大和証券リビング投資法人が個人向けの社債を発行します。
詳細を確認してみましょう。
大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)の詳細
- 名称:大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)
- 愛称:つながる債
- 発行総額:60億円
- 仮条件利率:0.350%~0.750%
- 正式利率:0.55%(1月21日決定)
- 申込期間:2021年1月22日から2021年2月8日
- 払込期日:2021年2月9日
- 償還日:2026年2月9日
- 利払日:毎年2月9日及び8月9日(初回利払い日は2021年8月9日)
- 発行価格:額面100円につき100円
- 申込単位:額面100万円単位
- 格付:A+(JCR)を取得予定
- 引受会社:大和証券、SMBC日興証券株式会社
大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)の引受金額について
現時点では未定です。確定次第修正します。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
大和証券株式会社 | 4,000百万円 |
SMBC日興証券株式会社 | 2,000百万円 |
合計 | 6,000百万円 |
大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)の発行情報ソースはこちらです
発行元及び証券会社のチラシは以下のとおりです。
- 投資法人債の発行(予定)に関するお知らせ|大和証券リビング投資法人
- 大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)|大和証券(PDF)
- 大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)|SMBC日興証券(PDF)
大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能、ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能です。
大和証券リビング投資法人とは?
大和証券グループ本社をスポンサーとするJ-REIT(多数の投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品)で、もともとは、2005年に設立されたリプラス・レジデンシャル投資法人が前身で、2008年にリプラスの経営破綻により、スポンサーは、外資系投資ファンドのオークツリーに変更し、日本賃貸住宅投資法人と照合変更。
そして、2015年にオークツリーがサブスポンサーの大和証券グループ本社へ株式を売却することにより、大和証券グループの一員となり、商号も大和証券リビング投資法人に変更となりました。
投資対象は、賃貸住宅及びヘルスケア施設で、投資物件数は3大都市圏を中心に218物件保有しています。
社債とは?
社債は、会社が資金調達のために、発行する債券です。ようするに会社が、機関投資家や個人投資家などからお金を借りるためのツールですね。当然、社債を発行した会社は、原則として利率に定めた利払いを、社債を購入した機関投資家や個人投資家に支払います(ゼロクーポン債除く)。さらに、発行した社債は、償還期日に額面をもって、債券の所有者に資金を償還します。
上場企業などが発行する社債は、申込単位1億円の機関投資家向けの社債が多いのですが、一部は、申込単位が10万円から100万円程度の個人向けの社債もあります。
今回の大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)は、100万円から購入可能の個人向け社債です。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定順位特約とは?
今後起債する社債に担保をつけて発売すると、今回、無担保社債を購入した方(債権者)は不利益になりますので、他の社債に担保を設定しないと定めたものや、担保を設定した場合は、この社債間限定順位特約をつけた社債も同じ担保を設定することを約束したものが、社債間限定順位特約です。
大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)購入の検討について
毎度のことながら、購入の是非について検討してみましょう。
まず、社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
定期預金との比較による信用リスクプレミアムの考察
今回紹介した大和証券リビング投資法人第2回無担保投資法人債(投資法人債間限定同順位特約付)の利率は0.55%です。期間は5年債ですので、5年もの定期預金との金利比較をします。
まず、メガバンクや多くの地方銀行の5年もの定期預金の店頭表示金利は0.002%ですので、それに比べると約275倍の利率となります。
さらに、全国どこにお住まいでも口座開設可能、かつ取引可能なネットバンクや地方銀行のインターネット支店まで調査対象を広げても、この利率に勝てる定期預金はありません。
なお、日本国内5年もの定期預金の最高金利は、大阪協栄信用組合のスーパー定期1000の年0.385%です。よって、リスクプレミアムはそれなりについていると考えることができます。
(大阪協栄信用組合の定期預金は、直接店舗に出向かないと作成できません。)
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リート本体は分配金利回り4.5%です
続いて投資案件としてみた場合に、考えるべきことは社債の発行元のことです。今回の投資法人債の発行元である大和証券リビング投資法人ですが、大和証券系列のJ-REITとして母体はしっかりとしています。
ただし、大和証券リビング投資法人のリートは市場で購入可能であり、4.5%以上の配当金があります。
もちろん、リート本体を購入した場合は、市場で取引されることから価格は変動しますが、市場が開いている間であれば随時売却が可能です。
一方、この社債は購入した場合は、通常は5年間資金が拘束されます。もちろん、途中で売却することも可能ですが、マイナス金利が撤廃されるような金利上昇局面ではない限り、額面割れする可能性は否定できません。
5年間資金が拘束され、リート分配金利回りの4%も低い利回りの社債をわざわざか購入するのが合理的なのかどうか。
現状の金利情勢では、償還期限が1年程度、長くても2年の短期社債を購入するのが良いと考えます。
【参考】最新の社債情報はこちらを
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