ソフトバンクグループが、個人向け社債として35年債を発売します。
発行総額は4050億円!
詳細を確認してみましょう。
最新のソフトバンクの社債情報(ソフトバンクグループ株式会社第5回無担保社債(劣後特約付))はこちらです
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【利率2.48%】ソフトバンクグループ株式会社第5回無担保社債(劣後特約付)が1月21日から募集開始【7年債、2月3日まで】
ソフトバンクグループ株式会社無担保社債が起債されます。 前回の個人向けソフトバンクグループ株式会社無担保社債は2021年9月に起債しましたので、劣後特約付の無担 ...
ソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の詳細
- 発行総額:金4,050億円
- 各社債の金額:金100万円
- 当初5年間の仮条件利率:年2.45%~3.05%(2021年6月3日決定予定)
- 当初5年間の利率:2.75%
- 5年後以降15年間の利率:1年国債金利+2.75%+0.25%
- 15年後以降5年間の利率:1年国債金利+2.75%+0.30%
- 25年後以降10年間の利率:1年国債金利+2.75%+1.00%
- 払込金額:各社債の金額100円につき金100円
- 償還金額:各社債の金額100円につき金100円
- 年限:35年
- 受渡日:2021年6月21日
- 償還日:2056年6月21日
- 償還方法:満期一括償還。ただし、買入消却は、払込期日の翌日以降、振替機関が別途定める場合を除き、いつでも実施可能。
- 利払日:毎年6月21日および12月21日
- 申込期間:2021年6月4日から2021年6月18日まで
- 担保:本社債には担保は付されておらず、また本社債のために特に留保されている資産はない。
- 期限前償還について:社債発行元は、2026年6月21日以降の利息支払日期日に、任意に額面100円につき金100円の割合で期限前償還することが可能
- 利払繰延条項について:社債発行元は、本社債の利息の全部を繰り延べることが可能
- 連帯保証人:なし
- 引受会社:大和証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、みずほ証券、野村證券、SBI初見
- 取得格付:BBB(JCR)
ソフトバンクグループ株式会社第3回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付) 引受会社毎の割当額について
現時点では未定です。判明次第追記します。
証券会社 | 引受金額 |
---|---|
SMBC日興証券 | 100,000百万円 |
大和証券 | 95,000百万円 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 80,000百万円 |
みずほ証券 | 50,000百万円 |
野村證券 | 40,000百万円 |
SBI証券 | 40,000百万円 |
合計 | 405,000百万円 |
無担保社債とは?
発行母体の財産を社債の担保につけた場合、発行母体の財務体質が悪化し、社債が債務不履行(償還されない)などの自体に陥った場合に、担保である財産を処分して社債の償還額を取り返すことができます。
しかし、無担保社債の場合は、担保はありませんので、債務不履行(償還されない事態)の場合は、額面金額や利払いは保証されません。
ちなみに、個人向け社債は無担保社債ばかりです。
期限前償還条項付債券とは?
期限前償還条項付債券とは、償還日以外にあらかじめ定めた日に元金の償還可能な社債です。社債の償還期限を社債発行元が選択できる代りに、有利な金利としているのが特徴です。
別名コーラブル債とも呼ばれます。
利払繰延条項債券とは?
その名前のとおり、社債発行元の判断により利払いを繰り延べることができる社債です。
繰り延べですので、ソフトバンクグループが破綻等しなければいつかは払われます。
劣後特約とは?
