住信SBIネット銀行がWealthNavi(ウェルスナビ)と提携して新しくWealthNavi for 住信SBIネット銀行というサービスを2017年2月28日にリリースしました。
先行してサービス開始した同じSBIグループのSBI証券のWealthNavi for SBI証券とほぼ同一内容ですが、詳細を確認してみましょう
WealthNavi(ウェルスナビ)とは?
WealthNavi(ウェルスナビ)は、ノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏の「ポートフォリオ理論」に基づいた長期運用にテクノロジーによる自動運用を取り入れたサービスです。
このようなサービスは、先立ってアメリカでサービス開始した「Wealth front」がサービス開始から3年半で預かり資産額26億ドルを超えるなど、投資家の中でかなり普及しているサービスですが、日本では2016年に入って楽天証券(楽ラップ)、マネックス証券(マネラップ)、松井証券(投信工房)など大手が参入していますし、お金のデザイン(THEO)も同様のサービスを行っています。
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現在、実際に口座開設したうえでWealthNavi(ウェルスナビ)を運用している方は、9割以上は株式投資経験したことがある方ですが、ターゲットは、やはり株式投資をしたくても、日々仕事などに追われて、発注などする時間もないという忙しい方です。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の特徴
WealthNavi for 住信SBIネット銀行は、住信SBIネット銀行が投資一任契約の媒介により、投資家がWealthNavi(ウェルスナビ)が提供するサービスを利用できます。
よって、基本は、WealthNavi(ウェルスナビ)のサービスと替わり有りません。
投資はすべて海外ETF
投資対象はすべて海外ETF(上場投資信託)であり、インデックス連動・純資産総額・流動性を加味したコストなどの客観的基準で選ばれたものです。現時点で投資対象となっているETFは以下のとおりです。
資産クラス | 利用ETF | ティッカー |
---|---|---|
米国株 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF | VTI |
日欧株 | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF | VEA |
新興国株 | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF | VWO |
米国債券 | iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF | AGG |
物価連動債 | iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF | TIP |
金 | SPDR Gold Shares | GLD |
不動産 | iシェアーズ 米国不動産 ETF | IYR |
6つの質問に答えるだけでポートフォリオが自動構築される
6つの質問に答えるだけで、自分の性格にあったポートフォリオが自動的に提示されます。
ポートフォリオは5タイプ
現時点ではリスク別に以下の5タイプが提示されます。もちろん提示されたポートフォリオとは違うポートフォリオを選択することもできます。
それぞれの投資家に用意されるポートフォリオによって、運用パフォーマンスが異なるものの、共通した狙いとして「世界経済の成長率を上回るリターン」が掲げられています。
また、予測シミュレーションをすることも可能です。
ちなみに、楽ラップやマネラップとは違ってコモディティにも投資するのが特徴です。
資産クラス | リスク1 | リスク2 | リスク3 | リスク4 | リスク5 |
---|---|---|---|---|---|
米国株 | 14.70% | 26.60% | 30.60% | 35.00% | 35.00% |
日欧株 | 5.00% | 9.80% | 21.50% | 26.60% | 31.80% |
新興国株 | 5.00% | 5.00% | 5.00% | 8.50% | 13.20% |
米国債券 | 35.00% | 35.00% | 29.10% | 14.90% | 5.00% |
物価連動債 | 30.30% | 13.60% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
金 | 5.00% | 5.00% | 8.80% | 10.00% | 10.00% |
不動産 | 5.00% | 5.00% | 5.00% | 5.00% | 5.00% |
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の口座を開設するには?
住信SBIネット銀行の口座を持っている場合
住信SBIネット銀行の総合口座をお持ちの方ならば、住信SBIネット銀行の総合口座にログインのうえ申し込みます。
住信SBIネット銀行の口座を持っていない場合
住信SBIネット銀行の口座を持っていない場合は、WealthNavi for 住信SBIネット銀行の口座開設はできません。
まずは住信SBIネット銀行の口座を申し込みすればよいのですが、WealthNavi for 住信SBIネット銀行のサービスを早く利用したいならば、サービス元であるWealthNavi(ウェルスナビ)の口座を申し込んだほうが早く利用することができます。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の最低投資額は?
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の最低投資額は30万円です。この金額は全く同一サービスであるWealthNavi for SBI証券と同じです。
WealthNavi(ウェルスナビ)の最低投資額が100万円であることを考えると、小口からの運用をお考えの方ならば、住信SBIネット銀行経由やSBI証券経由で開設するメリットはあります。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行は積立可能なの?
WealthNavi for 住信SBIネット銀行には自動積立機能があります。住信SBIネット銀行の普通預金から、毎月一定の金額を自動で引き落とし、資産運用口座へと移し、積立投資に使うシステムです。
毎月の積立金額は1万円から指定でき、途中で変更することも可能です。この際、手続きはネット上で簡単に完結します。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の手数料は?
