知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年12月20日~12月25日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週も方向感が出にくい展開
2021年12月20日~2021年12月25日の週の日経平均株価は、クリスマス休暇を前に方向感に欠けると考えられる。
先週の振り返り
2021年12月13日~2021年12月18日の週は、週の終わりこそ大幅下落したが、それまでは堅調に推移し、週間では上昇した。
13日(月)の日経平均株価は、先週末にNYダウやナスダック総合指数の上昇を好感し、半導体関連を中心に買われたが、次第に上げ幅を縮める展開に。
後場も伸び悩みが続き、日経平均株価前週末比202円72銭高の28,640円49銭で取引を終えた。
14日(火)は、前日のNYダウが反落したことから、日経平均株価も下落した。
FOMCを前に積極的な買いが手控えられる一方、ポジション調整の売りが出たことから軟調な展開となった。
また、オミクロン株への警戒感に加え、岸田首相が衆院予算委員会で、企業の自社株買いに関連しガイドラインを作る可能性に言及したことも売りを誘い、日経平均株価は前日比207円85銭安の28,432円64銭で取引を終えた。
15日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の続落を受けて前日比マイナスでスタートしたが、切り返すと、プラス圏に浮上。
ただ、FOMCを前に買いが続かず、上げ幅を縮小したため、日経平均株価は前日比27円08銭高の28,459円72銭で取引を終えた。
16日(木)は、前日のNYダウとナスダック総合指数の上昇を受けて、日経平均株価は大幅上昇した。
後場も、FOMC通過後の安心感や堅調なアジア株の動向を受けて、日経平均株価は上げ幅を拡大し、前日比606円60銭高の29,066円32銭で取引を終えた。
17日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウが小幅反落し、ナスダック総合指数が大幅下落したことから、下落。
香港株が軟調に推移したことから下げ幅を拡大した。
後場もクリスマス休暇前ということもあって買いが入りにくく、軟調に推移したため、日経平均株価は前日比520円64銭安の28,545円68銭で取引を終えた。
欧米市場はクリスマス休暇モード
2021年12月20日~2021年12月25日の週は材料難から方向感に欠ける展開になると考えられる。
14日(火)と15日(水)の米FOMCが終了し、欧米市場はクリスマス休暇に入る投資家が増える。
休暇を前に積極的な売買を手控える動きになりやすいと考えられるため、方向感が出にくいだろう。
今回のFOMCでは、市場の予想通りテーパリングの加速が決定し、来年の利上げ見通しについては従来の1回から3回に増えたが、概ね事前予想通りの結果になったため、市場の反応は限定的だった。
なお、今回のFOMCでは、インフレの長期化により、インフレは「一時的」との表現を声明から削除している。
一方、16日(木)と17日(金)の日銀金融政策決定会合では緩和策の維持が決定したが、事前予想どおりだったため、特段のサプライズはなかった。
米国の来年の利上げ加速が決定したことで、2021年12月20日~2021年12月25日の週は、本来なら半導体関連株を中心に調整局面になると考えられる。
ただ、前述のとおりクリスマス休暇に入ることから、欧米の市場参加者が少なく、値動きは乏しくなりやすいだろう。
翌週は日本の市場も年末年始の長期休暇に入るため、大幅な上昇も下落もしにくい局面が続くと考えられる。
今週の推奨セクター
2021年12月20日~2021年12月25日の週に推奨したいのは、空運である。
17日(金)に発表された空運各社の年末年始の予約状況は、国内・国際の両線ともに2019年比でマイナスとなっている。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を依然として受けているものの、回復傾向にある。
オミクロン株の感染動向には注意が必要だが、短距離移動の場合に自動車と競合する鉄道と比較し、長距離移動では航空機を選択することが多いため、今後も需要の回復は堅調だろう。
今週の非推奨セクター
反対に避けたいのは、電力である。
燃料価格の高騰を受けて、電力各社は2022年3月期上期決算で会社予想にこのことを織り込んだ。
ただ、直近の油価を確認すると、さらなる上昇が懸念されるため、電力各社の下期の業績が会社計画を下回る可能性があることに注意が必要だ。
今週の経済指標
なお、2021年12月20日~2021年12月25日の週は、22日(水)に日銀・金融政策決定会合議事要旨の公表、7-9月期米四半期GDP、23日(木)に11月米個人消費支出、11月米新築住宅販売件数、24日(金)に11月全国消費者物価指数の発表がある。
これらの結果に注意が必要だ。
また、24日(金)は米国市場が休場となることにも気を付けたい。
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