東京センチュリー株式会社の円建個人向け社債が起債されます。
詳細を確認してみましょう。
東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の詳細
- 名称:東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
- 発行総額:100億円
- 仮条件利率:0.15%~0.35%
- 正式利率:0.28%(2021年12月2日決定)
- 申込期間:2021年12月3日から2021年12月15日
- 払込期日:2021年12月16日
- 償還日:2028年12月15日
- 利払日:毎年6月16日及び12月16日(初回利払日は2022年6月16日)
- 発行価格:額面100円につき100円
- 申込単位:額面100万円単位
- 格付:A(R&I)、AA-(JCR)を取得
- 引受会社:みずほ証券株式会社、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、SMBC日興証券株式会社、野村證券株式会社、大和証券株式会社、岡三証券株式会社
東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の発行情報ソースはこちらです
主な証券会社のチラシは以下のとおりです。
東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の引受金額について
以下のとおりです。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
みずほ証券株式会社 | 6,000百万円 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 | 2,000百万円 |
SMBC日興証券 | 1,000百万円 |
野村證券株式会社 | 500百万円 |
大和証券株式会社 | 300百万円 |
岡三証券株式会社 | 200百万円 |
合計 | 10,000百万円 |
東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
みずほ証券での購入方法
3Sサポートコースならば、コールセンターでの取引に加え、店頭での取引が可能です。ダイレクトコースは、コールセンターでの取引限定となります。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券での購入方法
取引店へ来店するか電話での取引及びインターネットトレードでの取引が可能です。
事業債・地方債 | 新発国内債券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能ですが、オンライントレードの申し込み期間は終了しております。
野村證券での購入方法
本店・支店での取引が可能です。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
岡三証券での購入方法
特にインターネットなどでの告知はしておりません。優良顧客向けに販売しているものと思われますが、詳細は店頭でご確認ください。
社債とは?
社債は、会社が資金調達のために、発行する債券です。ようするに会社が、機関投資家や個人投資家などからお金を借りるためのツールですね。当然、社債を発行した会社は、原則として利率に定めた利払いを、社債を購入した機関投資家や個人投資家に支払います(ゼロクーポン債除く)。さらに、発行した社債は、償還期日に額面をもって、債券の所有者に資金を償還します。
上場企業などが発行する社債は、申込単位1億円の機関投資家向けの社債が多いのですが、一部は、申込単位が10万円から100万円程度の個人向けの社債もあります。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定順位特約とは?
今後起債する社債に担保をつけて発売すると、今回、無担保社債を購入した方(債権者)は不利益になりますので、他の社債に担保を設定しないと定めたものや、担保を設定した場合は、この社債間限定順位特約をつけた社債も同じ担保を設定することを約束したものが、社債間限定順位特約です。
東京センチュリー株式会社とは?
東京センチュリー株式会社は、日本の大手総合リース会社で、伊藤忠商事の持分法適用会社です。
もともと、旧第一勧業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)系のリース会社でしたが、2011年に伊藤忠商事による持ち株比率引き上げにより、みずほフィナンシャルグループ系のリース会社である芙蓉総合リースやみずほリースとは異なり独自色が強い印象です。
東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)購入の検討について
毎度のことながら、購入の是非について見当してみましょう。
まず、社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
定期預金との比較による信用リスクのプレミアムの考察
今回紹介した東京センチュリー株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率は0.28%です。期間は約7年債ですので、7年もの定期預金との金利比較をします。
まず、メガバンクや多くの地方銀行の7年もの定期預金の店頭表示金利は0.002%ですので、それに比べると140倍の利率となります。
ネット銀行まで見てみても、7年ものの定期預金自体取り扱っている金融機関が少なく、あまり参考になりませんが、楽天銀行などが0.02%の金利を提示していますので、それに比べると14倍です。
7年間投資をすることを考えると満足できるレベルの社債と言えない
利率面では定期預金よりも高くオススメしたいところですが、信用リスクを追ってまで投資すべき案件かといわれると、やはり利率が低いのが気になります。
7年の間、金利情勢が変わらなければ問題無いのですが、その7年の間に利上げをした場合は、原則として低金利で発行した社債の時価評価額は下がりますので、償還期限内に換金するときは損失が発生します。
今後7年間も現状の金利情勢が続くことは想像しずらい。
投資するならばもっと高利かつ期間が短い案件の方がおススメであり、この社債は、オススメできません。