知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年4月18日~4月23日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
不安定な展開が続く
2022年4月18日~2022年4月23日の週のNYダウは不安定な展開が続くだろう。
また、日経平均株価は、上値の重い展開が続くと考えられる。
先週の振り返り
2022年4月11日~2022年4月16日の週の日経平均株価は、前半は軟調だったが、週半ばから持ち直した。
11日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウが上昇した一方、ナスダック総合指数が下落した流れを受けて軟調に。
後場も下げ幅を広げたが、その後はこう着状態となり、日経平均株価は前営業日比164円28銭安の26,821円52銭で取引を終えた。
12日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウが大幅下落した流れを受けて、売り優勢に。
後場には500円超安下落する場面もあり、機械など輸出系業種を中心に売りが続いた。
最終的に日経平均株価は前日比486円54銭安の26,334円98銭で取引を終えた。
13日(水)は、前日のNYダウが続落した一方、日経平均株価は前日の大幅下落からの買い戻しが先行し、上値を伸ばす展開に。
後場もアジア株の堅調を受けて高値もみ合いが続き、日経平均株価は前営業日比508円51銭高の26,843円49銭で取引を終えた。
14日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて買い優勢となった。
後場も概ね堅調だったものの、海外がイースター休暇前ということもあって商いを手控える向きが強かったことや、材料難から積極的に上値を追う展開にならず、日経平均株価は前営業日比328円51銭高の27,172円00銭で取引を終えた。
15日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の下落を受けて売られる展開に。
値嵩株のファーストリテイリング(9983)の大幅上昇や円安進行を受けて一時プラス圏に浮上したが、欧米とアジアの一部市場が休場のため、市場参加者が少なく、再び軟化した。
後場も動意の乏しい状態が続き、日経平均株価は前営業日比78円81銭安の27,093円19銭で取引を終えた。
米長期金利の動向次第で業績相場にならない可能性あり
2022年4月18日~2022年4月23日の週のNYダウは、不安定な動きになるだろう。
また、日経平均株価は方向感が出にくく上値の重い展開が続くだろう。
2022年4月18日~2022年4月23日の週は、米企業の決算発表が続く。
バンク・オブ・アメリカ(BAC)やアイ・ビー・エム(IBM)、ジョンソン・エンド・ジョンソンンソン(JNJ)、テスラ(TSLA)などの決算発表がある。
その中でも、ネットフリックス(NFLX)など、ロシアでの事業停止の影響が懸念されている企業や、中国・上海でのロックダウン継続の影響が懸念されている企業の決算内容には注意が必要だ。
予想以上の影響が出た場合には、米株価の押下げ要因になり、日経平均株価にも影響が出るだろう。
また、米長期金利の上昇にも引き続き注意したい。
2022年4月11日~2022年4月16日の週も、米長期金利は高水準で推移し、一服しても再び上昇するなど、高止まりの傾向にあった。
12日(火)に発表された3月米消費者物価指数は、前年同月比8.5%と事前予想をやや上回り、40年ぶりの伸びを記録したものの、変動の激しい食品・エネルギーを除いたコア指数の伸びが予想を下回ったことから、インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、この日の米長期金利は上昇が一服。
また、翌13日(水)に発表された3月米卸売物価指数は、コア指数も含め事前予想を上回る結果となったが、それでもインフレのピークアウト期待からNYダウは上昇し、米長期金利も低下した。
しかし、14日(木)にニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁がTVのインタビューで、5月の0.5pt利上げについて「妥当な選択肢だ」と述べるなど、利上げペースの加速を示唆したことを機に、米長期金利は再び上昇基調となっている。
先述のとおり、2022年4月18日~2022年4月23日の週は米企業決算の発表が続くが、米長期金利の動向次第では、決算の結果を反映した業績相場にならない可能性がある。
それに加え、20日(水)にはベージュブックの公表、21日(木)にはパウエルFRB議長の会見が予定されていることにも注意したい。
このように、米長期金利の動向を受けて、NYダウは不安定な動きを見せると考えられるため、注意が必要だ。
また、日経平均株価は引き続き上値の重い展開が続くと考えられる。
15日(金)が欧米市場を中心に休場、18日(月)は香港市場やオセアニア市場も休場のため材料難になりやすいことに加え、翌週には日本企業の決算発表が控えている。
そのため、様子見ムードになりやすいだろう。
米長期金利の上昇や米国の利上げ加速、ロシア・ウクライナ戦争など複数の懸念材料が重しとなり、仮に好材料が出ても、積極的に上値を追う展開にはならず上昇が継続しづらいと考えられる。
今週の推奨セクター
2022年4月18日~2022年4月23日の週に推奨したいのは、小売である。
先月まん延防止等重点措置が全面解除されて約3週間が経過したが、国内の人流は回復基調にある。
目下のところ新変異株「XE」が懸念材料だが、岸田首相は13日の参院本会議で「ただちに重点措置の必要はないと考えている」との認識を示している。
3回目のワクチン接種については20代、30代など若い世代で進んでいないようだが、全体としては進展しつつあるため、GW期間中、「県民割」「ブロック割」の実施による消費拡大への期待もできる。
そのため、小売は概ね堅調に推移するだろう。
今週の非推奨セクター
一方避けたいのは、水産である。
15日(金)にドル円は126円台半ばまで下落し、対ドルで20年ぶりとなる安値を更新した。
海外からの水産物の輸入原価の押し上げ要因となるため、水産にとって円安はデメリットとなる。
そのため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年4月18日~2022年4月23日の週は、20日(水)のベージュブックの公表、21日(木)のパウエルFRB議長の会見の他に、20日(水)に3月米中古住宅販売件数、21日(木)に4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、22日(金)に4月米製造業PMI、4月米サービス業PMI、4月米総合PMIの発表がある。
また、22日(金)には日本の3月全国消費者物価指数の発表がある。
これらの結果や内容には注意が必要だ。
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