あけましておめでとうございます。
昨年は当ブログをご愛顧いただきありがとうございます。本年も引き続きよろしくお願いいたします。
さて、新年最初の記事は、例年と趣向を変えて、2017年の金融業界の主な動きをお伝えします。
江差信用金庫と函館信用金庫が合併し、道南うみ街信用金庫が誕生(2017年1月23日)
江差信用金庫と函館信用金庫が合併して、道南うみ街信用金庫が新しく誕生します。
道南エリアの2信用金庫が合併で、渡島信用金庫は取り残されることになりますが、起死回生の手があるのか注目です。
2017年1月23日より「道南うみ街信用金庫」になります。(PDF)
道南うみ街信用金庫の金融機関コード
道南うみ街信用金庫の金融機関コードは江差信用金庫の金融機関コードと同じ1014です。
1月23日の合併以降、函館信用金庫の1012は利用できません。
道南うみ街信用金庫の店番について
以下のとおりです。
支店名 | 旧江差信用金庫店番 | 旧函館信用金庫店番 | 道南うみ街信用金庫店番 |
---|---|---|---|
本部・本店 | 001 | 001 | |
上ノ国支店 | 002 | 002 | |
乙部支店 | 004 | 004 | |
厚沢部支店 | 005 | 005 | |
奥尻支店 | 007 | 007 | |
熊石支店 | 003 | 003 | |
福島支店 | 006 | 006 | |
松前支店 | 010 | 010 | |
七飯支店 | 010 | 030 | |
木古内支店 | 012 | 032 | |
知内支店 | 015 | 015 | |
函館支店 | 009 | 009 | |
函館中央営業部 | 001 | 021 | |
ばんだい支店 | 003 | 023 | |
五稜郭支店 | 004 | 024 | |
亀田支店 | 007 | 027 | |
湯川支店 | 008 | 028 | |
えさん支店 | 011 | 031 | |
中道支店 | 014 | 034 | |
七重浜支店 | 011 | 011 | |
北斗支店 | 009 | 029 |
愛知県中央信用組合と三河信用組合が合併し、新生「愛知県中央信用組合」が誕生(2017年1月23日)
愛知県中央信用組合が三河信用組合と合併します。両信用組合をみると愛知県中央信用組合と三河信用組合の規模はおおよそ5:1程度。
名前も愛知県中央信用組合が残ることから、救済合併の側面が強いのですね。
横浜中央信用組合と九州幸銀信用組合が合併し、横浜幸銀信用組合が誕生(2017年3月13日)
年末に管理人がひとり驚いたネタです。
同じ在日韓国人系の金融機関ですが、地域が全くことなることから、合併は無いかなと思って思っていましたが、12月のプレスリリースし、3ヶ月後に合併という急な展開に何かあったのではないかとかんぐってしまいたくなります。
管轄地域は神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県、山梨県、静岡県、富山県、石川県、福井県、福岡県、熊本県、大分県及び佐賀県と大変広いのですが、預金残高は2つの信用組合を合わせても、近畿産業信用組合の足元にも及ばないという悲しさはあます。
横浜中央信用組合と九州幸銀信用組合の合併契約締結のお知らせ(PDF)
合併を記念した定期預金キャンペーンも合併当日からスタートしました。(平成29年5月26日まで)
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最大金利0.5%合併記念定期預金が本日からスタート。以上
横浜中央信用組合と九州幸銀信用組合が3月13日に合併して、横浜幸銀信用組合が誕生しました。 やるかなと思っていた定期預金キャンペーンが合併に合わせてスタートしま ...
横浜幸銀行信用組合と信用組合岡山商銀が合併(2017年11月27日)
2018年3月に合併により誕生した横浜幸銀行信用組合が、わずか8ヵ月後に信用組合岡山商銀と合併します。組合名が変更になりませんので、実質上は信用組合岡山商銀を吸収合併する形ですね。
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横浜幸銀信用組合と信用組合岡山商銀が2017年11月27日に合併します
高利の定期預金キャンペーンをよく実施する横浜幸銀信用組合が岡山商銀信用組合と合併します。 詳細を確認してみましょう。 横浜幸銀信用組合と信用組合岡山商銀の合併に ...
