知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2020年11月23日~11月27日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
先週に引き続き堅調に推移か
2020年11月23日~2020年11月27日の週の日経平均株価は、先週に引き続き、堅調に推移すると考えらえる。
2020年11月16日~2020年11月21日の週も、ワクチンへの期待感が相場を下支えした。
16日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダの大幅上昇を受けて上昇。
この日のNY時間に、米モデルナが、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、治験で94.5%の有効性がみられたと発表したことが、17日(火)の日経平均株価の好材料となり、29年ぶりに26,000円台を回復。
しかし、上値も重く、大幅上昇とはならなかった。
翌18日(水)、19日(木)ともに利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は25000円台へ下落。
20日(金)も3連休前とあって、商いを手控える向きと利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は下落した。
このように、日経平均株価は週の半ば以降下落が続いたが、それでも25,000円を維持し、堅調だ。
20日(金)の下落については、値嵩株の下落が影響を与えた面も大きい。
そのため、全体を見ると決して軟調ではなく、下値では買いが活発になっている。
懸念材料は新型コロナ感染症数の激増
その一方で、懸念材料もある。
それは、新型コロナウイルスの感染者数が激増していることだ。
東京都での新型コロナウイルスの新規感染者数は、19日(木)に534人と初めて500人を超え、翌20日(金)も522人になった。
新規感染者数が増加しているのは東京だけではない。
大阪では新型コロナウイルスの新規感染者数が19日(木)に338人、20日(金)370人と2日連続で300人を超えている。
北海道の新規感染者数の増加も深刻で、18日(水)に233人、19日(木)に266人、20日(金)に304人と、初の300人超えとなっているのだ。
このことが市場の懸念材料となっているが、株式市場の反応はいまのところ限定的なものにとどまっている。
先述のとおり、日経平均は17日に26,014円62銭と26,000円台で取引を終え、その後、利益確定売りで下落しても、25,000円台は維持している。
市場は日本株について基本的には買いと判断
強気相場の根拠となっているのが、米ファイザーとモデルナの新型コロナウイルスワクチンに関するポジティブなニュースだ。
それに加え、米国では19日(木)に、中断していた米国の追加経済対策について、共和党上院トップのマコネル院内総務が、民主党との協議を再開することで合意したとの報道があったことも、市場にとって好材料となった。
国内の企業は、概ねコロナ禍の最悪期から回復しつつある。
今回、第3波とみられる新型コロナウイルスの感染者の急増にも関わらず、日経平均株価が底堅く推移しているのは、コロナ禍による最悪期を抜けた企業が多いことに加え、巣ごもり需要など、新型コロナウイルスの恩恵を受ける銘柄が相場下落時に買われやすい傾向にあるからだ。
そのため、ドル円が1ドル103円台になっているも関わらず、株式市場は強含みとなっていて、今のところ、円高はネガティブ材料にはなっていない。
日経平均株価のPERは24倍と、2012年以降の平均である約15倍を大幅に上回っているため、このような株式市場の動きは実体経済と乖離しているとの指摘もあるが、米国市場もナスダック総合指数を中心に強含みとなっている。
日経平均株価は18日(水)以降下落が続いたが、「上がりすぎ」といった懸念があったことから、市場はこの下落を調整の一環として捉えていると考えられる。
市場は日本株について基本的には買いであると考えているため、調整による下落は押し目買いの好機となる。
このようなことから、2020年11月23日~2020年11月27日の週の日経平均株価は、引き続き底堅い状態が続くと考えられる。
米国市場の動向には引き続き注意が必要
米国市場の動向に左右されながらも、再び26,000円台を目指す可能性が高い。
日本国内における新型コロナウイルスの感染拡大という懸念材料はあるものの、ワクチン開発という好材料も同時にあるため、今年の春先ほどの下押し圧力はかからないと考えられる。
また、日本政府が緊急事態宣言の再発令に後ろ向きであることも、市場の安心材料になっている模様だ。
なお、米国市場は、26日の感謝祭の翌日からブラックフライデーとなり、年末商戦がスタートする。
今月の終わり頃からは米国の年末商戦に関するニュースが株価に影響を与えるだろう。
なお、25日(水)に米国の10月耐久財受注、米10月新築住宅販売件数、そして、11月4日と5日に開催されたFOMC議事録が公表される。
そのため、25日(水)の米国市場の動きには注意が必要だ。
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