WealthNavi for 住信SBIネット銀行では、取引ごとの手数料ではなく、預かり資産の評価額に応じた手数料というシステムが取られています。
よって、WealthNavi for 住信SBIネット銀行を使用した際は、3,000万円までなら預かり資産の年率1.0%(税別)の手数料がかかります。3,000万円を超える分に対しては、手数料年率0.5%(税別)となります。売買手数料や入出金手数料はかかりません。
ETFの運用会社は、ETFの維持・管理に必要な経費をETFの中で控除しているため、投資家が間接的に負担することになります。
VTIなど手数料が低廉なものが選択されおり、2016年10月のETF経費率は年率0.11~0.14%です。
また、ETFの購入・売却やリバランスの際は、為替手数料・為替スプレッドは、不要です。年率1.0%の手数料にインクルーズされているとお考えください。
全部売却や一部売却できるの?
売却は全部売却することも一部売却することも可能です。売却した資金は4営業日に指定した口座に振り込まれます。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の特徴
WealthNavi for 住信SBIネット銀行は他のサービスとは違った特徴がありますので解説します。
ただし、当然ですが、基本的にWealthNavi(ウェルスナビ)と全く同じ機能です。
DeTAX(自動税金最適化)
WealthNavi for 住信SBIネット銀行には税負担を軽減する「DeTAX(自動税金最適化)」という機能もあります。分配金やリバランスから、一定額以上の税負担が生じた場合に、自動的に含み損を実現して、翌年以降に税負担を繰り延べるものです。
具体的には、年末に利益が出ているものはETFと損失が出ているETFを売り、利益を相殺し、即時に売ったETFを買い戻すことを行います。
分配金は自動的にETFへ再投資
また、WealthNavi for 住信SBIネット銀行は資産運用口座で受け取った分配金が一定額以上になると、自動的にETFへと再投資し、複利効果による資産の成長を狙います。
リバランス付き追加投資機能
WealthNavi for 住信SBIネット銀行では、追加投資を行う際の「リバランス付き追加投資機能」が備わっています。
これは、最適ポートフォリオと現実のずれを優先的に埋める形で、各ETF資産の自動発注を行い、随時バランスを調整するものです。
例えば、株式と債券を50%ずつ保有するのポートフォリオを運用開始時に選択した場合、購入して保有していたが、株式のみが値上がりして、総投資資産額において株式の割合が増えてしまうケースが生じます。
このときに、株式を一部売却して、その資金で債券を購入し、再び株式と債券が50%ずつの配分になるようにします。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行は、投資家個々のポートフォリオの継続的なモニタリングを行っているので、バランスが一定以上崩れた場合(おおよそ5%乖離した場合)に、リバランスを行います。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行のデメリット
手数料が1%以上かかる
長期投資において、リターンを下げる要因である手数料がWealthNavi for 住信SBIネット銀行に対して年間1%(3,000万円以上投資した場合は年0.5%)、さらにETFのコスト(平均0.11%から0.14%)かかります。
楽天証券の楽ラップやマネックス証券のマネラップは1%を切る手数料であり、松井証券の投信工房は現時点では0.4%以下と圧倒的な低コストを実現しています。これらと比べると現状においてはコスト的に不利です。
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最低投資資金が30万円
楽天証券の楽ラップは10万円、マネックス証券のマネラップは1万円から投資可能、さらに松井証券の投信工房は500円から投資できます。
WealthNavi for 住信SBIネット銀行の最低投資額は30万円とWealthNavi(ウェルスナビ)の最低投資額100万円に比べて1/3以下に設定してリリースしましたが、他社に比べると高い設定となります。
コストが高いのがやはりネックか
投資家としては手数料の高さが気になります。3,000万円以上については超過分が0.5%と半分になりますが、松井証券の投信工房よりも高いのがやはりネックです。
マネックス証券のマネラップよりはインターフェイスが使いやすいのですが、楽天証券の楽ラップ、松井証券の投信工房に比べると弱いかなとも思います。
30万円から投資可能ですので、住信SBIネット銀行をお持ちの方で、サービスに可能性を感じている方や魅力を感じている方、また海外籍ETFによる国際分散投資を手軽にしたいならば、WealthNavi for 住信SBIネット銀行の利用を検討してみてください。
また、2017年春からは、「お釣り」でコツコツ投資というサービスも実施予定とのことです。
「お釣り」でコツコツ投資を利用すると、少額を投資することできるようになります。これはアプリでクレジットカードや電子マネーで買い物した履歴を記録し、お釣りに当たる少額のお金をWealthNavi(ウェルスナビ)に自動的に投資するというサービスになる模様です。
知らない間にコツコツ投資ができるというメリットもありますので、ご興味ある方は、「お釣り」でコツコツ投資サービス開始してから利用してみても良いでしょう。
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