知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
皆さん投資検討する時の参考にしてください。
延長を希望される方がいたので当面の間延長します。感想などコメントや感想・問い合わせから教えてもらえると嬉しいです。
なお、当ブログに寄稿を希望されるブロガーさんがいらっしゃいましたら、こちらからご連絡くださいませ。
感想・問い合わせ - 1億円を貯めてみよう!chapter2
今週の相場見通しについて(2024年1月29日~2月3日)
2024年1月29日~2月3日の週のNYダウと日経平均株価は米FOMCや米雇用統計を前に不安定な展開になりそうだ。
先週の振り返り
2024年1月22日~1月27日の日経平均株価は、週の前半は堅調だったが後半に大幅下落した。
22日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて買い優勢となると、一時36,500円台まで上昇した。
後場の日経平均株価は高値圏でのもみ合いが続きながらも600円超上昇。
最終的に前週末日比583円68銭高の36,546円95銭と、1990年2月以来の高値で取引を終えた。
23日(火)は、前日のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて日経平均株価は買い優勢となり、堅調に推移した。
後場の日経平均株価は、日銀金融政策決定会合の結果発表を通過したことから利益確定売りに押され、前日比29円38銭安の36,517円57銭と小反落して取引を終えた。
24日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウの下落を受けてやや売り優勢となるとマイナス圏で推移。
後場の日経平均株価は一時400円超安下落するなど軟調に推移し、前日比291円09銭安の36,226円48銭で取引を終えた。
25日(木)の日経平均株価は前日のNYダウの下落を受けて軟調に推移したが、下値は堅かった。
後場の日経平均株価は小動きとなり、前日比9円99銭高の36,236円47銭と3日ぶりに小反発して取引を終えた。
26日(金)は、前日のNYダウとナスダック総合指数の上昇とは反対に、日経平均株価は下落。
後場の日経平均株価は利益確定売りが優勢となると一時500円超安となる場面もあり、前日比485円40銭安の35,751円07銭と反落して取引を終えた。
NYダウは不安定な展開に
2024年1月29日~2月3日の週のNYダウは不安定な展開になりそうだ。
その理由として、30日(火)と31日(水)に開催される米FOMCが挙げられる。
CMEのFedWatchによれば、25日(木)時点で98%近くもの市場参加者が、今回のFOMCでは金利据え置きとの見方をしていることが分かる。
FOMCに先駆けて開催されたECB理事会では、市場の予想どおり政策金利の据え置きが決定。
ユーロ圏でのインフレ率は低下しているものの、賃上げによるインフレ再加速や緊迫化する中東情勢および露宇戦争の影響によるエネルギー価格上昇リスクなどを踏まえたものと考えられる。
米国の利下げについても、FRB当局者による早期利下げ観測をけん制する発言や米経済の好調を受けて、一部の投資家は利下げペースが緩やかになると予想。
CMEのFedWatchによれば、3月に利下げが行われるとの見通しが1か月前は70%を占めていたが、25日(木)時点では48%程度に減少し、3月のFOMCでも金利は据え置きになると予想しているようだ。
事実、足元の米経済指標は強く、25日(木)に発表された10-12月米GDPは前期比年率3.3%となり、前回の伸びと比較すると鈍化したが、事前予想の同2.0%を上回った。
堅調な米経済の動向を受けて、米国の利下げを巡る見通しは以前よりも和らいでいるが、31日(水)の米FOMC終了後に開催されるパウエルFRB議長の会見で、利下げに関してどのような発言があるかに注目が集まるだろう。
早期利下げが後退する発言内容があれば、NYダウは軟調に推移すると考えられる。
また、2024年1月29日~2月3日の週は、2日(金)に1月米雇用統計の結果が発表される。
もしも強い結果となった場合には、利下げ観測の後退によりNYダウに下押し圧力がかかると考えられるため、注意が必要だ。
米雇用統計の前哨戦とされる1月米ADP雇用統計の発表は31日(水)であるため、こちらにも併せて注意したい。
さらに、2024年1月29日~2月3日の週は、30日(火)にマイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOG)、1日(木)にメタ・プラットフォームズ(META)の決算発表がある。
決算の結果が米株価指数に影響を与える可能性があるため、結果に注意したほうがいいだろう。
日経平均株価も米雇用統計などを前に不安定な展開か
2024年1月29日~2月3日の週の日経平均株価は、米FOMCや1月米雇用統計を前に不安定な展開になると考えられる。
イベント前に利益を確定する動きが出やすくなると考えられ、上昇する場面でも上値が重くなりそうだ。
今週の推奨セクター
2024年1月29日~2月3日の週に推奨したいのは、首都圏のマンションを手掛けているところである。
新築マンションは販売価格が上昇しているものの、販売の好調が続いている。
また、中古マンションも、販売価格の上昇と成約件数の増加が続いている。
新築・中古ともに堅調な需要が続くとみられるため、ポジティブである。
今週の非推奨セクター
避けたいのは、機械の中でも工作機械の比率が高いところである。
日本工作機械工業会が発表した2023年12月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比10%減となり、12カ月連続で前年同月を下回った。
日本工作機械工業会は、2024年の工作機械の受注は2023年と比較すると微増との見通しを立てているが、足元では国内の半導体製造装置の需要が不振であることに加え、中国の景気回復が鈍いことから、調整局面が続きそうであるため避けたほうがいいだろう。
今週の経済指標
なお、2024年1月29日~2月3日の週は、30日(火)と31日(水)の米FOMC、31日(水)のパウエルFRB議長会見、1月米ADP雇用統計、2日(金)米雇用統計のほかに、30日(火)に1月米消費者信頼感指数、12月米JOLTS求人件数、1日(木)に1月米ISM製造業景況指数、2日(金)に1月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果に注意が必要だ。