知人の金融関係者に寄稿してもらい毎週1回、今週の相場見通しをお届けします。
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今週の相場見通しについて(2021年1月18日~1月22日)
金融関係の仕事にしているtakashiです。
今週の相場見通しをお届けします。
今週の日経平均株価は、調整はあっても概ね堅調に推移か
2021年1月18日~2021年1月23日の週の日経平均株価は、調整はあっても概ね堅調に推移すると考えられる。
米新政権の政策への期待感から、強含みの相場は続き、下落しても限定的なものにとどまると考えられる。
先週も依然として強気相場は続く
2020年1月11日~2021年1月16日の週は堅調で、11日(月)は成人の日で休場だったが、12日(火)から14日(木)まで続伸した。
14日(木)の取引時間中には、28,979円に達する場面もあった。
その一方で、日経平均株価は7日(木)から14日(木)まで5営業日続伸した。
5営業日で1,600円も上昇したことから高値警戒感もあったため、15日(金)には利益確定売り優勢で反落し、日経平均株価は28,519円18銭で取引を終えた。
それでも下落は180円ほどと、依然として強気相場は続いている。
緊急事態宣言が発令拡大も織り込み済み
新型コロナウイルスの感染が急拡大したことにより、首都圏のみならず、13日(水)には大阪、兵庫、京都の3府県と、中部の愛知、岐阜、そして、福岡と栃木にも緊急事態宣言が発令された。
しかし、今回の緊急事態宣言が限定的なエリアにとどまっていることに加え、すでに報道されていたことから織り込み済みで、市場の反応は薄かった。
パワー半導体関連の銘柄に人気が集まる
一方、市場で注目されたのは、米新政権の政策に関連する銘柄である。
バイデン氏が2兆ドル規模の「クリーンエネルギー投資計画」を行うとの報道がされていることから、再生エネルギー関連銘柄がテーマ株として物色されるなど、期待が先行して買いにつながった。
また、半導体不足が深刻化していることもあり、需要増が見込まれる半導体関連銘柄にも買いが集まった模様だ。
半導体については、昨年前半の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自動車各社が需要減少を予想したために生産量が大幅に減少したうえ、スマートフォンへの供給を優先したことが、現在の供給不足につながったとみられている。
コロナ禍からの回復に伴い、中国をはじめ米国などでも需要が持ち直してきたことから、EV車をはじめとする車載半導体への供給が遅れているのだ。
また、世界的なDX化の進展も、半導体需要の一因になっているとみられている。
急な増産は難しいため、半導体の需給のひっ迫が継続する可能性は高い。
そのため、特にEVの普及拡大と需要の増加が期待されるパワー半導体関連の銘柄に人気が集まっているようだ。
景気敏感株のさらなる上昇にもつながるか
2021年1月18日~2021年1月23日の週は、このままの流れが続けば、調整を挟みながらも概ね堅調に推移すると考えられる。
米国に目を向けると、米次期政権下での総額1兆9,000億ドル規模の追加経済対策案が発表されている。
過剰流動性相場が続き、株式市場に資金が流入しやすい状態が続いていること、そして、米次期政権による大規模な財政出動が加わって、物価と景気が押し上げられるのではないかとの期待が高まっているのだ。
この追加経済対策案が発表されたことを受け、いったん材料が出尽くしたため、15日(金)のNYダウは下落し、前日比177.26ドル安の30,814.26ドルで取引を終えている。
大統領就任式までの間に大きな問題が発生しなければ、米国株は調整があっても堅調に推移すると考えられ、2021年1月18日~2021年1月23日の週の日経平均株価を下支えするだろう。
20日(水)の大統領就任式が滞りなく行われれば、再生エネルギー関連銘柄など、バイデン氏の政策に関係する銘柄への物色はさらに強まり、半導体関連銘柄を中心とした景気敏感株のさらなる上昇にもつながると考えられる。
今週の推奨セクターは小売、素材・化学、機械
また、2021年1月18日~2021年1月23日の週で推奨したいセクターは、小売、素材・化学、機械である。
これらのセクターの中でも、大型株ではなく、中小型株を推奨したい。
これらのセクターの中小型株は、昨年の年末からパフォーマンスが下がり、年明けもその状態が継続している。
業績好調にも関わらず、株価が低迷している銘柄や、業績の上方修正をしているにも関わらず、株価が伸び悩んでいる銘柄に目をつけてみるのも良いだろう。
今週の非推奨セクターは?
反対に避けたいのは、先週に引き続き、空運、小売(飲食)、自動車である。
空運についてはコロナ禍の影響からの回復に時間がかかることが理由である。
また、小売の中でも飲食は、今回の限定的な緊急事態宣言が業績の回復を足踏みさせると考えられる。
自動車については、半導体不足から急な増産に踏み切れず、減産するメーカーも出てきていることがネガティブである。
経済指標の発表と大統領就任式には注意
なお、2021年1月18日~2021年1月23日の週は、20日(水)の大統領就任式、21日(木)の米12月住宅着工件数、米1月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、22日(金)の米12月中古住宅販売件数の結果にも注意が必要だ。
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