総合指数の発表がある。
また、18日(金)は日本の1月全国消費者物価指数が発表される。
これらの結果にも注意したい。
Copyright secured by Digiprove © 2022