経済産業省が電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHV)の普及促進強化を目的として、高速道路利用実態調査という名目で、高速道路の利用料金を条件に応じてですが、大半を補助する高速道路利用実態調査事業を公表しました。
詳細を確認してみましょう。
高速道路利用実態調査事業の詳細
- 調査対象者:ETC設置している電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)の所有者
- 調査登録方法:一般社団法人次世代自動車振興センターにおいて予め利用登録すること
- 調査募集台数:先着4万台
- 調査期間:平成27年5月から平成28年2月まで
- 対象道路:東日本高速道路㈱、中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱及び本州四国連絡高速道路㈱等の管理する高速道路
- 調査協力費(高速道路料金の補てん内容、5月から8月):一料金区間につき1,000円を超える利用料金に対して、1,000円超過分(普通車の場合)
- 調査協力費(高速道路料金の補てん内容、9月から12月):一料金区間あたり1,000円を超える利用料金に対して、1,000円超過分、2,000円を超過する場合は利用料金の半額(普通車の場合)
- 調査協力費支給額上限:1ヶ月あたり2万円まで、全調査期間合計6万円まで
- 調査協力費支払時期:平成28年3月
高速道路利用実態調査事業の概要(経済産業省、PDF)
電気自動車等の普及促進に係る取組を強化します~高速道路利用実態調査事業を開始~((一社)次世代自動車振興センター、PDF)
5月から8月までは高速料金は1000円以上乗っても一律1000円です
今回の調査のもっとも凄いところが、事前に調査登録すれば、平成27年5月から平成27年8月までの間、高速道路を利用した場合、1料金区間1000円以上ならば1000円しか負担しなくても良いというところです。
1料金区間が1000円以下の場合はそのまま高速道路料金を負担する必要がありますが、長距離を運転して、1料金区間であれば、途中で降りないことが前提ですが1000円しか負担しなくても良いということになります。(ただし、1ヶ月の調査協力費支給額上限が1ヶ月あたり2万円までという縛りがあります。)
9月から12月までは、2000円以上乗れば半額の負担
一方、9月から12月までの調査協力費は、「一料金区間あたり1,000円を超える利用料金に対して、1,000円超過分、2,000円を超過する場合は利用料金の半額」ですので、一料金区間あたり2000円を超えた場合は、半額が調査費として戻ってきます。
つまり2000円越えた料金の50%OFFということです。(これのも同様に、1ヶ月の調査協力費支給額上限が1ヶ月あたり2万円までという縛りがあります。)
高速道路利用実態調査事業の注意事項など
対象車種は、EV・PHV限定
当然ですが、電気自動車(EV)またはプラグインハイブリッド自動車(PHV)を持っていないと登録できません。ハイブリッド自動車(HV)は対象外ですのでご留意ください。
充電カード所有者に限定。さらに利用している充電カードによっては対象外。
対象車種を持っていても充電カード所有していないければ、対象となりませんので、ご注意ください。【4月1日追記】対象の充電カードは以下のとおりですが、ディーラーのみ対応カードは除外となります。
- 日産ゼロ・エミッションサポートプログラムまたはEVサポートプログラム(スタンダードプラン)(日産自動車発行)
- 三菱自動車 電動車両サポート(ベーシック・プレミアム・コーポレートプラン)(三菱自動車工業発行)
- PHV Drive Support プラスカード(トヨタ自動車発行)
- NCSカード(急速充電器用、普通充電器用、急速・普通併用)(日本充電サービス発行)
- おでかけカード(プレミア・レギュラー)(JTB発行)
本調査事業の参加者から一台あたり事務手数料を一定額徴収する
この表記をみて何やねんと思いましたが、1台あたり事務手数料を徴収するとのこと。金額等は詳細内容は現時点では不明です。判明次第お伝えします。
調査は何をするのか?
