先日、子どもと一緒に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所相模原キャンパスに行ってきましたので、そのレポートをアップします。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所相模原キャンパスとは?
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所相模原キャンパスは、横浜線淵野辺駅から徒歩20分の場所にあります。日本の宇宙研究の中核的役割としての施設であり、中には、研究・管理棟、研究センター、構造機能試験棟、飛翔体環境試験棟、特殊実験棟、風洞実験棟、総合研究棟などがありますが、一般に見学できるのは、野外に設置している実物大ロケットの原寸模型及び研究・管理棟内にある相模原キャンパス展示室、さらに売店と食堂などです。
見学料は無料であり、他では中々見れないものばかりですので、かなりおススメです。
まずは守衛所で受付を
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所相模原キャンパスの門をくぐると左手に守衛所がありますので、そこで受付をします。クビからぶら下げるカードフォルダーを貸与されますので、必ず身に着けておきましょう。
ロケット原寸模型がお出迎え
展示室に行く道の途中で右手にロケット原寸模型があります。ロケットの大きさが実感できますし、撮影スポットとしても最適ですので、必ずいきましょう。
M-3SIIロケット原寸模型
M-3SIIロケット(ミュースリーエスツーと読みます)の原寸模型です。全長27.8m重量61トンの3段式のロケットで、1985年から1995年までの間、8回打ち上げし7回成功しました。
M-Vロケット原寸模型
M-Vロケット(ミューファイブロケットと読みます)の原寸模型です。全長30m重量139トンと世界最大級の3段式のロケットで、1996年から2006年まで7回打ち上げし6回成功しました。斜め打ち上げという最近ではめずらしい打ち上げのロケットです。
相模原キャンパス展示室
相模原キャンパス展示室は研究・管理棟の中にあります。入り口には看板が掲げられています。
はやぶさ原寸大模型はでかい!!
展示室内に入り右側にはやぶさの原寸大模型が鎮座しています。そのデカさは実際に見ないとわからないものです。
神頼みも大切です
はやぶさプロジェクトは当然日本の科学技術の叡智を集めて行われたプロジェクトですが、ちゃんと神頼みもしており、中和神社のお札と飛行神社のお札がありました。
中和神社とは?
中和神社(ちゅうかじんじゃ)は、岡山県真庭市蒜山下和にある久那止神を祭る神社です。牛馬の守護から転じて、道中安全の効験があるとされています。
はやぶさプロジェクトの際に4つのエンジンのうち3つが止まるというトラブル時が発生しました。予備として使用していなかった一部の中和器とイオン源を使用してイオンエンジン1台分の運用ができなか模索していたころ、中和器と同じ漢字の神社ということで、中和神社にハヤブサプロジェクトの方が参拝しお札を持って帰ったそうです。その後、はやぶさは無事に帰還。
その話がメディアなどにより世間に伝わり霊験がある神社であると参拝者が増加したそうです。
ちなみに中和器はこれです。
飛行神社とは?
