知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年9月12日~9月17日)
相場見通し(2022年9月19日~2022年9月24日)
2022年9月19日~2022年9月24日の週のNYダウは、前半は方向感が出にくく、後半は上昇しても上値が重く、基本的には軟調になりやすいと考えられる。
日経平均株価は、市場が3日間しか開かないことから、軟調になりやすいと考えられる。
先週の振り返り
2022年9月12日~2022年9月17日の日経平均株価は、週の前半は堅調だったが、半ば以降に大幅下落した。
12日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウやナスダック総合指数が大幅続伸したことから、堅調に。
後場に入ると新規材料不足で足踏み状態となり、日経平均株価は前週末日比327円36銭高の28,542円11銭で取引を終えた。
13日(火)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が大幅続伸したものの、この日発表の米8月消費者物価指数の結果を前に様子見ムードとなり、日経平均株価は買いの続かない展開となった。
後場に入ると利益確定売りに押されて値下がりする銘柄が増え、日経平均株価は前営業日比72円52銭高の28,614円63銭で取引を終えた。
14日(水)は、前日のNYダウとナスダック総合指数が急反落したことから、日経平均株価も軟調に。
後場の日経平均株価は、米国の金融引き締め長期化への懸念から続落し、前日比796円01銭安の27,818円62銭で取引を終えた。
15日(木)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が小幅反発したことから、日経平均株価は前日比プラス圏でスタートしたが、その後は前日終値を挟んだもみ合いが続いた。
後場は積極的な買いが入りにくく、日経平均株価は前日比57円29銭高の27,875円91銭で取引を終えた。
16日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数が反落したため、軟調に。
後場も半導体株や情報通信関連株を中心に軟調に推移し、日経平均株価は前日比308円26銭安の27,567円65銭で取引を終えた。
米FOMCを前なのでNYダウは様子見ムード
2022年9月19日~2022年9月24日のNYダウは、前半は20日(火)、21日(水)の米FOMCを前に様子見ムードとなると考えられる。
FOMC後は、パウエルFRB議長の発言内容次第ではあるものの、今後の利上げペースについて市場は過度に楽観的な見通しはしにくいと考えられ、NYダウは軟調になりやすいだろう。
今回開催の9月FOMCでは、0.75ptの大幅利上げが予想されているが、11月以降は利上げ幅が縮小するとの見方がつい最近まで優勢だった。
しかし、13日(火)に発表された8月米消費者物価指数は、前年同月比8.3%と7月の同8.5%からは鈍化したものの、事前予想の同8.1%を上回る結果となった。
また、FRBがインフレ指標として注視する食品やエネルギーを除いたコアCPIは、前年同月比6.3%と事前予想を上回り、7月の5.9%より伸長している。
コアCPIの伸びはピークアウトしておらず、労働需給も、ひっ迫が緩和されたとはいえ堅調さは変わっていない。
依然として高水準のインフレが続いていると確認できる内容になったことから、FRBの大幅利上げが長期にわたるものになるとの見方が強まったのだ。
そのため、11月のFOMCでも0.75ptの利上げが行われるのではないかとの見方が強まり、17日(金)現在、CMEのFedWatchでは、0.75ptの利上げ予想が1週間前の10.5%から62%ほどに急上昇した。
また、今回開催の9月FOMCについて、0.75ptではなく、1ptの利上げになるのではないか、との見方も浮上している。
今回、大方の予想どおり0.75ptの利上げになったとしても、FRBは今後の利上げペースについてデータ次第としていることから、大幅利上げ継続への懸念はくすぶるだろう。
仮にFOMC終了後にNYダウがいったん上昇したとしても、その後は上値の重い展開になる可能性が考えられる。
さらに、世界銀行が15日(木)に、各国の中央銀行がインフレ対策のために利上げに動いていることから、世界経済が景気後退に向かっている可能性があると発表している。
このことも投資家心理を冷やす要因になると考えられ、NYダウは上昇しても一時的なものにとどまる可能性が高いだろう。
そのため、2022年9月19日~2022年9月24日のNYダウは、週のはじめは方向感の出にくい展開になり、21日(水)のFOMC終了後のパウエルFRB議長の会見以降は、上昇しても上値が重く、下落した場合には大幅下落しやすい展開になると考えられる。
日経平均株価休日多く薄商い
2022年9月19日~2022年9月24日の日経平均株価は、19日(月)と23日(金)が祝日のために休場となることから、積極的な買いが入りにくいと考えられる。
薄商いになると考えられるため、軟調になりやすく、上昇しても上値の重い展開になるだろう。
今週の推奨セクター
2022年9月19日~2022年9月24日の週に推奨したいのは、ガラス・土石製品関係である。
円安が急激に進み、ドル円は一時145円に迫る場面もあった。
現在は日銀が為替介入を行うとの報道がされているため、やや落ち着いたものの、以前として円安水準にある。
また、対ユーロでも円安となっている。
ガラス・土石関係の企業は海外売上比率が高く、欧州や中国で主要顧客が多い傾向にあるため、対ユーロでの円安はメリットとなるだろう。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは飲食業である。
行動規制の緩和により人流は戻ってきているものの、原材料費高、光熱費高に加え、10月以降は最低賃金の引上げに伴う人件費上昇という負荷がかかることになる。
前年はあった時短協力金が今年は支給されなくなることも、ネガティブ材料になると考えられる。
そのため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年9月19日~2022年9月24日の週は、20日(火)、21日(水)の米FOMCと21日(水)のパウエルFRB議長の記者会見の他に、20日(火)に8月米住宅着工件数、23日(金)に9月米製造業PMI、9月米サービス業PMI、9月米総合PMIの発表がある。
また、21日(水)と22日(木)には日銀金融政策決定会合があり、22日(木)には黒田日銀総裁の定例記者会見が行われる。
これらの結果や内容にも注意したい。
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