知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2025年5月26日~5月31日)
5月26日~5月31日の週のNYダウは、エヌビディアの決算や経済指標の結果に左右されやすいだろう。
日経平均株価もエヌビディアの決算に影響を受けやすい展開になりそうだ。
先週の振り返り
5月19日~5月24日の週の日経平均株価は軟調だった。
19日(月)は、前週末のNYダウとナスダック総合指数が上昇したのと反対に、日経平均株価はマイナス圏でスタートすると軟調に推移した。
後場の日経平均株価も軟調に推移すると、一時300円超安となったが、前営業日比255円09銭安の37,498円63銭で取引を終えた。
20日(火)は、前日のNYダウとナスダック総合が上昇したことを受けて、日経平均株価は買い優勢で取引を開始すると、プラス圏を維持した。
後場の日経平均株価はドル円の円高進行を受けて伸び悩み、前日比30円86銭高の37,529円49銭で取引を終えた。
21日(水)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が下落したことに加えて、円高も重しとなり、前日比マイナスで推移した。
後場の日経平均株価は安値でのもみ合いが続き、前日比230円51銭安の37,298円98銭と反落して取引を終えた。
22日(木)の日経平均株価は、前日のNYダウとナスダック総合指数が下落したことから、売り優勢となるともみ合いになった。
後場の日経平均株価は円高で下げ幅を拡大し、前日比313円11銭安の36,985円87銭で取引を終えた。
23日(金)は、前日のNYダウが下落したものの、ナスダック総合指数が上昇したことから、日経平均株価は買い優勢となった。
後場の日経平均株価は円高を受けて上げ幅を縮小し、前日比174円60銭高の37,160円47銭で取引を終えた。
今週のNYダウは?
5月26日~5月31日の週のNYダウは、エヌビディアの決算の影響を受けそうだ。
エヌビディアの2025年2-4月期決算が発表されるのは28日(水)である。
なお、今回の2025年2-4月期決算に関し、エヌビディアは業績が下押しされるとアナウンスしている。
中国向けに開発済みの半導体製品が、米政府により輸出規制対象になったことが理由である。
このことを市場は織り込み済であると考えられるが、ポイントとなるのは、輸出規制の影響がどれくらい続くのか、という点である。
市場予想を下回る結果となり、悪影響が予想よりも長期化するとの見方が強まれば、NYダウやナスダック総合指数には強い下押し圧力がかかるだろう。
ただ、エヌビディアのGPUへの需要は堅調との見方もされているため、それが確認できる内容であれば、NYダウやナスダック総合指数には強い上昇圧力がかかりそうだ。
トランプ米政権はかねてよりAI投資に力を入れると表明している。
たとえば、トランプ米大統領は13日(火)に中東諸国を訪問し、AI半導体の輸出規制の撤回を表明。
中東諸国が建設するデータセンター向けに、エヌビディアのAI半導体を供給することが発表されている。
米国をはじめとするハイテク関連企業が、今後も堅調にAI投資を続けるとの見方が強まれば、エヌビディアは上昇トレンドが続き、NYダウやナスダック総合指数を下支えするだろう。
5月26日~5月31日の週も米経済指標の結果には注意が必要だ。
特に注目を集めると考えられるのが、28日(水)発表のFOMC議事要旨である。
利下げに対するFRBのスタンスに大きな変更がないか、市場の注目が集まると考えられるため、内容を注視したい。
また、29日(木)に米国の1-3月期四半期GDP(改定値)、30日(金)に4月米個人消費支出の発表もあり、市場の注目を集めると考えられるため、結果に注意が必要だ。
さらに、トランプ米大統領の発言にも引き続き注意を払う必要がある。
23日(金)に、トランプ米大統領が交渉の進展がないことを理由に、6月1日よりEUに対し50%の関税を課す方針であることを発表。
加えて、米国内で販売されるiPhoneが米国内で製造されていない場合には、アップルに25%の関税を課すことを示唆した。
これにより、この日のNYダウは軟調に推移した。
5月26日~5月31日の週もトランプ米大統領の発言にNYダウが大きな影響を受ける可能性があることから、注意が必要だ。
ちなみに、26日(月)はメモリアルデーのため、米国市場は休場となることに留意したい。
今週の日経平均株価は?
5月26日~5月31日の週の日経平均株価は、NYダウと同様、28日(水)のエヌビディアの決算に左右されやすいと考えられる。
週の前半は米国市場の休場もあって方向感が出にくくなりやすいとみられるが、28(水)のエヌビディアの決算発表で見通しが強気なものになれば、日経平均株価の上昇支援材料になりそうだ。
反対に、弱気な見通しになった場合には、日経平均株価には強い下押し圧力がかかると考えられる。
今週の推奨セクター
5月26日~5月31日の週に推奨したいのは、造船や輸送用機械である。
日本工作機械工業が発表した3月受注確報によれば、日本、中国、欧州、インドで高成長となっている。
北米は他のエリアと比べると力強さに欠けるが、全体的に好調であることが窺えるため、ポジティブである。
今週の非推奨セクター
一方、避けたいのは、化学の中でも農薬を手掛けているところである。
日本やアジアで生産し、米国へ輸出するところが多く、関税による影響を受けやすいと考えられる。
加えて、円高が逆風になることもマイナス材料であるため、避けたほうがよさそうだ。
今週の経済指標
5月26日~5月31日の週は、28日(水)のFOMC議事要旨、29日(木)の米国の1-3月期四半期GDP(改定値)、30日(金)の4月米個人消費支出のほかに、27日(火)に4月米耐久財受注、5月米消費者信頼感指数、28日(水)に5月米リッチモンド連銀製造業指数、30日(金)に5月米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表がある。
これらの結果や内容に注意が必要だ。