知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2022年7月11日~7月16日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
米経済指標の結果に左右される展開
2022年7月11日~2022年7月16日の週のNYダウは米経済指標の結果に左右される展開になるだろう。
また、日経平均株価もNYダウなど米株価指数の動向に左右されやすいと考えられる。
先週の振り返り
2022年7月4日~2022年7月9日の週の日経平均株価は、週の半ばまでもみ合いとなったが、後半は上昇に転じた。
4日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウやナスダック総合指数が上昇した流れを引き継ぎ買い優勢となったが、その後は上値の重い状態が続いた。
後場も材料難から買いが続かず、日経平均株価は前営業日比218円19銭高の26,153円81銭で取引を終えた。
5日(火)は、前日の米株式市場が独立記念日で休場だったが、日経平均株価はナスダック100先物の大幅上昇を受けて買われたものの、節目となる26,500円を回復すると、上値の重い展開に。
後場も材料難から方向感なく推移し、日経平均株価は前営業日比269円66銭高の26,423円47銭で取引を終えた。
6日(水)は、前日のNYダウの下落を受けて日経平均株価は軟調になり、一時26,000円割れをうかがう水準に下落する場面もあった。
後場の日経平均株価は手掛かり難から軟調に推移し、前日比315円82銭安の26,107円65銭で取引を終えた。
7日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の堅調を受けて上昇したが、アジア株やNYダウ先物の軟調から上げ幅を縮小する場面もあった。
しかし、再び買い優勢となると、日経平均株価は後場には一時400円超上昇した。
最終的に、日経平均株価は前日比382円88銭高の26,490円53銭で取引を終えた。
8日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数の上昇を受けて取引直後は買い優勢となったが、ETFの分配金捻出に伴う売りから、こう着状態になった。
しかし、再び買われると日経平均株価は水準を切り上げた。
昼休み中に安倍元首相が奈良市で銃撃されたとのニュースが伝わると、後場の日経平均株価は下落して上値の重い状態が続き、前日比26円66銭高の26,517円19銭で取引を終えた。
NYダウは米経済指標の動向に左右されやすい展開
2022年7月11日~2022年7月16日の週のNYダウは、引き続き米経済指標の動向に左右されやすい展開になると考えられる。
特に、13日(水)発表の6月米消費者物価指数や14日(木)発表の6月米卸売物価指数、15日(金)発表の6月米小売売上高の内容には注意が必要だ。
これらの結果が強いものになれば、NYダウは不安定な動きになるだろう。
8日(金)発表の6月米雇用統計は、6月非農業部門雇用者数変化が、事前予想の前月比+26.8万人に対し同+37.2万人となった。
また、失業率は事前予想どおり3.6%となった。
強い結果となったため、利上げペースの加速が意識されて一時NYダウは下落した。
6日(水)に発表された6月開催のFOMC議事要旨では、参加者は次回の7月会合も0.5ptか0.75ptの大幅利上げになるとの見通しを示し、今後のインフレ動向次第ではより厳しいスタンスになる可能性もあるとの認識で一致している。
市場では7月のFOMCでの0.75ptの利上げを織り込んでいる。
インフレと利上げの継続による景気後退への不安はあるが、今回の米雇用統計からは、雇用市場が強さを保っていることが伺えたため、懸念が和らぎ、その後のNYダウはプラス圏に転じた。
ただ、その後に再びNYダウがマイナス圏に沈む場面があったことを考慮すると、やはり注目度の高い経済指標の結果が強いものになった場合には、利上げペースの加速が意識されやすいと考えられる。
特に物価関連の経済指標については注意が必要で、結果が強いものの場合、「インフレ率が高止まりし、FRBがこれまで以上に利上げペースを加速させるのではないか」との懸念が強まると考えられるため、NYダウは軟調に推移するだろう。
反対に市場予想通りだったり下回ったりした場合には、株式市場で好感され、NYダウは堅調に推移すると考えられる。
このように、今後発表される米経済指標も、強めの結果が出た場合にNYダウは一時的に下落する可能性があるので注意が必要だ。
日経平均はNYダウに左右される
また、2022年7月11日~2022年7月16日の週の日経平均株価は、引き続きNYダウの動きに左右される展開になるだろう。
また、10日(日)の参院選の結果に注意が必要だ。
8日(金)に安倍元首相が銃撃され亡くなるという痛ましい事件が起きた。
本件が参院選にどのように影響するのかは現段階では分からないが、今後の政策に影響を与えると考えられるため、参院選後の政治動向を注視したい。
今週の推奨セクター
2022年7月11日~2022年7月16日の週に推奨したいのは、衛生雑貨品などを手掛ける消費財メーカーである。
今年は全国的に梅雨明けが早く、太平洋高気圧とチベット高気圧の2つの高気圧の勢力を強めたことから、6月中に早くも猛暑になった。
気象庁によれば、向こう一か月は、東日本、西日本、沖縄・奄美は平年より高気温になる日が多い見込みである。
残暑も厳しくなるとみられているため、特に熱中症対策関連商品を手掛けるこれらのメーカーには思惑買いが入りそうだ。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、不動産の中でも、都心のオフィスを中心に扱っている銘柄である。
都心ではリモートワークの影響もあり、空室率は需要と供給の節目となる5%をしばらくの間は上回ることが予想される。
また、賃料も下落が続くとみられるため、避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
2022年7月11日~2022年7月16日の週は、13日(水)の6月米消費者物価指数や14日(木)の6月米卸売物価指数、15日(金)の6月米小売売上高の他に、13日(水)にベージュブック、15日(金)に7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数、6月米鉱工業生産、7月米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)の発表がある。
これらの結果や内容にも注意が必要だ。
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