飛行神社は京都府八幡市八幡土井にある神社です。日本で初めて動力つき模型飛行実験に成功した二宮忠八が飛行機事故犠牲者の慰霊のため私財を投じて造営した神社です。
イトカワの微粒子を運んだカプセルの模型
はやぶさは小惑星イトカワのサンプル採集のための探査機ですが、そのサンプルを地球に運ぶ際のカプセルの模型も展示してあります。模型ですが、重さが同じであり、実際に持って重量を体験できます。
※実際には上蓋がありますが、重量体験のためはずしてあります。
はやぶさ2の模型もありました
現在運用中のはやぶさの後継機である小惑星探査機はやぶさ2の模型もありました。はやぶさは原寸大ですが、こちらはミニチュア模型。小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に到着予定は2018年で、地球帰還予定は2020年末です。
金星探査機あかつき模型
現在運用中の金星気象観測などを目的とした探査機であるあかつきの模型です。2010年に金星周回軌道に失敗しましたが、2015年12月7日に金星周回軌道に再投入し無事成功しました。
電波天文衛星はるか模型
写真では分かりにくいのですが大型パラボラアンテナをもつ電波天文衛星はるかです。この大型パラボナアンテナで宇宙から来る電波を観測しました。この大型パラボナアンテナを軌道上で展開技術を確立することが相当大変だったようです。1997年に打ち上げられ、当初3年のはずが、8年9ヶ月にわたって運用された衛星です。
ISAS | 電波天文観測衛星「はるか」MUSES-B / 科学衛星
X線天文衛星すざく模型
2005年に打ち上げられたX線天文衛星のすざくの模型です。宇宙空間にあるX線を観測することにより銀河やブラックホールの構造を探るための観測衛星です。
ISAS | X線天文衛星「すざく」ASTRO-EII / 科学衛星
赤外線天文衛星あかり模型
地球上では宇宙からの赤外線は大気が吸収してしまいます。そこで、赤外線で天体観測することを目的とした天文衛星があかりです。既に運用は終了しまいsたが、3年間にわたり130万天体を観測しました。
ISAS | 赤外線天文衛星「あかり」ASTRO-F / 科学衛星
太陽観測衛星ひので模型
ひのでは、その名前のとおり太陽を観測するための衛星です。可視光線望遠鏡、X線望遠鏡、極紫外線望遠鏡の3つの望遠鏡が搭載し、太陽コロナの活動の観測や黒点の観測、さらに太陽大気中の地場や電流などの観測をしています。
ISAS | 太陽観測衛星「ひので」SOLAR-B / 科学衛星
工学実験探査機ひてん模型
はやぶさについで大きな模型が工学実験探査機ひてんでした。2015年12月3日にはやぶさ2が地球スイングバイを成功させましたが、ひてんはそのスインバイの関連した技術などを習得するための実験衛星であり、実際に月スイングバイを1991年に成功しました。
ISAS | 工学実験衛星「ひてん」MUSES-A / 科学衛星
小型ソーラー電力セイル実証機イカロス(IKAROS)模型
太陽光圧をソーラーセイル(太陽帆)で受け止め、それを推進力として進む宇宙ヨットです。ソーラーセイルの実証機として現在も運用中であり、2015年5月には地球から1億1千万キロ地点に到達しています。
種子島宇宙センターのジオラマもありました
種子島最南端に位置する種子島宇宙センターのジオラマです。死ぬまでに一度は行きたい場所です。
ペンシルロケット:日本最初のロケット開発の原点
1995年に糸川英夫教授などが開発した23cmの超小型ロケットです。当時は垂直に打ち上げた場合、当時はレーダーなどの追尾技術が十分ではなかったため、水平で発射しました。29機試射され、速度・加速度・飛翔経路などのDATAを収集し、その後のロケット開発に大きな功績を残した小さなロケットです。
見学の所要時間は?
見学自体は流してみれば40分。じっくり見て1時間から1時間半程度のボリュームです。レストランや売店を利用すると、2時間半から3時間程度は楽しめると思います。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所相模原キャンパス見学の感想
衛星やロケットなどに興味がある方は、子どもだけでもなく大人も楽しめます。知らないことも多く、楽しめた施設でした。
なによりもこれだけのものが無料で楽しめるのがgood!夏休みのお子さまの自由研究さがしのヒントになるかもしれませんね。お時間があるときにいかがでしょうか?
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所相模原キャンパスの詳細DATA
- 所在地:神奈川県相模原市中央区由野台3-1-1
- 最寄駅:JR横浜線淵野辺駅から徒歩20分
- 開館時間:9時45分から17時30分
- 休館日:原則として年中無休
- 駐車場:若干(6台から8台程度)
- 売店営業時間:平日9時30分から16時30分
- 食堂営業時間:平日11時30分から16時
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