あきんどスシローや京樽などを傘下におさめる株式会社FOOD & LIFE COMPANIESが個人向け社債を起債します。
詳細を確認してみましょう。
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の詳細
- 愛称:ええやんスシロー債
- 発行総額:12,000百万円
- 各社債の金額:金100万円
- 金利条件(仮条件):年0.620%~1.220%
- 金利条件:年1.062%(2023年12月8日決定)
- 払込金額:各社債の金額100円につき金100円
- 償還金額:各社債の金額100円につき金100円
- 年限:5年
- 申込期間:2023年12月11日から2023年12月19日
- 払込期日:2023年12月20日
- 償還日:2028年12月20日
- 利払日:毎年6月20日及び12月20日(初回は2024年6月20日)
- 引受会社:SMBC日興証券、大和証券、みずほ証券
- 取得格付:A-(JCR)
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の引受額
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
SMBC日興証券 | 7,000百万円 |
大和証券 | 2,500百万円 |
みずほ証券 | 2,500百万円 |
合計 | 12,000百万円 |
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)のチラシ
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能で。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
みずほ証券での購入方法
3Sサポートコースならば、コールセンターでの取引に加え、店頭での取引が可能です。ダイレクトコースは、コールセンターでの取引限定となります。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定同順位特約とは?
社債間限定同順位特約とは、同じ発行体が複数の無担保社債を発行する際に、後発の社債の発行に伴って、先発の社債の元利金や償還金の受取に不利が生じないようにするための特約です。
例えば、A社が100億円の無担保社債を発行した後に、さらに100億円の無担保社債を発行したケースを考えてみましょう。後発の社債に担保が設定された場合、先発の社債の元利金や償還金の支払いが優先される担保が後発の社債に設定される可能性があります。その結果、先発の社債の元利金や償還金の受取が遅れるなどの不利が生じる可能性があります。
そこで、社債間限定同順位特約を付与することで、後発の社債に担保が設定された場合でも、先発の社債にも同等の担保を設定することを定めることができます。これにより、先発の社債の元利金や償還金の受取に不利が生じないようにすることができます。
なお、社債間限定同順位特約は、発行体と社債保有者の合意によって付与されます。
検討すべきは信用リスク分の金利プレミアム
社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
今回紹介した株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率は仮条件中央値0.92%となりますが、定期預金と比べて高いかどうか考えてみる必要があります。
定期預金との比較による信用リスクのプレミアムの考察
今回紹介した株式会社FOOD & LIFE COMPANIES第4回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率は年1.062%です。期間は5年債ですので、5年もの定期預金との金利比較をします。
まず、メガバンクや多くの地方銀行の5年もの定期預金の店頭表示金利は0.070%から0.075%程度ですので、それに比べると13倍程度の利率となります。
ネットバンクをみると、オリックス銀行のeダイレクト定期預金5年ものの金利が0.40%ですので、それに比べると2倍以上の利率ですね。
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利率は良いので信用リスクとの天秤か
利率面では定期預金に比べて有利です。
しかしながら、また、払込から償還までの期間は5年という5年債であり、多額の資金が5年という長期間拘束されますので、流動性を犠牲にしてまで預入れる利率かどうか判断する必要があります。
また、社債は社債発行会社が破綻した場合になんら保護されないという信用リスクがありますし、5年の間に資金が必要となったときに、流動性低く、日銀金利政策変更などによりさらに金利が上昇した場合は、市場価格はかなり下落するため、買い叩かれる可能性があります。
そのあたりを天秤にかけて投資判断すべき案件だと思います。