2018年以降の金融機関の動き
2018年以降の動きも紹介します。
ふくおかFGと十八銀行の経営統合(時期未定)
当初2017年4月に経営統合する予定でしたが、公正取引委員会の二次審査がうまくいっていないことから、経営統合が暗礁に乗り上げてしまいました。
なぜ審査がうまくいかないかというと、十八銀行とふくおかFG傘下の親和銀行が同一グループに入ることから、長崎県内の預金・貸出金シェアはそれぞれ7割に達するため、一部エリアで地域の寡占が発生し、競争が制限されることを問題視しているようです。
この一部エリアの支店などを他の金融機関に売却すればよいと思うかもしれませんが、そもそも長崎県内の信用金庫や信用組合自体規模が小さすぎて、手を出せる状況ではないうえに、他の九州の地方銀行もわざわざ手を出すほど余裕はありません。
これが原因かどうか不明ですが、十八銀行森専務の自殺するという痛ましい事件も発生しました。ご冥福をお祈り申し上げます。
札幌信用金庫、北海信用金庫、小樽信用金庫が合併し、北海道信用金庫が誕生(2018年1月)
2018年1月に3つの信用金庫が合併し北海道信用金庫(略称「しんきん北海道」)が誕生します。預金量1兆円を超える北海道と東北地方の信用金庫の中でも最も預金量が多い信用金庫となりますので、北海道で規模の大きな信用金庫である旭川信用金庫の出方が注目されます。
宮崎信用金庫と都城信用金庫が合併し宮崎都城信用金庫が誕生(2018年1月22日)
2018年1月に宮崎信用金庫と都城信用金庫が合併し宮崎都城信用金庫が誕生します。
長崎県民信用組合と佐世保中央信用組合が合併(2018年1月)
2018年に長崎県民信用組合と佐世保中央信用組合が合併します。新しい名称は現在では未定です。
三重銀行と第三銀行が経営統合し三十三フィナンシャルグループが誕生(2018年4月)
同じ三重県を地盤とする三重銀行と第三銀行の経営統合の報道があり、正式に経営統合することを三重銀行と第三銀行がともに公表しました。
具体的なスケジュールは以下のとおりです。
- 平成 29 年 2 月 28 日 (火) : 経営統合に関する基本合意書締結
- 平成 29 年 9 月 (予定): 経営統合に関する最終契約(株式移転計画を含む。)締結
- 平成 29 年 9 月 30 日 (予定):両行臨時株主総会に係る基準日
- 平成 29 年 12 月 (予定): 両行臨時株主総会(株式移転計画の承認の決議)
- 平成 30 年 4 月 2 日 (予定):持株会社設立(効力発生日)及び持株会社上場日
持株会社の商号や本店所在地などは、平成29年9月の最終契約締結までに決定する予定です。
株式会社三重銀行と株式会社第三銀行の経営統合検討に関する基本合意について(PDF)
この2行が合併しても、三重県最大の地方銀行である百五銀行には及びません。
なお、経営統合時に設立する持株会社の名前は三十三フィナンシャルグループ(さんじゅうさんふぃなんしゃるぐるーぷ)です。
株式会社三重銀行と株式会社第三銀行の共同株式移転の方式による経営統合に関する最終契約締結及び株式移転計画書の作成について(PDF)
関西アーバン銀行、みなと銀行、近畿大阪銀行の経営統合し関西みらいフィナンシャルグループが誕生(2018年4月)
関西アーバン銀行、みなと銀行、近畿大阪銀行の経営統合の報道がありましたが、2017年3月3日に3行から正式にリリースがありました。
近畿大阪銀行の親会社であるりそなホールディングスは統合後の3行の持株会社議決権の過半数を持つことになります。(連結子会社)
みなと銀行、関西アーバン銀行を傘下におさめる三井住友フィナンシャルグループは、3行の持株会社を持分法適用会社とします。
よって、りそなホールディングスが新しく誕生する持株会社(関西みらいフィナンシャルグループ)の経営権を握ります。
具体的なスケジュールは以下のとおりです。
- 平成29年3月3日:基本合意締結
- 平成29年9月26日:統合契約書締結
- 平成29年11月末頃まで(予定):経営統合の承認に関する臨時株主総会
