およそ1年4か月ぶりに個人向けのSBIホールディングス株式会社無担保社債が発売されます。実は、2016年3月に機関投資家向けのSBIホールディングス株式会社第7回無担保社債(3年債、利率1.1%、発行総額150億円、申込単位1億円)が発売されていましたので、今回はSBIホールディングス株式会社第8回無担保社債となります。
詳細を確認してみましょう。
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の詳細
- 名称:SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
- 発行総額:50億円
- 仮条件利率:0.7%~1.0%
- 正式利率:0.75%(平成28年4月1日決定)
- 募集期間:平成28年4月4日から平成28年4月13日
- 払込期日:平成28年4月14日
- 償還日:平成30年4月27日
- 発行価格:額面100円につき100円
- 申込単位:額面100万円単位
- 格付:BBB(R&I)を取得予定
- 引受会社:大和証券株式会社、株式会社SBI証券
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率について(追記)
仮条件は0.7%から1.0%でしたが、2016年4月1日に正式決定しました。SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債の利率は0.75%で仮条件中央値(0.85%)に比べると0.1%低い水準です。
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の引受金額について
以下のとおりです。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
大和証券株式会社 | 3,000百万円 |
株式会社SBI証券 | 2,000百万円 |
合計 | 5,000百万円 |
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の発行情報ソースはこちらです
ソースはいつものとおり、EDINETです。
E05159:SBIホールディングス株式会社 S1007809:訂正発行登録書|EDINET
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定順位特約とは?
今後起債する社債に担保をつけて発売すると、今回、無担保社債を購入した方(債権者)は不利益になりますので、他の社債に担保を設定しないと定めたものや、担保を設定した場合は、この社債間限定順位特約をつけた社債も同じ担保を設定することを約束したものが、社債間限定順位特約です。
マイナス金利導入による債券市場金利低下によりSBIホールディングス株式会社第8回無担保社債の利率も低下に
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債の仮条件は、0.7%から1.0%であり、利率の仮条件中央値は0.85%です。過去の起債状況に比べると大幅に利率が低下しました。
これはマイナス金利政策導入により、債券市場の利率が低下していることが要因であり、過去の事例と、現在の状況は全く異なりますので、利率低下は、あまり気にせずに参考程度でお考えください。
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債とSBI債との違い
SBIホールディングス株式会社無担保社債とSBI債の違いですが、発行母体は全く変わりません。
SBIホールディングス株式会社無担保社債は、償還まで中長期間かかる中長期債になりますが、一方、SBI債は償還が1年と短期債の部類に入ります。
また、最低購入金額は、SBIホールディングス株式会社無担保社債は100万円以上であり、SBI債は10万円と小口でも対応していることが異なります
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債を購入できる証券会社について
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債は、大和証券とSBI証券のみです。なお、前々回購入可能だったみずほ証券は今回取り扱いしませんのでご注意ください。
証券会社によって若干購入方法が異なりますので、解説します。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です。「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。ただし、過去の販売状況を考えると、コンタクトセンターでの注文については、募集開始当日に株式証券取引が終了する時刻から受付開始になる可能性が高いでしょう。
SBI証券での購入方法
インターネットでの取引となりますが、申込方法が手軽なため、過去は発売後10分で蒸発するという事態になったことから、前回はSBI債と同様に申し込み後に抽選となりました。今回も抽せんでの購入となります。
SBI証券
