楽天証券に取材しました（その１：個人型確定拠出年金・iDeCoについて）

先日、楽天証券に実際にお伺いして個人型確定拠出年金やスマートコストさらに楽ラップなどを伺ってきました。

楽天証券は東急田園都市線や大井町線の二子玉川駅から徒歩４分の楽天クリムゾンハウス（冒頭のアイキャッチ写真）にあります。

楽天クリムゾンハウスは再開発で建てられたビルです。再開発する前は、ナムコ・ワンダーエッグがあったと記憶しています。久々に歩きましたが、全く風景が変わってしまいました。

（受付のタッチパネル）

楽天クリムゾンハウスで受付（すべてタッチパネルで受付です！）して、お約束していた楽天証券マーケティング本部マーケティング推進部小林マネージャーがお越しになり、お話を伺いました。

楽天証券がついに個人型確定拠出年金に参入

【すぱいく】今日はお忙しい中ご対応いただきありがとうございます。いろいろとお伺いしたいと思いますが、まずは先日楽天証券がサービス開始した個人型確定拠出年金です。

【小林マネージャー】お待たせして申し訳ございません。お客様からの要望が多かったことから、個人型確定拠出年金（個人型ＤＣ）のサービスを以前から企画立案していましたが、ようやくリリースできました。

公式情報楽天証券　確定拠出年金

結果的に個人型確定拠出年金の愛称がｉＤｅＣｏ（イデコ）に決まったのとほぼ同時期にタイミングです。皆様の注目が高まってきたところに、サービス開始できたので、良かったかなとも思っています。

（楽天証券マーケティング本部マーケティング推進部小林マネージャー）

【参考】個人型確定拠出年金（iDeCo）のメリット

楽天証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）の特徴（コスト）

【すぱいく】リリースにあたりご苦労などがあったと思いますが。

【小林マネージャー】個人型ＤＣを提供している証券会社や銀行などは多く、後発である楽天証券がどうやって他社のサービスと差別化をどう図るのかを悩みました。

もともと、個人型ＤＣ制度は法律上枠組みが決まっているため、差別化を図ることが大変むずかしいからです。

それでもサービス開始にあたり２つの差別化を図ることができたのではないかと思っています。

差別化の１つとして、まず考えたのがコストです。

【すぱいく】コストといえば口座管理費用ですね？

【小林マネージャー】おっしゃるとおりです。正直言って口座管理費用については、大変苦労しました。

楽天証券は、口座管理費用を月額２２６円で年額２，７１２円（税込）と他社に比べて大幅に低く設定しました。

このコストは楽天証券だけで決めることができないところがあり、レコードキーパー（記録関連業務を行う運営管理機関）などと調整・鋭意交渉した結果、設定することができました。

また、年金資産残高１０万円以上で口座管理手数料無料になりますので、当社で積み立てていただければ、比較的短期間で当社に口座管理手数料を支払う必要はなくなるかと思います。

当初は口座管理手数料無料の条件である残高基準を２０万円と公表したのですが、社内でさらに検討して掛金上限額が低い方、たとえば公務員のお客様でも、早期に口座管理手数料無料にしたほうがお客様のために良いのではないかということで、１０万円に設定させていただきました。

さらに、サービス開始を記念して来年の１２月（２０１７年末）まで残高１０万円以下のお客様でも口座管理手数料を無料とするキャンペーンも実施します。

今年中もしくは来年上旬までに楽天証券の確定拠出年金を利用していただければ、サービスが続く限り楽天証券へ支払う口座管理手数料は、無料でご利用いただけると思います。

【追記】楽天証券は２０１７年５月１８日から運営管理手数料が無条件で誰でも０円になるサービスを開始

楽天証券は、個人型確定拠出年金（iDeCo）運営管理手数料が誰でも無条件で０円になるサービスを開始しました。

【参考】楽天証券個人型確定拠出年金の手数料について

加入時・移換時の手数料（税込）

月額口座管理料（税込）

給付手数料（税込）

還付手数料（税込）

楽天証券から他の金融機関または企業型確定拠出年金移管時の手数料（税込）

【すぱいく】口座管理料は楽天証券に支払う部分は、実質無料と考えても良いくらいですね。損益的に厳しい事業ではないでしょうか？

【小林マネージャー】おっしゃるとおり損益的には厳しい事業ですが、投資家でなくても個人型ＤＣは税制上のメリットが大きい制度です。このすぐれた制度をお客様に提供することが第一義であり、維持改善していくことが楽天証券の使命であるとも考えています。

楽天証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）の特徴（ラインナップ）

【すぱいく】個人型ＤＣのファンドも低コスト中心ですね。

【小林マネージャー】ありがとうございます。楽天証券の個人型ＤＣは、お客様が直接負担するコストの他にも、間接的に負担するファンドのコストにもこだわりました。

三井住友アセットマネジメントやアセットマネジメントOne（旧DIAMアセットマネジメント）などのインデックスファンドやピクテ投信投資顧問の低コストのアクティブファンドであるiTrustなどもラインナップに加えて、他者様のラインナップに負けないファンドをご用意できたのではないと思っています。