詳しく解説すると、破産など法的に財産を整理する必要が生じた場合に、他の債権の返済が終わってから、返済を受ける債権に付けられる特約です。
つまり、同順位の債権が40万円と60万円あり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者には4万円の弁済、60万円の債権者には6万円の弁済と、同順位債権間は、等比率での弁済となります。
一方、40万円の債権と、60万円の劣後特約債権があり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者は10万円の弁済、60万円の劣後特約債権者は弁済されないという悲惨な結果になります。
このように、他の返済が終わってから返済される=劣後ということで、劣後特約と呼ばれ、債権の弁済順位が低いかわりに高い利率を享受できるというメリットがあります。
ソフトバンクは本社債を公募ハイブリッド社債と位置づけています
ソフトバンクグループ株式会社は、今回発行する機関投資家向け及び個人投資家向けの利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)を公募ハイブリッド社債と位置づけています。
社債は、借金であり、会計上は、有利子負債です。
しかし、今回の社債は、利息を発行側が勝手に繰り延べることができるうえに、35年という超長期の償還期限などが設定されています。
よって、普通の借金である一般債務よりも、資本に類似した性質及び特徴を有してることから、債務なんだけど資本的性質という2つの特徴を持っています
その2つの特徴から、ハイブリッド債として設定しています。
会社は、新株公開して資本を増やした場合、株主が増えて、経営が今まで通りできない場合があります。これを回避するために、ハイブリッド債を発行すれば、借金して資本も増やせるという一石二鳥のメリットがあります。
今回のソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)は、格付機関(株式会社日本格付研究所及び S&P グローバル・レーティング・ジャパン株式会社)より、資本性の認定(資金調達額の 50%)を受ける予定とのことです。
発行する会社側にとってメリット豊富なハイブリッド債は、カタカナなのでなんかカッコ良さげに見えますが、投資家にとっては不利な条項が並んでいますので、かなりリスクの高い商品です。
35年債はソフトバンクグループの個人向け社債としては最長
ソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)は、過去のソフトバンクグループの個人向け社債としては最長です。ただし、今回も、早期償還条項付ですので35年以内に償還される可能性はあります。
ソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能です。
みずほ証券での購入方法
3Sサポートコースならば、コールセンターでの取引に加え、店頭での取引が可能です。ダイレクトコースは、コールセンターでの取引限定となると思います。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券での購入方法
取引店へ来店するか電話での取引及びインターネットトレードでの取引が可能です。
事業債・地方債 | 新発国内債券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
野村證券での購入方法
本店・支店のみ取引が可能です。野村ネット&コールでの取扱いするかどうか判明次第追記します。
SBI証券での購入方法
インターネットでの取引となります。
ちなみに、SBI証券で購入すると、債券マイレージキャンペーンとして、債券の購入金額に応じてTポイントが貰えます。
SBI証券
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社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありました。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債なので発行元が破綻した場合は元本は戻ってこない恐れがあります
社債は、発行元の企業にお金を預ける代わりに、償還日に額面を償還し、事前に定めた利払いを約束した効力を有する債券を受け取るものです。
償還日までに発行元の企業が破綻などしない限り、額面の金額である元本が償還され、さらに、利払金もゲットできます
発行元が破綻した場合は、利払金は当然として、額面の金額が戻ってこないリスクがあることを承知してください。
利率は2.75%と極めて高いがあまりオススメはしない
期限前償還条項付債券は仕組債の一種です。期日前償還時に、金利が低下していた場合は、当然償還されます。
なぜなら、金利下落局面において、社債発行元は、わざわざ高い利率の社債の利払いをするよりも、期日前償還条項を行使し、さっさと償還したうえで、改めて低金利の社債が発行すればよいからです。
一方金利上昇局面においては、社債発行元は、低利の社債で利払いした方が有利であり、期日前償還条項を行使しません。投資家は金利上昇局面においても低い利率の社債をホールドするため、投資家にとっては不利です。
社債発行元が、期日前償還条項を行使しなかった場合に、投資家がその社債を市場で売却することを考えるかもしれません。
その時の市場金利よりも金利が安い既発債券は、市場売却価格が低くなるため、元本割れは確実です。
このようにオプション付社債は、社債発行元に有利であり、投資家にとっては不利です。
さらに、本社債は、ご丁寧に、利払繰延条項もついている点もマイナス評価です。
しかしながら、5年後の金利を正確に予想することは至難の業ですが、金利が高いことから、5年後の繰り上げ償還はありえると思います。
今回紹介したソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債は、仕組債ということで個人的にオススメしませんが、5年償還される可能性が高いと判断するのであれば、ご随意にという感じでしょうか。
ちなみに、購入するならばネットで取引可能で、電話での営業活動もうるさくはないうえに取り扱い高も多いSMBC日興証券をオススメします。
ソフトバンクグループ株式会社第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の公式情報はこちら
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ソフトバンクグループ株式会社無担保社債の発行履歴
ソフトバンクグループ株式会社無担保社債の発行履歴は以下のページでまとめています。
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ソフトバンクグループ株式会社無担保社債の発行履歴まとめ(社債間限定同順位特約付、劣後特約付、公募劣後特約付社債など)
ソフトバンクグループ株式会社やソフトバンク株式会社の無担保社債の発行履歴まとめ紹介します。 今まで無担保社債(社債間限定同順位特約付)、無担保社債(劣後特約付) ...
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