知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年3月28日~4月2日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
米雇用統計待ちの状態
2022年3月28日~2022年4月2日の週のNYダウと日経平均株価は、米雇用統計が意識され、週後半からは上値の重い状態が続くだろう。
先週の振り返り
2022年3月21日~2022年3月26日の週の日経平均株価は続伸した。
21日(月)の東京株式市場は祝日のため休場だった。
22日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウが下落したものの、円安進行を背景に買い優勢となり、一時前週末比457円超高まで上昇した。
その後は高値もみ合いが続き、日経平均株価は前週末日比396円68銭高の27,224円11銭で取引を終えた。
23日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて買い優勢に。
香港ハンセン株価指数の上昇や2016年以来の円安・ドル高水準の更新を追い風に、上昇が続いた。
後場も、NYダウ先物の上昇や円安を好感して日経平均株価は28,000円台を回復し、前日比816円05銭高の28,040円16銭で取引を終えた。
24日(木)は、前日のNYダウやナスダック総合指数が原油先物相場の上昇を受けて大幅下落したため、日経平均株価は前日比415円超下落する場面もあった。
後場も軟調に推移したものの、値がさの半導体株などが買われたことで切り返し、前日比70円23銭高の28,110円39銭で取引を終えた。
25日(金)は、前日のNYダウが原油価格の下落を受けて反発した流れを受け、日経平均株価も上昇。
しかし、前日までに8日続伸していたことから利益確定売りに押され、伸び悩んだ。
後場に入ると日経平均株価は一時28,000円を割り込んだものの、値嵩株が下げ渋ったことから持ち直した。
最終的に日経平均株価は前日比39円45銭高の28,149円84銭で取引を終えた。
概ね堅調に推移も上値の重い状態
2022年3月28日~2022年4月2日の週のNYダウと日経平均株価は、概ね堅調に推移すると考えられるが、週後半は上値の重い状態になると考えられる。
21日(月)に、パウエルFRB議長が全米企業エコノミスト協会の年次会合での講演で、0.5ptの利上げについて、必要であれば5月に引き上げる用意があると述べたため、FRBによる利上げ幅の拡大が意識され、2022年3月21日~2022年3月26日の週のNYダウの下押し要因になった。
一方、米雇用指標の改善はプラス材料となり、NYダウはもみ合いながらも上昇した。
また、原油価格の動向もNYダウの動向に大きく影響した。
日経平均株価に関しては、急激な円安進行が後押しして上昇が続き、約2か月ぶりに28,000円台を回復している。
このように、2022年3月21日~2022年3月26日の週は、ウクライナ問題は意識されたものの、こう着状態が続いて進展がみられないことから、日米ともに投資家のリスク回避姿勢はいったん後退した模様だ。
2022年3月28日~2022年4月2日の週もウクライナ危機は意識されるものとみられるが、こう着状態が続けば、このまま投資家の過度なリスク回避姿勢は後退し、底堅い展開になるだろう。
なお、ウクライナとロシアの戦況は泥沼化による長期化が懸念され、停戦交渉も進んでいない。
2022年3月21日~2022年3月26日の週も戦闘は続いていたが、その報道に市場もそれほど反応しなくなっている。
ただ、今後再び大きな動きがないとは言えず、こう着が続いているからといって楽観視はできないことには留意したい。
また、2022年3月28日~2022年4月2日の週も、0.5ptの利上げは引き続き意識されるだろう。
米経済指標の結果が、インフレ加速が懸念されるものになれば、NYダウの下落要因になると考えられるため、注意が必要だ。
1日(金)には、米雇用統計の発表がある。
そのため、NYダウ、日経平均株価ともに、週の後半からは上値の重い展開が続くと考えられる。
また、日経平均株価については、29日(火)が配当権利付き最終日なので、そこまでは概ね堅調に推移するだろう。
ただ、日経平均株価は、25日(金)に9営業日続伸となっていることを考慮すると、利益確定売りに押される場面が出てくる可能性には注意したい。
さらに、引き続き注意したいのが、原油価格と為替相場の動向だ。
原油価格の急上昇はNYダウの下押し材料になる。
日経平均株価にとっても同様に下押し材料になるが、円安が進めばNYダウほど値下がりせず、むしろ上昇して終わることもあると考えられる。
そのため、2022年3月28日~2022年4月2日の週も、この2つの動向を注視したい。
今週の推奨セクター
2022年3月28日~2022年4月2日の週に推奨したいのは、アパレル関連である。
昨年末から今年の初めにかけて低温が続き、総じて冬物衣料の売れ行きは良かったと考えられる。
冷え込みが3月の前半まで続いた関係で、春物衣料の出だしは遅れたと考えられるが、急激な気温上昇で春夏物の売れ行きは今後も堅調に推移すると考えられる。
今週の非推奨セクター
一方避けたいのは、食品である。
ウクライナ情勢悪化の長期化に伴い、商品価格が上昇している。
円安も進行していることから、食品メーカーの利益圧迫要因になると考えられる。
そのため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年3月28日~2022年4月2日の週は、1日(金)の米雇用統計以外に、29日(火)に3月米消費者信頼感指数、30日(水)に3月米ADP雇用統計、10-12月期米四半期GDP、31日(木)に2月米個人消費支出、1日(金)に3月米製造業PMI、3月米ISM製造業景況指数の発表がある。
これらの結果や内容には注意が必要だ。
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