ANAホールディングス株式会社の個人向け社債が11月25日から申し込み開始となります。
詳細を確認してみましょう。
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の詳細
- 名称:ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
- 発行総額:400億円
- 仮条件利率:0.20%~0.40%
- 正式利率:0.273%(2019年11月22日決定)
- 申込期間:2019年11月25日から2019年12月6日
- 払込期日:2019年12月9日
- 償還日:2025年12月9日
- 利払日:毎年6月9日及び12月9日(初回利払日は2020年6月9日)
- 発行価格:額面100円につき100円
- 申込単位:額面100万円単位
- 格付:A-(R&I)
- 引受会社:SMBC日興証券株式会社、野村證券株式会社、みずほ証券株式会社
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の引受金額について
現時点において非公表ですが、条件決定の11月22日に判明します。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
SMBC日興証券株式会社 | 10,000百万円 |
野村證券株式会社 | 10,000百万円 |
みずほ証券株式会社 | 20,000百万円 |
合計 | 40,000百万円 |
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能で。
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)|SMBC日興証券
野村證券での購入方法
本店・支店での取引が可能です。
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)|野村證券
みずほ証券での購入方法
3Sサポートコースならば、コールセンターでの取引に加え、店頭での取引が可能です。ダイレクトコースは、コールセンターでの取引限定となります。
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)|みずほ証券
社債とは?
社債は、会社が資金調達のために、発行する債券です。ようするに会社が、機関投資家や個人投資家などからお金を借りるためのツールですね。当然、社債を発行した会社は、原則として利率に定めた利払いを、社債を購入した機関投資家や個人投資家に支払います(ゼロクーポン債除く)。さらに、発行した社債は、償還期日に額面をもって、債券の所有者に資金を償還します。
上場企業などが発行する社債は、申込単位1億円の機関投資家向けの社債が多いのですが、一部は、申込単位が10万円から100万円程度の個人向けの社債もあります。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債間限定順位特約とは?
今後起債する社債に担保をつけて発売すると、今回、無担保社債を購入した方(債権者)は不利益になりますので、他の社債に担保を設定しないと定めたものや、担保を設定した場合は、この社債間限定順位特約をつけた社債も同じ担保を設定することを約束したものが、社債間限定順位特約です。
ANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)購入の検討について
毎度のことながら、購入の是非について検討してみましょう。
まず、社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
定期預金との比較による信用リスクのプレミアムの考察
今回紹介したANAホールディングス株式会社第39回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の利率は0.273%です。期間は6年債ですので、6年もの定期預金との金利比較をしたいところですが、そもそも6年もの定期預金自体が少ないことから金利もあまり高くはありません。
まず多くの金融機関の5年もの定期預金の店頭表示金利は0.01%ですので、それに比べると27倍の利率となります。
全国どこにお住まいでも口座開設可能、かつ取引可能なネットバンクや地方銀行のインターネット支店まで調査対象を広げても金利が下落傾向にある昨今、勝てるものはありません。
全国の金融機関まで調査すると、5年ものであれば、大阪協栄信用組合のスーパー定期1000が金利0.5%をマークしており、勝てるのはこのあたりだけです。
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金利プレミアムはあるけど物足りなさもある
利率面で預金保険により元本保証されているネットバンクやインターネット支店の5年もの定期預金の金利より勝っています。一般的な定期預金の店頭表示金利に比べて0.29%上乗せとなり、金利プレミアムとしてはまあまあの水準です。
しかしながら、リスク負う投資先としては、正直言って利率が物足りないですね。
格付けは高く、業績も安定しているANAホールディングス株式会社が6年の間に破綻する可能性は極めて低いとは思いますが、安全だといわれたJALも破綻したこともありますので、この程度の利率の案件に、ご自身の資産の大半を突っ込むのは止めたほうがよいかなとも思います。