【参考】楽天証券の個人型確定拠出年金のラインナップ

【すぱいく】セゾン投信が入ったことは驚きました。直販のセゾン投信が、外部の証券会社とタッグを組むのは初めてですよね。

【小林マネージャー】楽天証券では長期投資において、本当のアセットビジネスはコストが低廉であればあるほど良いと考えおり、商品開発や商品提供に努めています。

セゾン投信様が、楽天証券が考える真のアセットビジネスを評価していただいたからこそ、パートナーとして選定していただいたのではないかと考えています。

おかげさまで、セゾン投信のファンド２本（セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド及びセゾン資産形成の達人ファンド）を含むラインナップ公表時に大きな反響を頂戴いたしました。すべてはチェックできていませんが、おおむね好評をいただいていたように捉えています。

【すぱいく】ラインナップは第二段まで公表されましが、今後は追加する予定はあるのでしょうか？

【小林マネージャー】現時点では、楽天証券が提供できる最高のラインナップをご提示したと考えています。

そもそも、本数が多くても、実際にご利用される皆様が迷うようでは本末転倒です。

【すぱいく】バランスファンドやアクティブファンドのラインナップがライバルに比べて少し弱い点が気になります。

【小林マネージャー】楽天証券の山崎元（楽天証券経済研究所客員研究員）は、個人型ＤＣの分野でバランス型ファンドやアクティブ型ファンドを増やすことは、信託報酬が高いことから長期保有に向いていないと申しております。

また、篠田（楽天証券経済研究所ファンドアナリスト）も同じ考えを持っておりますので、楽天証券の基本的な考えがラインナップに現れているとお考えいただければと思います。

もちろん、お客様から現状のラインナップに対するご意見をいただきましたら、当然、拡充も含めて検討します。

【すぱいく】コスト以外にも他にも差別化を行ったのでしょうか？

楽天証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）の特徴（ユーザーインターフェイス）

【小林マネージャー】ユーザーインターフェイス（ＵＩ）を徹底的にこだわりました

他社様は、ファンドのラインナップや口座管理手数料など特徴はあるのですが、実際に手続きする時に利用するサイトが使いにくいように見受けられました。

後からサービスを開始する楽天証券としては、この点で差別化が図れるのではないかと検討を進めました。

ご覧いただけるとお分かりになるかと思いますが、楽天証券の確定拠出年金のページは、レスポンシブデザインを導入して、パソコン、タブレット、スマートフォンどの端末においてもストレス無く利用していただけるよう一から設計しました。

（楽天証券　確定拠出年金のページ）

細かい点ですが、楽天証券の確定拠出年金のページは独立したページですが、楽天証券のトップページやログイン後のタブにも確定拠出年金をつくりアクセスしやすいようにもしております。

【すぱいく】たしかに、サイト自体は独立したページでドメインもサブドメインですが、リンク先が上部タブにあるので楽天証券のホームページからアクセスしやすいですね。

【小林マネージャー】ありがとうございます。さらに、申込も簡単なアンケートで加入要件があるかどうかがわかるようにたうえで、申込できるように構築しました。

お客様が書類提出後に実は加入要件がなかったケースなどお客様にとって不都合なことは出来うる限り排除しなければなりません。

現時点では、他社様に比べて、サイトも見やすく、申込もしやすいページを提供できていると考えています。

楽天証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）の申込方法などは？

【すぱいく】申込手続きから実際に個人型ＤＣ口座が開設する期間はどの程度でしょうか？

【小林マネージャー】まだ、サービスが始まったばかりで実際のデータをお示しすることができませんが、おおむね２週間から３週間程度で口座が開設する計画でスタートしています。

今後、実際に手続きする方の所要日数が判明次第、ホームページで公表する予定です。

【すぱいく】実際に掛金の引落しはいつになりますか？

【小林マネージャー】口座開設後の当月２６日もしくは翌月２６日に掛金の引落しがスタートします。なお、掛金は、楽天証券口座からの引落しでなく、事前に指定していただいた銀行口座から引落しになります。

【すぱいく】他社からの移管も当然可能ですよね。

【小林マネージャー】他社の個人型ＤＣ口座の移管は可能で、手数料も無料です。

ただし、将来楽天証券から他社の個人型ＤＣ口座へ移管することも当然可能ですが、その場合の手数料は４，３２０円（税込）かかります。

【すぱいく】他にもセミナーも積極的に実施されるようですね。

【小林マネージャー】はい、サービス開始に合わせて、無料で個人型確定拠出年金のセミナーを実施します。楽天証券の口座をお持ちでない方でも当日、口座申込みが可能な方はご参加いただけますし、お菓子と飲み物を用意いたしますのでお気軽にご参加いいただければと思います。

【すぱいく】楽天証券の個人型ＤＣはファンド残高に応じてポイントがつく楽天ハッピープログラムは対象外ですか？

【小林マネージャー】はい、おっしゃるとおり対象外です。ここまで低コストに拘りましたので、楽天ハッピープログラムのポイント対象にすると赤字になってしまいますから。（苦笑）

楽天証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）の公式ページはこちらです

楽天証券の確定拠出年金の公式情報は以下のページをご覧ください。

楽天証券　確定拠出年金

長くなってきましたので次回に続きます

１回目の楽天証券取材レポートは終了です。まだまだたくさん伺いましたので次回に続きます。

次回取材内容はこちらです。

【参考】楽天証券の口座開設キャンペーンについて

楽天証券は口座開設キャンペーンを実施中です。期間限定で大変高額のポイントが貰えます。

さらに、リスクをできる限り低くしてポイントゲットする裏技なども解説しましたので、以下のリンク先をあわせてご覧下ください。

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