知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年9月26日~10月1日)
2022年9月26日~2022年10月1日の週のNYダウは、軟調に推移しやすいと考えられる。
日経平均株価は、上値が重く方向感の出にくい展開になるだろう。
先週の振り返り
2022年9月19日~2022年9月24日の日経平均株価は、軟調に推移した。
19日(月)は、東京株式市場は敬老の日のため休場だった。
16日(金)のNYダウが139.40ドル安、19日(月)のNYダウが197.26ドル高と概ね横ばいに推移したことを受け、20日(火)の日経平均株価は前週末比プラス圏でスタート。
300円超高まで上昇する場面もあったが、その後は上げ幅を縮小させると小幅高で推移し、前週末比120円77銭高の27,688円42銭で取引を終えた。
21日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が反落したことから、売りが先行。
一時390円超安下落したが、下げ止まると安値圏でのもみ合いが続き、日経平均株価は前週末比375円29銭安の27,313円13銭で取引を終えた。
22日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が大幅下落したことから、続落。
26,000円台に沈む場面もあったが、その後は再び27,000円を回復するなど一進一退の展開が続いた。
最終的に日経平均株価は、159円30銭安の27,153円83銭で取引を終えた。
23日(金)は、東京株式市場は秋分の日のため休場だった。
NYダウは軟調に推移か
2022年9月26日~2022年10月1日のNYダウは、FRBの急速な利上げを受けて、軟調に推移しやすいと考えられる。
20日(火)と21日(水)に開催された9月のFOMCで、0.75ptの利上げが決定された。
今回の利上げ幅は市場予想のとおりとなり、3会合連続で0.75ptの利上げが行われたことになる。
今後について、市場では利上げ幅が縮小傾向になるのではないかとの見方も出ていたが、今回のFOMC参加者のFF金利見通しを示すドットプロット(金利予測分布図)では、2022年末までに4.4%、2023年中に4.6%に上昇するとの見通しを立てていることが判明した。
前回6月の見通しでは2022年末まで3.4%、2023年度中に3.8%だったことを考慮すると、市場の期待とは裏腹に、さらに積極的な利上げを行うFRBのタカ派姿勢が鮮明になったと言えよう。
FRBが近い将来のインフレ抑制を予想しているとの見方も一部でされていたが、それが否定された格好だ。
このことから、市場では、次回の11月FOMCでも0.75ptの利上げが行われるとの見方が強まっている。
ただし、FOMC参加者19人のうち8人は年内に合計1%の追加利上げ予想をしているため、大幅利上げの継続に慎重な見方が一部であるのも事実だ。
なお、パウエルFRB議長はFOMC後のインタビューで、年内の利上げ幅について決めていないと回答している。
しかし、FOMCの参加者が、インフレが根強いものになるとの見方を示していることを明かしており、また、パウエル議長自身も、8月の下旬に行われたジャクソンホール会合で、早期利下げを否定している。
そのため、大幅利上げは継続する可能性が高く、このことがNYダウの重しになるだろう。
FRBの大幅利上げ継続は、いずれは市場で消化されると考えられるが、米国の景気後退への懸念が上値抑制要因となり、NYダウは軟調に推移しやすいだろう。
2022年9月26日~2022年10月1日は、米国の経済指標の発表が多く予定されているが、結果を受けて、NYダウは不安定な動きになると考えられるため、注意が必要だ。
結果が良好な場合に上昇する場面があったとしても、本格的な上昇トレンドへの転換には至りにくいだろう。
反対に、弱い結果の場合には、NYダウは急落する可能性もあるため注意したい。
日経平均株価は上値の重い展開に
2022年9月26日~2022年10月1日の日経平均株価は、軟調なNYダウの動向を受けて上値の重い展開になり、方向感が出にくいだろう。
ただ、円安地合いは変わっておらず、このことが日経平均株価を下支えすると考えらえる。
今週の推奨セクター
2022年9月26日~2022年10月1日の週に推奨したいのは、不動産である。
9月20日に国土交通省が発表した「令和4年都道府県地価調査」によれば、全国の地価は全用途で3年ぶりに上昇し、商業地、住宅地とも上昇した。
中でも、住宅地の上昇は31年ぶりとなる。
東京、大阪、名古屋の三大都市圏以外に、地方の中枢都市である札仙広福(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の4市は、商業地、住宅地ともに、上昇幅が三大都市圏を上回っている。
露宇戦争、米国の大幅利上げ継続に伴うリセッション懸念などの不安要素はあるものの、経済活動正常化に向けた動きに加え、国内の低金利が後押しし、地価の上昇は続く可能性が高い。
このことが不動産にとっては追い風になると考えられる。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、鉄鋼である。
中国の鉄鋼各社が大幅な減産をしたものの、在庫調整は進んでいない。
そのため、鋼材市況も下落が続いているが、鋼材需要も弱い状態が続いているうえ、世界的な金融引き締めが景気後退を招くとの懸念から、鋼材市況は反転しにくい状態が続くと考えられる。
そのため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年9月26日~2022年10月1日の週は、27日(火)に8月米耐久財受注、9月米消費者信頼感指数、9月米リッチモンド連銀製造業指数、8月米新築住宅販売件数、29日(木)に4-6月期米四半期GDP、30日(金)に8月米個人消費支出、9月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
また、27日(火)には、パウエルFRB議長の発言が予定されている。
これらの結果や内容には注意が必要だ。
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