知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年9月6日~9月11日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
民党総裁選と新政策への期待感から堅調に推移か
2021年9月6日~2021年9月11日の週の日経平均株価は、自民党総裁選と新政策への期待感から堅調に推移すると考えられる。
先週の振り返り
2021年8月30日~2021年9月4日の週は政局相場となり、日経平均株価は29,000円台を回復した。
30日(月)の日経平均株価は、前週末の米国市場でNYダウが上昇し、ナスダック総合指数も史上最高値を更新して終了したことから、前週末比226円超高と反発した後も上伸した。
しかし、28,000円近辺で戻り売りが強まると上げ幅を縮小し、前週末比148円15銭高で取引を終えた。
31日(火)は、前日のNYダウの下落や、軟調な中国株の動向を受けて日経平均株価は下落したが、後場に入ると自民党総裁選などの観測報道に加え、指数先物の買い戻しなどにより大幅上昇し、前日比300円25銭高で取引を終えた。
1日(水)の日経平均株価は、取引開始前に発表の4-6月期法人企業統計で設備投資が5四半期ぶりのプラスとなり、また、市場予想を上振れたことを好感して前日比プラス圏でスタートすると、堅調なNYダウ先物の動向も追い風となり、前日比361円48銭高で取引を終えた。
2日(木)の日経平均株価は値嵩株を中心に買いが入ったが、途中、利益確定売りに押されて上げ幅を縮める展開に。
それでも底堅く推移し、前日比92円49銭高で取引を終えた。
3日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウが4日ぶりに反発し、またナスダック総合指数も連日で過去最高値を更新した流れを受け、前日比プラス圏でスタートすると上げ幅を拡大した。
後場に入ると、菅首相が総裁選に立候補しないと表明したことを受けて、日経平均株価はさらに上げ幅を拡大し、29,000円台を回復。
最終的に日経平均株価は前日比584円60銭高の29,128円11銭で取引を終えた。
このように、2021年8月30日~2021年9月4日の週の日経平均株価は、3日(金)に6月以来となる29,000円台を回復した。
好材料があったというよりは、自民党総裁選や党役員人事、解散総選挙に向けた観測報道により市場の期待感が高まり堅調な地合いが続いたと考えられ、3日(金)に菅首相が退陣を表明したことで一気に政局相場に傾いた格好だ。
政策への期待感が高まり次のテーマ株を物色する動きも
2021年9月6日~2021年9月11日の週の日経平均株価は、概ね堅調に推移するだろう。
支持率が低迷していた菅政権だが、3日(金)に菅首相が自民党総裁選に不出馬の意向を示したことから、日経平均株価は29,000円台を回復するなど、市場は一連の動きを好感している。
政策への期待感が高まり、次のテーマ株を物色する動きも出てくるかもしれない。
また、海外投資家の買いへの期待感も高まるだろう。
そのため、日経平均株価は基本的には強含みで推移し、悪材料によって下落する場面があっても限定的なものにとどまりそうだ。
今後も自民党総裁選を巡る報道や、各候補者が掲げる政策に市場は一喜一憂するとみられるため、注意したい。
なお、3日(金)に発表された8月米雇用統計は、同月の非農業部門雇用者数変化(前月比)が事前予想の75.0万人に対し、結果は23.5万人と大幅に下回った。
米国におけるデルタ株の感染急拡大が影響したとみられているが、市場はある程度織り込み済みだったため、NYダウの下落は限定的なものにとどまっている。
雇用統計の結果はネガティブなものだったが、一方で、米国の低金利の長期化が継続するとの見方を裏付けるものになることから、市場の安心材料になるだろう。
ただ、国内外ともに、デルタ株やその他変異株の感染者数の動向には引き続き注意が必要だ。
今週の推奨セクター
なお、2021年9月6日~2021年9月11日の週で推奨したいのは、引き続きIT関連である。
今回の米雇用統計を受けて、早期利上げの開始への懸念はさらに後退している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も史上最高値を連日更新するなど堅調に推移しているため、これらの業種にとっては追い風となるだろう。
また、秋雨前線が停滞するなど、9月に入ってから天候不順が続いているため、土木関連の銘柄への注目が集まるかもしれない。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、小売りの中でも衣料関連である。
今夏は大雨や低温が多く、夏物が例年を下回る売れ行きになるケースが多いと考えられるため、株価は軟調に推移しやすいだろう。
今週の経済指標
なお、2021年9月6日~2021年9月11日の週は、8日(水)にベージュブック、9日(木)にECB政策金利発表、ラガルドECB総裁定例記者会見、3日に(金)8月卸売物価指数の発表がある。
これらの結果や内容にも注意が必要だ。
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