- 平成30年4月頃(予定):東京証券取引所上場廃止日(みなと銀行、関西アーバン銀行)
- 平成30年4月頃(予定):経営統合完了日
- 平成30年4月頃(予定):持株会社の上場日
第四銀行、北越銀行の経営統合し、第四北越フィナンシャルグループが誕生(2018年10月)
ダイヤモンドオンラインによると、両行は2018年春の経営統合を2017年4月に基本合意するとのことでしたが、公正取引委員会の企業結合審査が長引いているため2018年10月に変更しています。
両行が合併しても、地方銀行10位から20位クラスですので、ちょっと迫力不足かな。
新潟県の地方銀行で最大手の第四銀行(新潟市)と二番手の北越銀行(長岡市)が経営統合する方向で最終調整に入ったことが、16日分かった。
4月にも基本合意を交わした上で、2018年春をめどに統合を目指す。統合の形態は共同持ち株会社を設立して、2行が傘下にぶら下がる方式を検討している。将来的な2行の合併も視野に入れる。
新たに誕生する持株会社は、第四北越フィナンシャルグループ(本店所在地は長岡市、本社機能は新潟市)です。
- 平成29年4月5日:本経営統合に関する基本合意書締結
- 平成30年5月(予定):本株式移転に関する最終契約締結、共同株式移転計画の作成
- 平成30年6月(予定):両行臨時株主総会開催(株式移転計画の承認決議)
- 平成30年9月26日(水):両行上場廃止日
- 平成30年10月1日:本持株会社の成立日(本株式移転の効力発生日)及び上場日
株式会社第四銀行と株式会社北越銀行の経営統合のスケジュールに関するお知らせ|第四銀行 北越銀行(PDF)
あおぞら銀行&GMOのインターネット銀行開業【GMOあおぞらネット銀行】(2018年7月)
あおぞら銀行&GMOのインターネット銀行が2018年7月に開業予定です。現在のあおぞら信託銀行をGMOあおぞらネット銀行に変更のうえ事業開始する模様です。
GMOクリック証券との連携サービスなどが期待できますが、あおぞら銀行やGMOクリック証券ともに、サービス面でいまいちな印象がありますので、過度は期待は止めておきましょう。
ローソン銀行の誕生(2018年以降)
噂のローソンも銀行の設立をもくろんでいます。形態としてはセブン銀行と同じATM管理会社となると思います。
浜松信用金庫と磐田信用金庫が合併し浜松磐田信用金庫が誕生(2019年2月予定)
浜松信用金庫と磐田信用金庫が合併し浜松磐田信用金庫が2019年2月に誕生します。
浜松信用金庫が合併手続き上の存続会社で、合併後の信用金庫の理事長は浜松信用金庫の理事長が就任し、本店や本部なども浜松信用金庫の現本店などを利用しますので、吸収合併に近い感じもします。
焼津信用金庫と静岡信用金庫の合併(2019年2月予定)
焼津市を基盤とする焼津信用金庫と静岡市を基盤とする静岡信用金庫が2019年2月を目途に合併します。
合併後の名称はまだ未定です。
【2017.09.01】合併のお知らせ(新着ニュース) | 焼津信用金庫
掛川信用金庫と島田信用金庫の合併(2019年3月予定)
磐田市や静岡市を基盤とする掛川信用金庫と島田信用金庫が2019年3月を目途に合併します。
合併後の名称はまだ未定です。
金融機関の合併の増加は避けられない
公表しているものを中心に取り上げましたが、水面下では動きが活発になっていると思います。
これは、金融庁森長官の意向も当然ありますが、少子高齢化による人口減少により、地方の金融機関は単独では生き残れない可能性が高いからです。
また、預金の運用先が国債中心である金融機関が多いことから、最近の長期金利上昇により評価損が膨れ上がっている可能性があり、金利情勢がこのまま続けば、決算発表と同時に合併という流れもあるかもしれません。
信用金庫同士の合併や信組同士の合併のほか、地銀が信用金庫や信用組合を飲み込むというカタチも出てくる可能性もありますので、注目しています。
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