知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年11月22日~11月27日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
堅調に推移も方向感が出にくい展開か
2021年11月22日~2021年11月27日の週の日経平均株価は、祝日で日米市場が休場になる日があるため、堅調に推移するが方向感が出にくいだろう。
先週の振り返り
2021年11月15日~2021年11月20日の週の日経平均株価は、方向感の出にくい展開となった。
15日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受け、半導体関連を中心に買われたが、3万円が意識されると売りが出て上げ幅を縮小する展開に。
また、この日発表の7~9月期国内GDP(速報値)が事前予想を下振れて、実質で前期比0.8%減となったことも上値抑制要因となり、日経平均株価は前営業日比166円83銭高の29,776円80銭で取引を終えた。
16日(火)は、前日のNYダウが小幅反落したことから、日経平均株価は一時前日比95円超下落したが、前日終値近辺に戻すと小動きに。
米中首脳協議の内容を受けて緊張緩和への期待が高まると、前日比184円超高まで急伸したが、再び伸び悩み、前日比31円32銭高の29,808円12銭で取引を終えた。
17日(水)は、前日のNYダウが小幅反発し、ナスダック総合指数も上昇した流れを引き継ぎ、半導体関連株への買いが先行したため、日経平均株価は上昇。
しかし、3万円を前に売りが出ると下落に転じ、後場も利益確定売りに押されたため、日経平均株価は前日比119円79銭安の29,688円33銭で取引を終えた。
18日(木)は、前日のNYダウなど主要株価指数が揃って反落したことから、日経平均株価は下落した。
29,500円近辺で押し目買いが入りもみ合いが続いたが、米国の利上げ前倒しへの懸念や中国株の軟調を受けて弱含み、日経平均株価は前日比89円67銭安の2万9598円66銭で取引を終えた。
19日(金)は、前日のNYダウが続落する一方、ナスダック総合指数が過去最高値を更新したことから、日経平均株価は値がさ半導体関連株の買いを受けて一時前日比157円超上昇した。
また、中国株やNYダウ先物の上昇も好感されて堅調に推移し、日経平均株価は前日比147円21銭高の29,745円87銭で取引を終えた。
日米休場により積極的な買いが入りにくいか
2021年11月22日~2021年11月27日の日経平均株価は、概ね堅調に推移するものの、方向感が出にくいだろう。
国内の新型コロナ感染者数が大幅に減少し、経済活動の正常化に対する期待が高まっていることに加え、このところ懸念されていた原油価格の上昇は、米国の増産に加え、米国が中国や日本に石油備蓄放出を要請したとの報道もあって、一服感が出ている。
企業決算も一巡し、業績相場に移行しやすい状況になっているため、半導体関連株など7-9月期決算が好調な銘柄には引き続き買いが入りやすいだろう。
ただ、2021年11月22日~2021年11月27日の週は、23日(火)が勤労感謝の日で日本が休場、25日(木)は感謝祭で米国が休場となるため、相場全体としては積極的な買いが入りにくい。
休日を前に様子見ムードとなりやすいことから、底堅くも方向感が出にくい展開になりやすいだろう。
また、週末には米国のブラックフライデーが本格化する。
16日(火)発表の10月米小売売上高は事前予想の前月比+1.2%を上回る同+1.7%となり、9月の同+0.8%からも上昇した。
3か月連続の増加となっていることから、米国の年末商戦への期待が高まり、NYダウなど米株価指数を下支えするだろう。
これを受けて、日経平均株価も底堅く推移すると考えられる。
なお、2021年11月22日~2021年11月27日の週は、24日(火)に米FOMC議事要旨の発表がある。
米国の高インフレ懸念を受け、FRBのウォラー理事は19日(金)の講演で、11月から開始したテーパリングのペースを速めるべきとの認識を示している。
そのため、今回発表の米FOMC議事要旨の内容にも注目したい。
今週の推奨セクター
2021年11月22日~2021年11月27日の週に推奨したいのは、半導体関連である。
日本経済新聞が19日(金)に報じたところによれば、17日(水)発表の米エヌビディアなど半導体大手10社の2021年7-9月期決算(一部は直近業績)は、合計純利益が前年同期比5割増と、2018年7-9月期につけた四半期としての過去最高を更新し、勢いづいているとのことである。
これを受け、半導体製造装置などの半導体関連銘柄は堅調に推移するだろう。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、海運である。
今期の業績好調は織り込み済みであると考えられるため、売られやすい地合いになるだろう。
また、機械も半導体不足によるサプライチェーンの混乱が懸念され、生産拠点がグローバルに分散されている企業以外は、下押し圧力がかかりやすいと考えられる。
今週の経済指標
なお、2021年11月22日~2021年11月27日の週は、すでに書いたように、24日(火)に米FOMC議事要旨の発表がある。
同日には他に、7-9月期米四半期GDP、10月米個人消費支出、10月米新築住宅販売件数も発表されるため、これらの結果にも注意が必要だ。
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