知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2024年10月28日~11月2日)
10月28日~11月2日の週のNYダウは不安定に、日経平均株価は方向感の出にくい展開になりそうだ。
先週の振り返り
10月21日~10月26日の週の日経平均株価は軟調だった。
21日(月)は、前週末のNYダウとナスダック総合指数が上昇したものの、この日の日経平均株価は売り優勢となったが、半導体関連株に買いが入ったことで、プラス圏を回復する場面もあった。
後場の日経平均株価は様子見ムードとなり、前営業日比27円15銭安の38,954円60銭と小幅安で取引を終えた。
22日(火)は、前日のNYダウが下落した一方でナスダック総合指数が上昇したことから、日経平均株価は方向感が出にくい状態となったが、衆院選で自公政権が苦戦しているとの報道を受けて、売り優勢となった。
後場の日経平均株価は足踏み状態となり、前日比542円64銭安の38,411円96銭で取引を終えた。
23日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウが下落した一方、ナスダック総合指数が上昇したことから、方向感の出にくい展開となるともみ合いになった。
後場の日経平均株価は下げ幅を拡大し、前日比307円10銭安の38,104円86銭で取引を終えた。
24日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が下落したことから、売り優勢となると、その後は下げ幅を縮小した。
後場の日経平均株価は一部の銘柄に買い戻しが入ったことから小幅に上昇し、前日比38円43銭高の38,143円29銭と小反発して取引を終えた。
25日(金)は、前日のNYダウが下落した一方、ナスダック総合指数が下落したため、日経平均株価は売り優勢となるとじり安になった。
後場の日経平均株価はアジア株の上昇を受けて下げ幅を縮小し、前日比229円37銭安の37,913円92銭と反落して取引を終えた。
今週のNYダウは?
10月28日~11月2日の週のNYダウは、11月5日(火)の米大統領選を前に、様子見ムードになると考えられる。
米民主党のハリス氏と米共和党のトランプ元大統領が接戦になっていて、現在、ハリス氏の支持率がわずかにリードしているとの報道がされているが、鵜呑みにすることはできない。
2016年の米大統領選でも、クリントン氏の支持率がトランプ氏を終始リードしていたが、勝利したのはトランプ氏であったからだ。
米国の大統領選は各州の選挙人の獲得数が勝敗を分けるが、特に接戦州と呼ばれる約9州の動向がカギを握るといわれている。
今のところ、接戦州のなかでも選挙結果に与える影響が大きいといわれる州で、トランプ元大統領が優勢との報道がされており、ほかの接戦州でもトランプ氏が有利との報道がされている。
ただ、見通しが刻一刻と変化する状況であるため、10月28日~11月2日の週のNYダウは基本的には様子見ムードが強く、方向感が出にくいだろう。
もしもトランプ氏優勢の状況が続けば、NYダウなど米国の株式指数にとっても追い風になると考えられる。
なぜなら、トランプ氏はトランプ減税の恒久化や、米国内で製品を生産する企業に対して法人税率の引き下げを行うなど、株式市場が評価する施策を掲げているからである。
そのため、トランプ氏が勝利する確度が高まった場合には、NYダウをはじめとする株価指数が上昇する可能性があることに注意したい。
一方、ハリス氏の場合は、法人税率を上げることを打ち出しているため、NYダウをはじめとする米株価指数にとってマイナス材料になると考えられる。
ハリス氏有利の場合には、NYダウなどが下落する可能性があるため、動向を注視する必要があるだろう。
また、10月28日~11月2日の週も米企業決算の結果に注意が必要だ。
10月28日~11月3日の週は、30日(水)にメタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、31日(木)にアップルの決算発表が予定されている。
これらの結果がNYダウをはじめとする米株価指数の動向に大きな影響を与える可能性があるため、結果に注意したい。
さらに、10月28日~11月2日の週に注意したいのは、31日(木)の9月米個人消費支出と1日(金)に発表される10月米雇用統計である。
結果が良好なものであれば、年内の大幅利下げ観測が後退する可能性があり、NYダウやナスダック総合指数の下押し材料になることから、注意が必要である。
なお、10月28日~11月2日の週は、米雇用統計の前哨戦である10月米ADP雇用統計が30日(水)に発表されるため、こちらの結果も注目したい。
加えて、同じく30日(水)に発表される7-9月期米四半期GDPにも注視する必要がある。
今週の日経平均株価は?
10月28日~11月2日の週の日経平均株価は不安定な展開になると考えられる。
米国の注目企業の決算があることに加え、27日(木)投開票の衆院選総選挙結果の影響を受けるだろう。
今のところ自民党が大敗し、自公で過半数の得票が得られない可能性があるのでは、との見方がされている。
衆院選総選挙の結果が、自公で過半数を大幅に下回ることになった場合には、10月28日~11月2日の週の日経平均株価は軟調に推移する可能性があるため、注意したい。
さらに、30日(水)と31日(木)には日銀金融政策決定会合が行われ、終了後に植田日銀総裁の定例記者会見が行われるため、結果と内容を注視する必要がある。
今週の推奨セクター
10月28日~11月3日の週に推奨したいのは、医療機器の中でも特に米国での売上比率が高いところである。
米国の手術・検査件数が増加していることが追い風となりそうだ。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは小売りの中でもドラッグストアである。
業界全体の成長について一服感がみられることから、投資を手控える市場参加者が出てくる可能性があるため、避けた方がよさそうだ。
今週の経済指標
なお、10月28日~11月2日の週のNYダウは、31日(木)に発表の9月米個人消費支出と1日(金)の10月米雇用統計、30日(水)発表の10月米ADP雇用統計、7-9月期米四半期GDPのほかに、29日(火)に9月 米雇用動態調査(JOLTS)求人件数、10月 米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、1日(金)に10月米ISM製造業景況指数の発表がある。
これらの結果にも注意が必要だ。
また、既述したとおり、31日(木)の日銀金融政策決定会合終了後に行われる植田日銀総裁の定例記者会見にも注意したい。