知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2023年1月30日~2月4日)
2023年1月30日~2023年2月4日の週のNYダウは、週の前半は様子見ムード、31日(火)、1日(水)開催のFOMC以降は、その結果次第で動きが変わると考えられる。
また、日経平均株価も週の前半は様子見ムードとなるものの、米FOMC以降は不安定な展開になると考えられる。
先週の振り返り
2023年1月23日~2023年1月28日の週の日経平均株価は、大幅上昇した。
23日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウやナスダック総合指数が反発した流れを引き継いで積極的な買いが入ると、高値圏でのもみ合いが続き、前営業日比352円51銭高の26,906円04銭で取引を終えた。
24日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の続伸や円安を背景に景気敏感株やハイテク株を中心に買い優勢となり、緩やかに上値を伸ばす展開に。
後場の日経平均株価は高値圏でのもみ合いが続き、前日比393円15銭高の27,299円19銭で取引を終えた。
25日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウが3日続伸した一方、ナスダック総合指数が反落したことから売り優勢でスタートしたが、その後は下げ渋ると、前日終値を挟んでもみ合いとなった。
後場の日経平均株価は、好決算・高配当銘柄を中心に買われ、前日比95円82銭高の27,395円01銭で取引を終えた。
26日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウが4日続伸した一方でナスダック総合指数が小幅続落したことから、前日比プラス圏でスタートした後、失速。
ハイテク株を中心に売り優勢となり、マイナス圏に沈んだ。
後場の日経平均株価は円高進行で積極的な買いが手控えられ、前日比32円26銭安の27,362円75銭で取引を終えた。
27日(金)日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が上昇した流れを受けて前日比プラス圏でスタートした。
27,500円を前に失速してマイナスに転じる場面もあったが、下げ渋るとこう着状態に。
後場の日経平均株価は、小幅高で小動きとなり、日経平均株価は前日比19円81銭高の27,382円56銭で取引を終えた。
NYダウはFOMCの結果次第
2023年1月30日~2023年2月4日の週のNYダウは31日(火)、1日(水)開催のFOMCの結果次第で動きが変わりそうだ。
23日(月)に米ウォールストリート・ジャーナルは、31日(火)、1日(水)開催のFOMCでFRBが利上げペースを落とし、労働力需要や支出、インフレが後どの程度鈍化すれば今春に利上げを一時停止できるか、議論を開始する可能性があると報道。
さらに、20日(金)にはFRBのウォラー理事が、31日(火)、1日(水)開催のFOMCでの0.25ptの利上げを支持すると表明した。
これらのことから、市場では利上げ停止観測が浮上し、2023年1月23日~2023年1月28日の週のNYダウは堅調に推移した。
また、25日(水)にカナダ中銀が市場予想通り利上げを決定した後、世界の主要中央銀行の中では初めて、次回会合でいったん利上げを停止する可能性を示唆したため、米国内の金利ピークアウト期待が高まったことに加え、26日(木)に発表された10-12月期米四半期GDPが、事前予想の前期比年率2.6%を上回る同2.9%となったこともあり、景気後退懸念が緩和。
さらに、26日(木)発表の12月米新築住宅販売件数が年率換算件数、前月比ともに事前予想を上回り、1月ミシガン大学消費態度指数(確報値)も事前予想を上回るなど、注目度の高い米経済指標の結果が概ね良好だったため、投資家心理は改善傾向にある。
この傾向は2023年1月30日~2023年2月4日の週も続くと考えられるものの、31日(火)、1日(水)開催のFOMCを前に、週の前半は様子見ムードとなり、上昇しても限定的なものになるだろう。
開催2日目となる1日(水)の結果とパウエルFRB議長の記者会見での発言に注目したい。
今回のFOMCの結果が市場の期待どおりハト派的なものになるようであれば、2023年1月30日~2023年2月4日の週のNYダウはFOMC以降堅調に推移し、この週に発表される米経済指標の結果が良好な場合、NYダウの上昇を後押しすると考えられる。
反対に、FOMCの結果がタカ派的なものになるようであれば、NYダウには調整が入り、下落基調になると考えられる。
ここ最近のNYダウが期待先行で上昇していたと考えられることから、急落の可能性もあり、注意が必要だ。
また、タカ派的なものになった場合、FOMC以降に発表される米経済指標の結果が良好なものになった場合には、金融引き締めの長期化が懸念され、NYダウには下押し圧力がかかるだろう。
FOMCの結果がハト派的なものであってもタカ派的なものであっても、3日(金)発表の米雇用統計には特に注意したい。
日経平均株価も米FOMCの結果に左右
2023年1月30日~2023年2月4日の週の日経平均株価は、前半は米FOMCを前に様子見ムードとなりそうだ。
NYダウ同様、FOMCの結果がタカ派的なものであった場合には、2023年1月23日~2023年1月28日の週の日経平均株価が大幅上昇した反動から、急落する可能性が考えられる。
一方、FOMCの結果がハト派的なものであった場合にも、日経平均株価は円高が重しとなり、上昇は限定的なものにとどまる可能性が考えられる。
2023年1月30日~2023年2月4日の週も、レーザーテック(6920)やキーエンス(6861)、京セラ(6971)、三菱商事(8058)等、注目度の高い企業の決算発表があり、その結果を受けて日経平均株価の動向が不安定になる可能性があるため注意が必要だ。
今週の推奨セクター
2023年1月30日~2023年2月4日の週に推奨したいのは、医療機器メーカーである。
コスト負担の高まりから株価が軟調になっているところもあるが、来期に業績回復が見込めるところが多く、回復から成長への期待ができるため、再評価される可能性がある。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、化学・繊維である
石油化学製品の稼働率の回復が遅れていることや、半導体材料不足の需要悪化などから、2022年10月-12月期決算では会社計画や市場予想を下回るところが増えると考えられる。
そのため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
なお、2023年1月30日~2023年2月4日の週は、31日(火)、1日(水)開催の米FOMCや1日(水)のパウエルFRB議長定例記者会見、3日(金)の1月米雇用統計の他に、31日(火)の10-12月期米四半期雇用コスト指数、1月米消費者信頼感指数、1日(水)の1月米ADP雇用統計、1月米ISM製造業景況指数、3日(金)に1月米サービス業PMI、1月米総合PMI、1月米ISM非製造業景況指数の発表が予定されている。
これらの結果にも注意が必要だ。
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