知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年1月4日~1月8日)
皆様あけましておめでとうございます。金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
新年の日経平均株価は、概ね堅調に推移
2021年1月4日~2021年1月9日の週の日経平均株価は、概ね堅調に推移すると考えられる。
ただし、8日(金)の米要雇用統計を始め、米国の経済指標や同日の日本のオプションSQに向けた動きには注意が必要だ。
大納会まで日経平均株価は続伸
2020年12月28日~2021年1月2日の週は日本の市場は3日しか開いていなかったが、28日(月)と29日(火)の日経平均株価は続伸した。
28日(月)については、米国でトランプ米大統領が追加経済対策法案に署名したことが好感され、前日比197円42銭高で取引を終えた。
翌29日(火)は、前日のNYダウが史上最高値を更新したことを受けて、幅広い銘柄が買われる展開に。
そのため、日経平均株価は前日比714円12銭高と大幅続伸し、1990年8月以来となる高値水準の27,568円15銭で取引を終えた。
2020年最後の取引となる30日(水)は、前日の米国市場で、現金給付増額への期待が後退したためにNYダウが小幅反落したことを受けて、日経平均株価も反落。
前日に大幅上昇したため、利益確定売りが増えたことも下落の原因となった模様だ。
大幅上昇の反動があるのか
このように、日経平均株価は最終日こそ反落したものの、27,000円台まで上昇して2020年の取引を終えた。
市場参加者が少なくなりがちな年末相場の中で、日経平均株価が1990年来となる高値を回復した要因として、米国の追加経済対策の成立があったのは間違いないが、それ以外に、新型コロナワクチンの普及が市場の安心感につながったと考えられる。
一方で、TOPIXはバブル後の最高値には達しておらず、今回の上昇は一部の値がさ株がけん引したものと考えられている。
そのため、この上昇の反動が大きいものになるのではないかとの懸念があるのも確かだ。
また、新型コロナワクチンの接種が海外で始まったものの、日本国内では、変異種も含め、新型コロナウイルスの感染者数が爆発的に増えている。
このことが、年始以降の市場の懸念材料になる可能性には留意したい。
緊急事態宣言の発出があるのか
31日には、東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数が、1337人と初の1000人越えとなった。
西村経済再生担当相は、12月30日に「感染拡大が続けば国民の命を守るため、緊急事態宣言も視野に入ってくる」とTwitterに投稿している。
さらに、1月2日に東京都の小池百合子知事と神奈川、千葉、埼玉3県の知事は2日午後、新型コロナ対策を担当する西村康稔経済再生相に緊急事態宣言の発出を速やかに検討するよう要請し、西村康稔経済再生相は「検討する」と応じた。
政府は発令に慎重だが、このまま感染拡大が続けば、再び緊急事態宣言とそれに伴う経済活動の停止が懸念され、日経平均株価の下押し材料になるだろう。
さらに、注意したいのが、米国の動向である。
日本での報道は非常に少ないがが、米大統領選をめぐっては、接戦6州で選挙のプロセスに重大な問題や不正があったなどとして、いまだに混乱が続いている。
米国政権移行など海外の動向
また、米国防総省がバイデン政権移行チームへの引継ぎを停止するなど、スムーズに事が進んでいない。
今回の大統領選については、外国の関与が認められたとの報道もあり、混迷を極めている。
1月20日の就任式まで今回の米大統領選の最終結果は確定されないため、本件については引き続き注意が必要だ。
また、中国の経済動向にも注視したい。
昨年11月下旬以降、中国では大手企業の倒産が相次いでいる。
今のところ市場に大きな影響は出ていないが、今後も大手企業の倒産が続くようであれば、世界経済に与える影響はやがて大きなものになるだろう。
懸念あるも今週は概ね堅調に推移か
2021年1月4日~2021年1月9日の週の日経平均株価は、3が日の間に大きな材料がなければ、概ね堅調に推移すると考えられる。
すでに書いたように、海外で新型コロナワクチンの接種が始まっていることが安心材料となり、相場を下支えするだろう。
なお、NYダウは、30日(水)に英国の新型コロナワクチン接種を好感し、史上最高値を更新した。
翌31日(木)も、新型コロナワクチンの実用化を受け、来年の経済活動が正常化するのではないかとの期待感が強まったため、続伸して取引を終えている。
欧米市場も年明けは4日(月)から市場がスタートするため、大発会となる4日(月)はリスクオンムードが継続するだろう。
重要度の高い経済指標の発表やオプションSQに注意
ただ、2021年1月4日~2021年1月9日の週は、重要度の高い経済指標の発表が相次ぐため、その結果が相場に大きな影響を与えることには注意したい。
特に注目したいのは、8日(金)の米雇用統計だ。
また、5日(火)には米12月ISM製造業景況指数、6日(水)には米12月ADP雇用統計、7日(木)には米12月ISM非製造業景況指数が発表される。
これらの指標の結果には注意が必要だ。
なお、8日(金)は日本のオプションSQがあるが、SQがある週は相場が荒れやすくなる。
2021年1月4日~2021年1月9日の週は、このことにも注意したい。
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