知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年5月3日~5月7日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週は方向感が出にくい状態か
2021年5月3日~2021年5月8日の日経平均株価は、連休期間中の米国の市場動向や日本における新型コロナウイルスの感染者数の動向に左右されやすいと考えられる。
ただ、7日(金)には米雇用統計が発表されるため、この日の日経平均株価は方向感が出にくい状態になるだろう。
先週の日経平均株価は29,000円を挟んでもみ合いが続く
今週、4月26日~5月1日の日経平均株価は29,000円を挟んでもみ合いが続いた。
26日(月)は寄り付き後、一時前週末比124円安まで下落したものの、前週末のNYダウが堅調に推移したことや、時間外のNYダウも堅調に推移したことから買いが入り、プラス圏に浮上し、日経平均株価は前週末比105円高で取引を終えた。
27日(火)は、日銀の金融政策決定会合の結果発表を前に積極的な商いを手控える投資家が多く、また、新型コロナウイルスの感染拡大も警戒され、日経平均株価は前日比134円安で取引を終えた。
28日(水)の日経平均株価は、円安に振れたことから買い戻しが入る場面もあったが、この日開催のFOMCの結果発表を前に様子見ムードが強かったため、途中から小動きに。
日経平均株価は前日比62円高と小幅上昇した。
29日(木)は昭和の日で、東京市場は休場だったが、翌30日(金)の日経平均株価は、特段の材料がないことに加え、ゴールデンウィーク前ということもあり、利益確定売りが優勢となった。
そのため、日経平均株価は、前営業日比241円34銭安の2万8812円63銭で取引を終えた。
金融緩和が長期化する見通しだが反応は薄い
このように、日経平均株価は祝日前の28日(水)までは方向感のない展開が続いた。
その理由として、26日(月)、27日(火)開催の日銀の金融政策決定会合と、27日(火)、28日(水)開催のFOMCが挙げられる。
日銀の金融政策決定会合に関しては、市場は現状維持を予想していたが、政策金利目標が据え置きとなるなど予想どおりの結果となったため、反応は薄かった。
また、今回のFOMCでは、政策金利の据え置きと債券購入プログラムの月額購入額の維持が決定された。
一部で今年6月にも示唆されるとの見通しも出ていたテーパリングについては、「まだその時期ではない」として、パウエルFRB議長は否定した。
これにより、金融緩和が長期化する見通しとなったものの、30日(金)の東京市場での反応はほとんどなかった。
3月期決算企業の本決算発表が本格化するも
3月期決算企業の本決算発表が本格化している。
しかし、第3四半期決算は好決算が多かったことから、本決算に対する市場の期待値は高く、日経平均株価の反応は予想通り鈍い。
さらに、変異型の新型コロナウイルスの感染拡大と4都府県への緊急事態宣言発令が重しになり、日経平均株価は上値の重い状態が続いている。
3日(月)~5日(水)までゴールデンウィークで日本市場は休場となるが、2021年5月3日~2021年5月8日も上値の重い状態は継続すると考えられる。
連休中に、東京都や大阪府の感染者数の減少が確認できた場合は、新型コロナウイルスの感染拡大に対する市場の警戒感は後退するが、緊急事態宣言が延長されたり、現在発令されている4府県以外にも緊急事態宣言が発令されたりした場合には、経済活動正常化が遅れるため、懸念材料となる。
その場合、連休明けの日経平均株価は軟調に推移するとみられ、仮に連休中にポジティブな材料が出ても、このことが相場の重しとなって、上伸しにくいと考えられる。
そのため、連休中の日本における新型コロナウイルスの感染者数の動向には注意しておきたい。
7日(金)は米雇用統計が発表されることから、この日の日経平均株価は様子見ムードで方向感が出にくいだろう。
また、連休中の米国市場の動向や米国の経済指標の結果にも注意が必要だ。
今週の推奨セクター
なお、2021年4月26日~2021年5月1日の週で推奨したいセクターは、機械である。
工作機械・FA(ファクトリーオートメーション)、建設機械の需要回復が続いているからである。
欧米を中心に設備投資の拡大が続き、需要回復が進むだろう。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、小売りの中でも、ホテルなど宿泊関連である。
4月28日に観光庁が発表した宿泊統計調査によれば、宿泊数は今年3月には回復の兆候がみられているが、コロナ禍前の一昨年と比較すると、まだ低水準である。
現在、1都3府県に緊急事態宣言が再発令されているため、回復ペースは鈍くなると考えられる。
米雇用統計以外の注意すべき経済指標
なお、5月3日~2021年5月8日の週は、3日(月)に4月ISM製造業景況指数、5日(水)に4月ISM非製造業景況指数と4月ADP雇用統計が発表されるため、これらの結果には注意が必要だ。
それに加え、米国の企業決算にも注目したい。
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