国内最大規模のネット証券会社であり、手数料は最安値水準かつ圧倒的な取扱商品を取りそろえ、さらに使い勝手の良いうえに独自のサービスを常に提供するSBI証券。口座開設数が400万口座を突破したうえに、国内株式の個人の売買代金の4割はSBI証券からの発注と圧倒的な強さを誇ります。
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SBI証券におけるSBIホールディングス株式会社第8回無担保社債の申込等詳細内容
- 抽せん申込期間:2016年4月4日12時から4月5日15時
- 申込単位:額面100万円以上(100万円単位)
- 申込上限金額:1口座につき500万円まで
SBI証券(旧SBIイー・トレード証券)-SBIホールディングス社債-
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)購入の検討について
社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
定期預金との比較による信用リスクのプレミアムの考察
今回紹介したSBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の正式利率は0.75%です。その利率が、定期預金と比べて高いかどうか考えてみる必要がありますが、マイナス金利政策によりメガバンクや多くの地方銀行の2年もの定期預金の店頭表示金利は0.01%ですので、75倍の金利です。
また、比較的高利なネットバンクなどの2年もの定期預金においても、高くても0.25%程度ですので、それに比べても3倍の利率です。
金融機関 | 金利 |
---|---|
SBJ銀行 円貨定期預金 | 年0.25% |
愛媛銀行四国八十八カ所支店 四国八十八カ所支店定期預金 | 年0.25% |
イオン銀行 定期預金(1000万円以上) | 年0.22% |
オリックス銀行 eダイレクト定期預金 | 年0.20% |
香川銀行セルフうどん支店 金利トッピング定期預金 | 年0.20% |
なお、国内の金融期間で一番高い2年もの定期預金を取り扱う金融機関は、大阪協栄信用組合 スーパー定期1000(金利0.6%)であり、1000万円までの元本とその利息が保護されている定期預金において、SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率である0.75%に勝てる商品はありません。
信用リスクのプレミアムは優良だが投資として考えると利回りが低いのがネック
ネットバンクなどの定期預金に比べると、信用リスクの金利プレミアムは、0.55%程度ですので、魅力的といえば魅力的なレベルだと思いますが、社債は社債発行会社が破綻した場合になんら保護されないという信用リスクがありますので、社債を購入するならば、各証券会社が提供している目論見書をきちんと読み込み、リスクを把握したうえで購入すべきです。リスクがわからない方は投資すべきではありません。
なお、SBIホールディングスの財務体質は数年前に比べてかなり上向いています。これは保有する株式の価格が上昇していることはもちろんのこと、保険事業を組み入れたことによるものです。2年債であれば、投資価値はあるかもしれません。
ただし、投資対象として考えると債券クラスのため利回りが0.85%と低いのがネックです。個人的に投資するならば年利1.5%以上は最低でも欲しいです。
とはいうものも、経営破たんせずに、満期まで保有した場合は、価格変動リスクは無い投資案件ですので、そのあたりをどう評価するかでしょう。
SBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は、今回は50億円と発行金額が少なく、さらにマイナス金利政策による定期預金の金利低下などの要因により、この金利でも人気商品は間違い有りません。
大和証券は発売開始してすぐに売り切れ(SBI証券は抽せんのうえ決定)という、いわゆる瞬間蒸発が予想されますので、購入をお考えの方は申込開始日である4月4日の争奪戦の準備に入りましょう。
ちなみに、大和証券&SBI証券の証券口座をお持ちでなければ、今回紹介したSBIホールディングス株式会社第8回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は購入できません。ネット証券会社であるSBI証券ならば、オンライン上の手続きで比較的短期間に口座開設できますので、おススメします。
SBI証券
国内最大規模のネット証券会社であり、手数料は最安値水準かつ圧倒的な取扱商品を取りそろえ、さらに使い勝手の良いうえに独自のサービスを常に提供するSBI証券。口座開設数が400万口座を突破したうえに、国内株式の個人の売買代金の4割はSBI証券からの発注と圧倒的な強さを誇ります。
SBI証券はオンライン口座開設ならば最短翌営業日から取引ができるスピーディーなネット証券です。
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【参考】SBIホールディングス株式会社無担保社債(社債間限定同順位特約付) 過去の起債状況について
SBIホールディングス株式会社無担保社債(社債間限定同順位特約付) 過去の起債状況は、以下のページでまとめましたので、ご確認ください。
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