具体的には全く公表されておりませんので、不明です。走行期間(=協力調査費対象期間)が平成27年12月までとなっているのに対し、調査終了が2ヶ月後の平成28年2月となっておりますので、なんらかのペーパーを提出する可能性はあります。判明次第お伝えします。
調査協力費は一括後払い
調査協力費はまとめたうえで、平成28年3月に支払われますので、利用した高速道路料金は実際にその時は全額支払う必要があります。
調査協力費は、1ヶ月あたり2万円まで、全調査期間合計6万円までという縛りがある
上限がありますので、それ以上利用しても調査協力費は貰えませんのでご注意ください。
調査協力費は前倒しで終了する場合がある
経済産業省という国の事業ですので、予算が決まっています。よって、登録したみんなが8月までに高速道路を使いまくって、予算を食いつぶすような事態になった場合は、スケジュールを前倒して調査を終了することがありますので、ご留意ください。
NEXCOとJB本四高速以外も使えるの?→宮城県道路公社、京都府道路公社、兵庫県道路公社はOKです。【4月1日追記】
対象道路が東日本高速道路㈱、中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱及び本州四国連絡高速道路㈱等の管理する高速道路となっておりますが、本州四国連絡高速道路㈱等の等が何をさしているのか公表資料ではわかりません。判明次第お伝えします。
[4月1日追記]等は、宮城県道路公社、京都府道路公社、兵庫県道路公社をさします。よって、東日本高速道路㈱、中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱、本州四国連絡高速道路㈱、宮城県道路公社、京都府道路公社及び兵庫県道路公社の管理する道路が対象となります。
法人でも申込できるの?【4月1日追記】
法人(商用車及び営業車含む)は対象となりますが、法人でリース車両(所有権留保)の場合、所有者はリース会社、申請は使用者である法人となりますので、ご注意ください。
申込方法は?【4月1日追記】
次世代自動車振興センターのホームページで申し込む必要があります。よって、申込は、インターネット限定となります。かつメールアドレスがないとダメです。さらに、申込後に所定の資料を郵送で送る必要があります。なお、スマートフォンや携帯電話での申込可能かどうかはまだわかりません。
申込はいつから?【4月1日追記】
4月下旬から受付開始です。
申請に必要な所定の書類とは?【4月30日追記】
申請の際に必要な書類は以下のとおり。結構ありますね。
- 車検証の写し
- ETC車載器セットアアップ証明書(又は申込書)の写し
- ETCカードID写し(表面および裏面ともに)
- 充電カード写し(表面および裏面ともに)
- 道路事業者が申請者の高速道路利用情報をセンターに提供することについての同意書(ダウンロードしたのち、印刷し、必要事項を記入)
- チェックシート(ダウンロードしたのち、印刷し、必要事項を記入)
- 振込先口座記載書(ダウンロードしたのち、印刷し、必要事項を記入)
- (調査費の振込み先に指定するご自身の金融機関)振込先口座の通帳もしくは振込先口座のキャッシュカードの写し
高速道路利用実態調査の対象車両について(4月30日追記)
以下のとおりです。カッコ内な型式ですので、車検証に書いてある型式と一致しているか確認してください。
日産自動車(NISSAN)
- e-NV200 バン(ZAB-VME0)
- e-NV200 ワゴン(ZAA-ME0)
- リーフ(ZAA-ZE0、ZAA-AZE0)
三菱自動車(MITSUBISHI MOTORS)
- i-MiEV(ZAA-HA3W)
- i-MiEV M(ZAA-HA3W、ZAA-HA4W)
- i-MiEV G(ZAA-HA3W)
- i-MiEV X(ZAA-HA4W)
- アウトランダー PHEV(DLA-GG2W)
- ミニキャブ・ミーブ CD16.0kWh(ZAB-U67V、ZAB-U68V)
- ミニキャブ・ミーブ CD10.5kWh(ZAB-U67V、ZAB-U68V)
- ミニキャブ・ミーブトラック VX-SE (ZAB-U68T)
トヨタ自動車(TOYOTA)
- eQ(ZAA-KPJ10)
- プリウスPHV(DLA-ZVW35)
本田技研工業(HONDA)
- アコードプラグインハイブリッド(DLA-CR5)
- アコードプラグインハイブリッド(SX DLA-CR5)
- フィットEV(ZAA-ZA2)
BMW
- BMW i3(ZAA-1Z00、DLA-1Z06)
- BMW i8 (DLA-2Z15)
テスラモーターズジャパン
