知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2023年9月4日~9月9日)
2023年9月4日~2023年9月9日の週のNYダウは概ね底堅く推移すると考えられる。
日経平均株価は、堅調ではあるものの上値が重くなりそうだ。
先週の振り返り
2023年8月28日~9月2日の週の日経平均株価は5日続伸と堅調に推移した。
28日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウとナスダック総合指数が上昇したことから上昇幅を拡大した。
後場の日経平均株価は高値圏で小動きが続き、前週末日比545円71銭高の32,169円99銭と大幅反発して取引を終えた。
29日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が続伸したことから買い優勢となったものの、前引けにかけて前日終値近辺まで戻した。
後場の日経平均株価は香港株高が支援して堅調に推移し、前日比56円98銭高の32,226円97銭で取引を終えた。
30日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が続伸したことから買い優勢となると一時失速したが、円安が後押しすると再び上昇し、高値圏で推移した。
後場の日経平均株価は上値の重い状態が続き、前日比106円49銭高の32,333円46銭で取引を終えた。
31日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の続伸を受けて上昇した後は、もみ合いとなった。
後場の日経平均株価は自動車株を中心に堅調に推移し、前日比285円88銭高の32,619円34銭で取引を終えた。
1日(金)は、前日のNYダウが反落した一方でナスダック総合指数が上昇したことから、日経平均株価は前日比マイナス圏でスタートするとプラス圏に浮上し、じわじわと上げ幅を拡大。
後場の日経平均株価は利益確定売りに押される場面もあったが堅調に推移し、前日比91円28銭高の32,710円62銭と続伸して取引を終えた。
NYダウは概ね底堅く推移か
2023年9月4日~9月9日の週のNYダウは、概ね底堅く推移しそうだ。
なぜなら、米経済指標の結果が米景気の底堅さを示しているからである。
25日(金)に行われたジャクソンホール会議での講演で、パウエルFRB議長は高金利の維持する姿勢を示し、さらなる利上げの可能性について含みを持たせた。
市場はパウエルFRB議長の発言についてややタカ派的であると捉えたものの、従来どおりの姿勢を改めて示したものであったため、米長期金利の上昇は一過性のものにとどまった。
その後発表された8月米消費者信頼感指数や8月米ADP雇用統計の結果は事前予想を下回り、7月米個人消費支出の結果は事前予想どおりの着地となったものの、昨年のピーク時と比較するとインフレが落ち着きを見せていることから、利上げに対する警戒感が後退。
そのため、2023年8月28日~9月2日の週の米長期金利も低下傾向にあった。
また、1日(金)に発表された8月米雇用統計は、8月非農業部門雇用者数変化が事前予想の前月比17.0万人に対し同18.7万人と上回り、失業率も事前予想の3.5%を上回る3.8%となった。
平均時給は事前予想の前月比0.3%増を下回る同0.2%となり、前年同月比についても、事前予想の4.4%増を下回る4.3%増となった。
一方、7月の非農業部門雇用者数変化については下方修正され、従前の18.7万人から3万人減の15.7万人となっている。
時間当たり賃金の伸びが著しく鈍化するなど賃金の上昇がピーク時に比べて落ち着きつつある一方、労働市場の底堅さが確認できる内容といえるだろう。
米雇用統計の結果を受けて利上げサイクルは終盤にあるとの見方が強まり、米長期金利は低下したものの、その後に発表された8月米ISM製造業景況指数が事前予想の47を上回る47と6ヶ月ぶりの高水準になった。
10か月連続で拡大と縮小の分かれ目となる50を割り込んだものの、米製造業の底堅さを示す結果となったことから、再び米長期金利は上昇している。
このように、米長期金利は足元では再び上昇傾向にあるものの、米経済指標の結果が景気の底堅を示すものであったことはポジティブだ。
したがって、2023年9月4日~9月9日の週のNYダウは底堅く推移するとみられるが、注意しなければならないのは、6日(水)公表のベージュブックや、各連銀総裁の利上げに関する発言である。
ベージュブックが利上げ継続につながる内容であったり、各連銀総裁によるタカ派的な発言があったりした場合には、NYダウなど米株価指数の下押し材料になるだろう。
なお、4日(月)はレイバー・デーにより米国の市場は休場となることに注意が必要だ。
日経平均株価も概ね堅調に推移か
2023年9月4日~9月9日の週の日経平均株価は概ね堅調に推移すると考えられる。
ただ、材料難から上値は重くなりそうだ。
今週の推奨セクター
2023年9月4日~9月9日の週に推奨したいのは、ゴルフ場を運営するところである。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によれば、2023年6月のゴルフ場は前年同月比2.4%増となった。
5月は同1.2%減となったものの、再びプラス成長になり、2月からのプラス成長に復帰した格好だ。
伸び率は昨年と比較すると鈍化傾向にあるものの、昨年が強かったことを考慮すると、堅調な需要が継続し、現在も安定した人気が続いていると考えられるため、ポジティブである。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、機械の中でも産業用ロボットなどを手掛けるFA関連や工作機械である。
中国経済が減速する中、中国への依存度が高いFAや工作機械はその影響を受けやすいと考えられる。
したがって、避けた方がいいだろう。
今週の経済指標
なお、なお、2023年9月4日~9月9日の週は、6日(水)のベージュブック公表のほかに、6日(水)に8月米ISM非製造業景況指数、8月米サービス業PMI(改定値)、8月総合PMI(改定値)の発表がある。
これらの結果にも注意が必要だ。
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