アンデス開発公社が発行する円建の個人向け社債の募集を開始します。
詳細を確認してみましょう。
第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の詳細
- 名称:第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)
- 発行総額:17,200百万円
- 正式利率:0.77%
- 申込期間:2020年7月10日から2020年7月29日
- 払込期日:2020年7月30日
- 償還日:2025年7月30日
- 利払日:毎年6月2日及び12月2日(初回利払日は2020年12月2日)
- 発行価格:額面100円につき100円
- 申込単位:額面100万円単位
- 格付:AA(JCR)、Aa3(ムーディーズ)、A+(S&P)
- 引受会社:大和証券株式会社
第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の引受金額について
以下のとおりです。つまり、第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)は大和証券の独占販売ということです。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
大和証券株式会社 | 17,200百万円 |
合計 | 17,200百万円 |
第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
アンデス開発公社
アンデス開発公社は、中南米地域でインフラ向けに融資・出資等を行う国際開発銀行です。
加盟国であるボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラというアンデスの国々の公的・民間部門の借入先に対し、交通・エネルギー・上下水道といったインフラ建設、社会開発、貿易金融支援などを対象に、主に出資や融資、保証を行います。
社債とは?
社債は、会社が資金調達のために、発行する債券です。ようするに会社が、機関投資家や個人投資家などからお金を借りるためのツールですね。当然、社債を発行した会社は、原則として利率に定めた利払いを、社債を購入した機関投資家や個人投資家に支払います(ゼロクーポン債除く)。さらに、発行した社債は、償還期日に額面をもって、債券の所有者に資金を償還します。
上場企業などが発行する社債は、申込単位1億円の機関投資家向けの社債が多いのですが、一部は、申込単位が10万円から100万円程度の個人向けの社債もあります。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定順位特約とは?
今後起債する社債に担保をつけて発売すると、今回、無担保社債を購入した方(債権者)は不利益になりますので、他の社債に担保を設定しないと定めたものや、担保を設定した場合は、この社債間限定順位特約をつけた社債も同じ担保を設定することを約束したものが、社債間限定順位特約です。
第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)購入の検討について
毎度のことながら、購入の是非について見当してみましょう。まず、社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
定期預金との比較による信用リスクのプレミアムの考察
今回紹介した第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の利率は仮0.5%です。期間は5年債ですので、5年もの定期預金との金利比較をします。
まず、メガバンクや多くの地方銀行の5年もの定期預金の店頭表示金利は0.002%ですので、それに比べると250倍の利率となります。
全国どこにお住まいでも口座開設可能、かつ取引可能なネットバンクや地方銀行のインターネット支店まで調査対象を広げると、オリックス銀行のeダイレクト預金が0.3%、SBJ銀行の定期預金は0.20%などで、それなりに高い利率となります。
なお、国内の金融期間で一番高い5年もの定期預金を取り扱う金融機関は、大阪協栄信用組合 スーパー定期1000(金利0.45%)であり、第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の利率はこれよりも勝っています。
利率は良いので信用リスクとの天秤か
利率面では定期預金と比べても大変有利であり、信用リスクのプレミアムはかなりの水準です。
しかしながら、また、払込から償還までの期間は5年という5年債であり、多額の資金が5年という長期間拘束されますので、流動性を犠牲にしてまで預入れる利率ではないと考えます。さらに、社債は社債発行会社が破綻した場合になんら保護されないという信用リスクがありますし、5年の間に資金が必要となったときに、流動性低く、マイナス金利政策が解除となって金利が上昇した場合は、市場価格はかなり下落するため、買い叩かれる可能性があります。
マイナス金利については、今後5年間の間に、撤廃することは考えにくい状況であることも思いますので、アンデス開発公社の信用リスクをどう見るのかですね。
アンデス開発公社が5年間の間に何かあるという可能性はどうなんだろうと考えてみましたが、たぶん大丈夫だろうとしか言えません。
つまり、アンデス開発公社の信用リスクをどうとらえるかという案件だと思います。
第14回アンデス開発公社円貨債券(2020)の公式情報はこちら
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