知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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感想・問い合わせ - 1億円を貯めてみよう!chapter2
先週の振り返り
2023年10月2日~10月7日の週の日経平均株価は、大幅下落や大幅上昇するなど不安定な展開となったが、週間では下落したため、軟調だった。
2日(月)の日経平均株価は、前週末のナスダック総合指数が上昇したことを受けて前週末比プラス圏でスタートすると堅調に推移した。
後場の日経平均株価は戻り待ちの売りにより上げ幅を縮小し、前営業日比97円74銭安の31,759円88銭で取引を終えた。
3日(火)の日経平均株価は、前日のNYダウの下落を受けてマイナス圏でスタートすると、軟調に推移した。
後場の日経平均株価も軟調に推移し、一時600円超下落したが、前日比521円94銭安の31,237円94銭で取引を終えた。
4日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の下落を受けて売り優勢となった後、いったん下げ止まったものの、安値圏で推移した。
後場の日経平均株価は、アジア株の軟調により下げ幅を拡大すると、前日比711円06銭安の30,526円88銭で取引を終えた。
5日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数の反発を受けて買い戻し優勢となると、上げ幅を拡大した。
後場の日経平均株価は、幅広い銘柄が買われ、前日比548円48銭高の31,075円36銭で取引を終えた。
6日(金)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が下落したことからマイナス圏でスタートした後、買い戻しも入ったものの、この日発表の米雇用統計を前にもみ合いの展開となった。
後場の日経平均株価は、米雇用統計を前に様子見ムードから一進一退の展開となり、前日比80円69銭安の30,994円67銭と反落して取引を終えた。
NYダウは、引き続き不安定な展開か
2023年10月9日~10月14日の週のNYダウは、引き続き不安定な展開が予想される。
再び米国の利上げ継続懸念が広がっていることが、その理由の一つである。
2日(月)にFRBのボウマン理事が、銀行に関する会議の講演原稿において、現在の金融政策の景気抑制の度合いを考慮すると、インフレに関する進展が緩慢である可能性が高いとし、インフレを巡る進展の停滞や遅すぎることが示された場合には、利上げを実施し、当面は制約的な金利水準を維持することが適切との考えを示した。
インフレ率を目標の2%に戻すためには、さらなる利上げが必要になるとの予想を変えていないとしたことから、市場では利上げが継続するのではないかとの見方が広がり、NYダウの下落要因になった格好だ。
2023年10月9日~10月14日の週も、FRB理事や各連銀総裁の利上げに関する発言には要注意である。
また、経済指標の発表にも注意したい。
6日(金)発表の米雇用統計は、事前予想の前月比17.0万人増を大幅に上回る同33.6万人増となった。
これによりNYダウは下落したものの、その後米長期金利が一服したことにより、上昇に転じている。
2023年10月9日~10月14日の週も経済指標が発表されるが、その中でも、特に11日(水)発表の米FOMC議事要旨と12日(木)発表の9月米消費者物価指数には市場の注目が集まると考えられる。
FOMC議事要旨の内容が予想よりもタカ派的なものである場合には、その後発表される経済指標が強い結果となったときに、NYダウやナスダック総合指数に強い下押し圧力がかかるだろう。
また、弱い内容であっても、米長期金利の低下は限定的なものにとどまると考えられるため、NYダウやナスダック総合指数が上昇トレンドになるほどの材料にはならないとみられる。
加えて、米国の政治動向にも引き続き注意したい。
11月17日までのつなぎ予算案が可決され、米政府機関の閉鎖は当面回避されることとなったが、予算成立に大きな役割を果たしたケビン・マッカーシー下院議長がその後解任された。
史上初となる米下院議長の解任により、後任の米下院議長の人事がどうなるのかに注目が集まっている。
今回成立したつなぎ予算が切れるまでの間に下院議長が選出できるかどうかが不透明であり、選出が難航した場合には、予算案の協議停滞や政府機関の閉鎖が懸念され、市場にも影響を与えるとみられることから注意が必要だ。
なお、9日(月)の米国市場はコロンブスデーのため休場であることに留意したい。
日経平均株価も引き続き不安定な展開か
2023年10月9日~10月14日の週の日経平均株価も引き続き不安定な展開が予想される。
米長期金利が高水準で推移しているため、FRB関係者の利上げに関する発言や、米経済指標の結果に左右されやすくなるだろう。
なお、4日(月)は祝日のため東京株式市場は休場であることに留意したい。
今週の推奨セクター
2023年10月9日~10月14日の週に推奨したいのは、小売りの中でもコンビニエンスストアである。
今年に入り、人流回復とイベント再開が本格化したことに加え、猛暑の影響により、アイスや飲料などの売上が好調に推移していると考えられるため、業績貢献に期待できそうだ。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、非鉄の中でも銅を扱うところである。
銅はEVや再エネで需要が伸びているものの、供給過剰が続いている。
その一方で、自動車向けコネクタ等で使用される銅条の出荷が低迷している。
今後、チリの銅山が本格稼働したり、生産増加したりするとみられるため、供給過剰が続くと考えられることから避けたほうがよさそうだ。
今週の経済指標
なお、なお、2023年10月9日~10月14日の週は、11日(水)の米FOMC議事要旨と12日(木)の9月米消費者物価指数のほかに、11日(水)に9月米卸売物価指数、13日(金)に10月米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)の発表がある。
これらの結果にも注意が必要だ。
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