知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
皆さん投資検討する時の参考にしてください。
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今週の相場見通しについて(2023年1月9日~1月14日)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
2023年1月2日~2023年1月7日のNYダウと日経平均株価は、上値の重い展開になると考えられます。
先週の振り返り
2022年12月26日~2022年12月31日の週の日経平均株価は軟調だった。
26日(月)の日経平均株価は、前週のNYダウとナスダック総合指数が反発した流れを受けて反発すると、プラス圏でのもみ合いが続いた。
後場の日経平均株価も高値圏でのもみ合いが続き、前営業日比170円62銭高の26,405円87銭で取引を終えた。
27日(火)の日経平均株価は、中国が2023年1月8日から入国時の隔離措置を撤廃すると発表したことを好感して上昇すると、失速する場面もあったが、再び上げ幅を拡大した。
後場の日経平均株価は小幅高で膠着状態が続き、前日比42円00銭高の26,447円87銭で取引を終えた。
28日(水)は、前日のナスダック総合指数が下落したことから、日経平均株価は軟調に。
一時248円超安まで下げ幅を拡大したが、下げ止まると、その後は膠着状態となった。
後場の日経平均株価は値嵩株を中心に底堅い展開が続き、マイナス圏で小動きとなった。
最終的に日経平均株価は、前日比107円37銭安の26,340円50銭で取引を終えた。
29日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数が下落したことから続落。
26,000円を割り込むと下げ足を速め、一時25,953円92選まで下げ幅を拡大した。
後場も中国での新型コロナウイルスの感染拡大が懸念材料となり、日経平均株価は前日比246円83銭安の26,093円67銭で取引を終えた。
30日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウやナスダック総合指数が大幅反発したことから前日比プラス圏でスタートしたが、寄り付き直後から失速した。
後場の日経平均株価は材料難から小動きが続き、前日比83銭高の26,094円50銭で取引を終えた。
NYダウは上値の重い展開に
2023年1月2日~2023年1月7日の週のNYダウは、上値の重い展開になると考えられる。
米国市場は、2日(月)は休場で、スタートは3日(火)からとなるが、2023年1月2日~2023年1月7日の週は、4日(水)にFOMC議事要旨の公表が控えていることに加え、6日(金)には12月米雇用統計の発表がある。
これらの発表を前に様子見ムードになりやすいだろう。
米国の雇用情勢は堅調であるものの、消費者物価指数はピークアウトしつつあるとの見方がされているため、今回公表されるFOMC議事要旨で、今後の利上げに関してメンバーからどのような意見が出たのか、ということに注目したい。
12月のFOMCを境に、市場の注目はFRBの利上げペースや利上げ停止の可能性から、景気後退に移っているため、2023年1月2日~2023年1月7日の週に発表される米国の経済指標には注意が必要だ。
FOMC議事要旨や12月米雇用統計に注目が集まりやすいのはもちろんだが、それ以外に、4日(水)には12月米ISM製造業景況指数、5日(木)には米雇用統計の前哨戦として注目される12月米ADP雇用統計の発表が予定されている。
これらの結果が事前予想を下回った場合には、NYダウには強い下押し圧力がかかるだろう。
また、中国の新型コロナ感染者数の動向にも留意する必要がある。
中国ではこのところ新型コロナウイルスの感染者数が増加しているが、政府の想定を超えるスピードで感染爆発を起こしているとの見方もある。
今回の感染拡大による世界経済への影響が心配され、今後も感染が加速していくようであれば、NYダウの下落要因になると考えられるため、注意したい。
日経平均株価もNYダウと同様の展開に
2023年1月2日~2023年1月7日の週の日経平均株価は、NYダウと同様に上値の重い展開になるだろう。
日本は4日(水)が大発会となり株式市場がスタートするが、この日はFOMC議事要旨の公表が控えている。
例年、大発会はご祝儀相場になりやすいと言われているが、今回については、買いが入ったとしても限定的なものにとどまる可能性がある。
それに加え、6日(金)の12月米雇用統計もあるため、週間を通して様子見ムードとなり積極的な買いが入りにくいだろう。
今週の推奨セクター
2023年1月2日~2023年1月7日の週に推奨したいのは、化学のうち農薬を扱っているところである。
7-9月期決算の伸びが鈍化したところが国内外ともに多いが、中南米において、4-6月期に前倒し出荷やジェネリック価格が高騰したことによる反落が原因であるとみられる。
国内において伸びの鈍化は特にみられていないため、一時的なものである可能性が高い。
穀物市況も堅調なので、農薬の需要は今後も堅調に推移すると考えられる。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは生命保険である。
大手生命保険の中には、2Q決算時に通期業績の下方修正を行ったところもある。
下方修正を行った場合もそうでない場合も、会社計画を大幅に下回る可能性は低いとみられるが、海外の金利上昇やコロナ保険金が下押しリスクとして考えられる。
なお、コロナ保険金の減少は来期以降と考えられるため、足元では避けた方が良いだろう。
今週の経済指標
なお、2023年1月2日~2023年1月7日の週は、4日(水)のFOMC議事要旨と12月米ISM製造業景況指数、5日(木)の12月米ADP雇用統計、6日(金)の12月米雇用統計の他に、3日(火)に12月米製造業PMI(改定値)、5日(木)に12月米サービス業PMI(改定値)と12月総合PMI(改定値)、6日(金)に12月米ISM非製造業景況指数の発表がある。
これらの結果や内容には注意が必要だ。