知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2023年4月24日~4月29日)
2023年4月24日~2023年4月29日の週のNYダウは、引き続き経済指標と米企業決算の結果に左右されやすいだろう。
日経平均株価も日米企業決算の結果に影響を受け、不安定になると考えられる。
先週の振り返り
2023年4月17日~2023年4月22日の週はもみ合いながらも堅調に推移した。
17日(月)は、前週末のNYダウやナスダック総合指数が反落したものの、日経平均株価は7営業日続伸でスタートすると、上げ幅を縮小し、もみ合いが続いた。
後場の日経平均株価は、円安進行から一時プラス圏に浮上すると28,500円を挟んでもみ合う展開となり、前営業日比21円31銭高の28,514円78銭で取引を終えた。
18日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の反発を受けて上昇すると、円安進行も後押しし、上値を伸ばす展開となった。
後場の日経平均株価は、利益確定売りで伸び悩むと、前日比144円05銭高の28,658円83銭で取引を終えた。
19日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の反落を受けて売り優勢となったが、円安進行が下支えすると持ち直した。
後場の日経平均株価は28,500円台の安値圏でもみ合いとなり、前日比52円07銭安の28,606円76銭で取引を終えた。
20日(木)の日経平均株価は、NYダウの続落に加え、米テスラの冴えない決算内容、蘭半導体製造装置大手のASMLホールディングスの受注額の大幅減少が嫌気され、ハイテク株を中心に売られる展開となったが、円安進行や3月訪日外客数の増加を受けた国内経済の回復期待から買いが入るとプラス圏に浮上した。
後場の日経平均株価はじり高となり、前日比50円81銭高の28,657円57銭で取引を終えた。
21日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の下落を受けて売られた後、切り返すとプラス圏に浮上したが、円高進行によって再びマイナス圏に沈んだ。
後場の日経平均株価は利益確定売りに押される展開となり、前日比93円20銭安の28,564円37銭で取引を終えた。
NYダウは米企業決算の結果に左右されやすい展開に
2023年4月24日~2023年4月29日の週のNYダウは、米企業決算の結果に左右されやすい展開になるだろう。
2023年4月17日~2023年4月22日の週から本格化した米企業決算では、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーなど米主要金融機関の決算の発表があった。
バンク・オブ・アメリカは好決算だったものの、ゴールドマン・サックスは減益。
モルガン・スタンレーは経常収益や1株利益が市場コンセンサスを上回ったが、貸倒引当金の急増が嫌気される結果となった。
また、ザイオンズ・バンコーポレーションやキーコープ、コメリカなど米地銀の決算が冴えなかったことも、米株価指数の下落の要因となり、NYダウにも影響が及んだ。
2023年4月24日~2023年4月29日の週は、25日(火)にマイクロソフト、ビザ、26日(水)にボーイング、メタ・プラットフォームズ、27日(木)にアムジェン、インテル、アマゾン・ドット・コムなどの決算発表がある。
これらの結果がNYダウをはじめとする米株価指数の動向に大きな影響を与える可能性があるため、注意が必要だ。
また、引き続き米経済指標にも注目したい。
17日(月)に発表された4月ニューヨーク連銀製造業景気指数は、事前予想の-18.0に対し10.8と予想外に改善。
反対に、20日(木)に発表された4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、事前予想の-19.2を大幅に下回る-31.3となり、インフレ鈍化の兆候と市場は受け止めたようだ。
一方で、FRB高官からは引き続きタカ派的な発言が飛び出している。
19日(水)に行われた講演においてニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、インフレ率が高すぎるため、当局は金融政策を用いて抑制すると発言。
また、20日(木)にはクリーブランド連銀のメスター総裁がイベントでの講演で、あと1回の利上げを支持することを示唆した。
上記の発言内容から、市場が期待する利下げの可能性は現状低いと考えられる。
ただし、今後発表される経済指標の結果が引き続きインフレ鈍化が窺えるものとなった場合には、FRBのスタンスが変わる可能性があるため、市場の利下げに対する期待は高まるだろう。
加えて、米企業決算の結果も景気鈍化が懸念される冴えない内容となれば、利下げへの期待はいっそう高まると考えられる。
したがって、2023年4月24日~2023年4月29日の週は、米企業決算と米経済指標に注目が集まり、NYダウはその結果に左右されるだろう。
米経済指標に関しては、特に27日(木)の1-3月期米四半期GDP(速報値)に注意が必要だ。
また、25日(火)の3月米新築住宅販売件数、28日(金)の3月米個人消費支出の結果にも注意したい。
日経平均株価は、不安定に
2023年4月24日~2023年4月29日の週の日経平均株価は、不安定になるだろう。
米国の企業決算に加え、国内企業の決算発表もスタートするため、その結果に左右されると考えられるが、底堅く推移するとみられる。
なお、27日(木)と28日(金)に日銀金融政策決定会合があり、28日(金)には日銀展望レポートの発表に加え、会合終了後に植田新総裁の定例記者会見が予定されている。
結果に対して市場が反応するのは翌週になるため、週後半は様子見ムードになりそうだ。
今週の推奨セクター
2023年4月24日~2023年4月29日の週に推奨したいのは、化粧品関連である。
マスク着用が3月13日から個人の判断に委ねられたことに加え、インバウンド需要が回復していることから、追い風の事業環境が続くだろう。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは鋼材関連である。
夏にかけて、中国南部やインドが気候の影響で経済活動が低下することに加え、欧州が長期夏季休暇に入るため、需要が低下すると考えられる。
今週の経済指標
なお、2023年4月24日~2023年4月29日の週は、25日(火)の3月米新築住宅販売件数、27日(木)の1-3月期米四半期GDP(速報値)、28日(金)の3月米個人消費支出のほかに、26日(水)に3月米耐久財受注、28日(金)に1-3月期米四半期雇用コスト指数、4月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果にも注意が必要だ。
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