- テスラロードスター(不明)
- テスラモデルS(ZAA-SL1S、ZAA-SL1S2)
高速道路利用実態調査事業の申し込みは結構大変です(4月30日追記)
今回の高速道路利用実態調査事業のページを隅々まで確認しましたが、申請については、ちょっと考えられないくらい相当大変です。ぶっちゃけ、まったく親切ではありませんのでキレないようにしてください。
ウェブ申し込みだけでは完了しない
ウェブ申し込み後に、郵送で必要書類を送らないとだめです。
ウェブ申し込み後に届く、申請入力完了メールは保管しておくこと
ウェブ申し込み後に、申請入力完了メールが届きます。その中には、受付ナンバーが書いてありますが今後必要になりますので、捨てないでください。
仮登録メールのドメイン(no-reply@cev-pc.or.jp)を受信可能にしておくこと
仮登録メールのドメイン(no-reply@cev-pc.or.jp)を迷惑メールなどに設定するとあとあと困りますので、仮登録メールのドメイン(no-reply@cev-pc.or.jp)は必ず受信可能な設定にしないとだめです。
メールはガラケーアドレスは不可
ガラケーアドレスは不可となっています。
スマートフォンのメールでもいいけど後が大変
ウェブ申し込み後に、仮登録終了メールが届いた後に、必要な書類をダウンロードする必要があります。どれもPDFなので、スマホメールでは後が大変だと思います。
ウェブの申し込み後に郵送で再度ほとんど同じ情報を送る手間が発生する
ウェブで申し込んだあとに、確認用資料として、これらの書類を送付する必要がありますが、かなりありますし、同じような情報を送るので無駄が多いと感じるかもしれません。
ウェブ申し込み後5日以内に必要書類を送る必要がある
今回の申し込みの最大のネックです。必要書類の送付については、ウェブ申し込み後に送られてくる、申請入力完了メール受領後5日以内の消印のみ有効です。民間ではありえないタイトなスケジュールです。必要書類は事前にコピーしておくことをお勧めします。
マイページ開設通知メールが届いてやっとこさ調査事業に参加できる
送付した書類に不備がなければ、マイページ開設通知メール(IDやパスワードが記載されています)が届いて、調査事業に参加できます。逆に言うと、マイページ開設通知メールが届かない限り、調査事業には参加できていないということですので、お金ももらえません。受け取り確認は必ずしてください。
マイページの閲覧可能開始時期は、2015年6月下旬から7月上旬
マイページは現時点では見れません。閲覧可能開始時期は6月下旬から7月上旬の予定です。
不備があった場合は、ウェブ申し込みから再度やり直しする必要がある。
原則として、不備があった場合は、ウェブ申し込みから再度やり直す必要があります。
不備があっても通知はこない
手書きした必要書類(特に同意書がネックです)が間違っていたり、郵送した資料の情報が、ウェブ入力した内容と異なっていたりしても、間違っていますなどという親切なメールは届きません。郵送後にマイページ完了通知メールが届かない場合は、高速道路利用実態調査チーム コールセンター: 03-5501-4416 (受付時間:平日のみ 9:00~17:00)に確認してください。
高速道路利用実態調査事業に今すぐ登録だ!→残念4月下旬からです。→4月27日から受付開始です!
高速道路利用実態調査事業という名目のお得な助成制度といえますね。ただし、実際に調査がどのようなものなのかがまだ現時点ではわかりませんので、そのあたりが判明してから登録しても良いかもしれません。そもそも、登録開始は、平成27年4月からですので、しばしお待ちください。情報が判明次第、追記します。
[4月1日追記]2015年4月下旬から次世代自動車振興センターのホームページで申請受付を開始するそうです。下旬っていつやんという文句は、高速道路利用実態調査チーム コールセンター: 03-5501-4416 (受付時間:平日のみ 9:00~17:00)へお願いします。
[4月2日追記]高速道路利用実態調査事業の受付は、個人は2015年4月27日から、法人は、2015年5月15日から開始します。ただし受付開始時刻については後日公表するようですので、ご注意ください。
【参考】自動車によく乗る方にオススメのクレジットカードはこちらもチェック
ガソリン代や高速料金が還元になるなど車を乗る方にオススメのクレジットカード車を乗る方にオススメのクレジットカードの情報は以下のページでまとめて解説しましたので、あわせてチェックしてみてください。
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