住宅ローンの変動金利で契約されている方は、マイナス金利導入により、金利が下がる!とお喜びになったと思いますが、まったく金利は変わっていません。理由は、タイトルのとおりです。それだと手抜きですね。
解説してみましょう。
住宅ローンの変動金利は6ヶ月ごとに見直し
住宅ローンの変動金利は一般的に6ヶ月ごとに見直しします。ただし、契約によっては異なる場合がありますので、必ず
住宅ローンの変動金利の決め方
各金融機関の貸し出しする際の変動金利の設定ですが、各金融機関が定める短期プライムレートを基準に算定します。ということは短期プラムレート
短期プラムレートとは?
経理畑の方や金融にお詳しい方には聞きなれた「短プラ」という言葉は、短期プライムレートを指します。金融機関が融資する際に特に問題の無い企業である優良向けの短期融資(返済期間1年以内)の適用金利です。
プライムレートの意味は、最優遇貸出金利ということですので、短期プライムレートは、まさに最短期優遇貸出金利という意味です。
住宅ローンだけではなく、中小企業への貸し出し金利は、短期プライムレートに金利を上乗せして貸し出すのが一般的です。上乗せ幅は、借主の事業規模や事業内容、財務体質、キャッシュフロー及び貸し出し案件の事業計画、担保などを勘案して決まります。
短期プライムレートの推移
大手銀行の短期プライムレートを参考にして、市中銀行が自行の短期プライムレートを定めていますので、メガバンクなどの大手金融機関の短期プライムレートがもっとも参考になると思います。
みずほ銀行の短期プライムレートの推移は以下のとおりです。あれ?下がっていませんね。
月 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 |
---|---|---|---|---|
1月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
2月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
3月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
4月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
5月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
6月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
7月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
8月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
9月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
10月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
11月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
12月 | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% | 年1.475% |
長期プライムレートの推移
一方長期プライムレートの金利の推移は以下のとおりです。
※みずほ銀行の長期プライムレートの推移
月 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 |
---|---|---|---|---|
1月 | 年1.20% | 年1.05% | 年1.10% | 年0.95% |
2月 | 年1.20% | 年1.15% | 年1.00% | 年0.95% |
3月 | 年1.20% | 年1.15% | 年0.95% | 年0.95% |
4月 | 年1.20% | 年1.15% | 年0.95% | 年0.95% |
5月 | 年1.20% | 年1.15% | 年0.95% | 年0.95% |
6月 | 年1.20% | 年1.15% | 年0.90% | 年0.95% |
7月 | 年1.15% | 年1.15% | 年0.95% | 年1.00% |
8月 | 年1.15% | 年1.15% | 年0.95% | 年1.00% |
9月 | 年1.15% | 年1.10% | 年0.95% | 年1.00% |
10月 | 年1.15% | 年1.10% | 年0.95% | 年1.00% |
11月 | 年1.15% | 年1.10% | 年0.95% | 年1.00% |
12月 | 年1.10% | 年1.10% | 年0.95% | 年1.00% |
マイナス金利ですが、短期プライムレートは不変です
マイナス金利ですが、短期プライムレートは不変です。あれだけ預金金利を慌てて引き下げた金融機関が貸し出し金利は全く下げていないという矛盾があります。
なぜ短期プライムレート引き下げないのか?
短期プライムレートは、リテール(個人)向け貸し出しのほかに、中小企業向け貸し出しの金利の基準となっていますので、安易に引き下げると銀行側の減益に繋がるため、引き下げないと思われます。
また、金利は借りるときは交渉しますが、一旦借りてしまえば、よほどの事情が無い限り引き下げ交渉というものは行われないのが常です。引き下げ交渉があるときでも、中小企業や個人は銀行にとって弱い存在ですので、有利な交渉ができないのが現状です。
マイナス金利政策時は、金利を下がるのを待つのではなく、住宅ローンの借換が良いです
各金融機関は、新規の住宅ローンやマイカーローンの貸し出し金利の引き下げを実施して新規顧客の獲得に勤しんでいます。
既存の契約者のことは置き去りにしていますので、既に住宅ローンを利用している方は、他の金融機関の住宅ローンへの借換をオススメします。
目安としては、残債500万円以上で金利が1%程度下がるのであれば、借換の事務手数料を引いてもおトクです。
オススメは、ネットバンクで住信SBIネット銀行住宅ローンやauじぶん銀行の住宅ローンをオススメします。
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