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今週の相場見通しについて(2023年3月27日~4月1日)
相場見通し(2023年3月27~2023年4月1日)
2023年3月27日~2023年4月1日の週は、NYダウは不安定な展開が続くと考えられる。
また、日経平均株価も引き続き方向感が出にくい展開になるだろう。
先週の振り返り
2023年3月20日~2023年3月25日の週の日経平均株価は、20日(月)に大幅安となった後、22日(水)に大幅上昇したことから、週間では小幅ながらもプラスとなった。
20日(月)の日経平均株価は、前週末のNYダウとナスダック総合指数が下落した流れを引き継ぎ、マイナス圏でスタートすると、軟調もみ合いに。
後場の日経平均株価は、円高進行の影響を受けて下げ幅を拡大し、前週末日比388円12銭安の26,945円67銭で取引を終えた。
21日(火)の東京株式市場は祝日のため休場だった。
22日(水)の日経平均株価は、前々日と前日のNYダウとナスダック総合指数が大幅上昇したことから買い優勢となり、27,500円手前まで上昇。
後場の日経平均株価は高値でのもみ合いが続き、前営業日比520円94銭高の27,466円61銭で取引を終えた。
23日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が大幅反落したことから大幅下落してスタートしたが、堅調なアジア株の動向を受けて下げ幅を縮める展開となった。
後場の日経平均株価はマイナス圏での小動きが続き、前日比47円00銭安の27,419円61銭で取引を終えた。
24日(金)は、前日のNYダウとナスダック総合指数が反発した一方、日経平均株価はマイナス圏でスタートすると下げ幅を160円超にまで拡大する場面もあったが、ナスダック100先物の上昇と円高一服を背景に下げ幅を縮小。
後場の日経平均株価は小安い水準での持合いが続き、前日比34円36銭安の27,385円25銭で取引を終えた。
NYダウは不安定な展開が続く
2023年3月27日~2023年4月1日の週のNYダウは不安定な展開が続くだろう。
21日(火)と22日(水)に米FOMCが開催されたが、シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行の破綻を受けて、FRBがどのような姿勢を見せるのか、ということに市場の注目が集まっていた。
今回のFOMCでは利上げ幅が0.25ptになるとの見方だけでなく、利上げをしないのではないかとの見方も強まっていたが、FRBは0.25ptの利上げを決定。
ただし、その後のFOMCの声明では、「継続的な」利上げが適切との文言が削除され、「幾分の追加的な金融政策引き締めが適切になるかもしれない」との文言に変更された。
また、その後の会見でパウエルFRB議長は、今回は利上げを見送ることも視野に入れていたことを明かしている。
さらに、今回改定されたFOMC参加者のドットチャート(政策金利見通し)によれば、2023年末のFF金利は5.125%となっていることから、あと1回で利上げが終了する可能性が高い。
よって、足元では5月のFOMCが最後の利上げになるとの見方が強まっているが、それだけでなく、一部では年末までに再び利下げをするとの予測もされているようだ。
ただし、年内の利下げに関してパウエルFRB議長は否定的で、「基本シナリオの想定ではない」と発言したうえで、金融引き締めは利上げのみならず、金融環境の引き締まりによってももたらされるとの見方を示している。
シリコンバレー銀行の破綻は確かに金融市場に不安をもたらすが、それ以上に深刻なのが、現在の米国の物価上昇である。
24日(金)にブラード米セントルイス連銀総裁が、講演後の電話インタビューで、金融ストレスはいずれ後退し、再びインフレに焦点が集まるとの考えを基に、自身の政策金利のピーク予想を5.625%引き上げたと発言。
また、同日にバーキン米リッチモンド連銀総裁もCNNのインタビューに対し、「インフレは高い」「利上げの根拠は極めて明確だった」と今回のFOMCの利上げについて発言している。
したがって、シリコンバレー銀行の破綻をきっかけとした金融不安はあるものの、FRBはインフレリスクを注視し続けるとの見方をしているため、今後もインフレ関連指標の動向に対し注意が必要だ。
また、金融不安による景気後退リスクも懸念されているため、GDPなどの指標にも注目したい。
2023年3月27日~2023年4月1日の週は、28日(火)に3月米消費者信頼感指数、30日(木)に10-12月期米四半期GDP(確定値)、31日(金)に2月米個人消費支出の発表があるため、結果には注意したほうがいいだろう。
平均株価も引き続き方向感が出にくい展開に
2023年3月27日~2023年4月1日の週の日経平均株価は方向感の出にくい展開になると考えられる。
今回、米国の利上げ停止の可能性が強まったことから、円高方向に振れやすくなっているため、日経平均株価にとってはマイナス材料である。
さらに、3月末ということで、配当落ちから売られやすい展開になると考えられる。
一方で、配当再投資の動きも出てくると考えられるが、前述のとおり円高が上値を抑える可能性があるため、日経平均株価は方向感の出にくい展開となるだろう。
今週の推奨セクター
2023年3月27日~2023年4月1日の週に推奨したいのは、ヘルステック関連である。
医療関連は今後も堅調な需要が見込まれていて、医療データの統合など利活用を拡大させる動きが活発化している。
そのため、今後もデジタル化が推進されていくと考えられ、ヘルステック関連の堅調な需要に期待できる。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは広告関連である。
原料高や景気後退への不安から、食品や化粧品等原料を輸入する業種の広告主の出稿は慎重な状態が続いている。
その一方で、コロナ禍からの回復の影響が大きいサービスやレジャーなどの広告主からの出稿は堅調な状態となっている。
ただ、大口の広告主である自動車業界は半導体不足の影響で回復時期に不透明感があり、積極的な出稿への転換には時間がかかると考えられるため、まだ避けた方が良さそうだ。
今週の経済指標
なお、2023年3月27日~2023年4月1日の週は、28日(火)の3月米消費者信頼感指数、30日(木)の10-12月期米四半期GDP(確定値)、31日(金)の2月米個人消費支出のほかに、28日(火)に3月米リッチモンド連銀製造業指数、31日(金)に3月米シカゴ購買部協会景気指数、3月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果や内容にも注意が必要だ。
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